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ワーキングメモリ

ワーキングメモリ

「rs3764030」は、GRIN2B遺伝子のSNPで、AA、AG、GGと3つの遺伝子型があります。
GRIN2B遺伝子は、NMDAグルタミン酸受容体を作るために必要なタンパク質の遺伝情報を持っています。
NMDAグルタミン酸受容体は、大脳皮質や脳の海馬という新しい記憶を保存するところに多く発現しており、学習と記憶に重要であることが示されています(参考リンク1、3)。
また、海馬の働きと課題を効率的に解くために必要なワーキングメモリ(短期的作業記憶力)が関係していることが、東京大学大学院の薬学研究グループによって解明されています(参考リンク4)。

アメリカのケンタッキー大学の研究グループによると、健康で認知機能が正常な65~86歳の男女28名を対象に、遺伝子検査と視覚記憶によるワーキングメモリテストを行いました。
その結果、rs3764030において遺伝子型にA(AAまたはAG)を持つ人は、年齢を重ねてもワーキングメモリ機能を維持している傾向が認められました。
一方で、GGの遺伝子型を持つ人は、年齢を重ねるにつれて、ワーキングメモリの性能が低下している傾向が認められました。

すなわち、遺伝子型にAを持つ人は認知症の発症リスクを回避できる可能性があると考えられます(参考リンク1、2)。

ワーキングメモリは、作業や動作に関する情報を脳内で保持し、その情報の必要、不必要を瞬時に判断するための能力です。
文章の読み書きや計算の基礎となり、日常生活においても重要な能力といえます(参考リンク5、6)。例えば、電話で聞いたことをメモ書きする、予定の日付変更をする、マニュアルを理解して実行することなどがあげられます。

ワーキングメモリの機能が高いと、効率よく課題や目的を達成しやすく、勉強が捗る可能性が高くなります。
そのため、仕事や勉強での成績に直結する能力だと考えられます。

以上のように、「rs3764030」は、ワーキングメモリという能力に関係した、注目されている重要なSNPの一つです。