検体の種類
親子鑑定、母子鑑定、兄弟鑑定などDNA血縁鑑定で一般的に使われる検体は、口腔上皮と毛髪です。
口腔上皮と聞くと難しそうに聞こえますが、ほおの内側にしっかりあてたままタテヨコ10往復擦った綿棒のことです。
他にも人の組織(骨、爪、へその緒、鼻水など)、ガム、剃刀、歯ブラシ、食事に使った割り箸、タバコの吸殻など、人の細胞が付いている物があればDNA型鑑定ができます。
弊社ではプラスティックに付いた約0.002 mlの血痕のように、非常に微量の検体を用いても、ほぼ失敗なく良い鑑定結果を報告しています。
DNA型鑑定可能なもの
検体の種類 | 採取方法 | 鑑定 期間 |
1検体あたりの追加費用(税別) | |
---|---|---|---|---|
通常 | 口腔上皮 | ほおの内側を満遍なくタテヨコ10往復擦った綿棒 (滅菌状態の綿棒は郵送するDNA型鑑定キットに含まれています) | +0日 | 無 |
特殊 | 血液 | 採血しEDTA処理された血液0.1ml以上 | +2日 | 3万円 |
精液 | 精液が付いているティッシュペーパー、コンドーム、布など | +4日 | 3万円 | |
タバコの吸殻、紙コップ | タバコの吸殻は3本以上(出生前DNA鑑定は9本) 室温で、乾燥状態の保存が望ましい |
+3日 | 3万円 | |
毛髪・体毛 | 毛根が付いている髪又は体毛3本以上 (5本以上が望ましい、自然に抜けた毛髪は不可) | +3日 | 3万円 | |
血痕 | 直径1cm以上の血液が付いているティッシュペーパー、コンドーム、布、ナプキンなど | +4日 | 3万円 | |
歯ブラシ | 3回以上使用され、自然に乾燥されているもの (UV殺菌器具の中で保管されたものは不可) | +4日 | 3万円 | |
爪 | 爪切りなどで切った0.5cm以上の爪5ピース以上 | +7日 | 3万円 | |
へその緒 | 乾燥状態のへその緒 (長さ3cm以上が望ましい) | +5日 | 3万円 | |
耳垢 | 2mg以上の耳垢が付いている耳かき、綿棒など | +3日 | 3万円 | |
ガム | シュガーレス又は5分以上噛んだガムを素手で触らず採取 | +3日 | 3万円 | |
鼻水 | 鼻をかんだティッシュペーパー | +3日 | 3万円 | |
割り箸 | 食事に使われてから、そのまま空気中で乾燥されたもの | +3日 | 3万円 | |
歯 | 抜歯した歯 | +3週間 | 7万円 (相談) |
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その他 | 組織切片、電気シェーバーのヘッドなど | +2日~4週間 | 相談 |
検体の採取方法
毛髪は毛根がしっかり付いていないと鑑定が出来ませんが、母系鑑定や同一人鑑定の場合は毛根がなくてもDNA型鑑定ができます。
口腔上皮の採取方法はほおの内側にしっかりあてたままタテヨコ10往復擦るだけなので、生まれたばかりの赤ちゃんでも簡単に採取できます。
検体と鑑定の精度
血痕などの特殊な検体の場合は、非常に微量の検体からDNAを採取しないといけないので、高い技術力が必要です。
検体の種類によってDNA型鑑定の精度が変わることはないですが、余りにも量が少なかったり、検体の保存状態が悪いと、DNA型鑑定結果が得られない場合があります。
良い結果を得るためには、検体をしっかり乾燥させてから冷凍庫で保管するのがベストです。
意図的に水などで濡らして冷蔵庫に保管する方もいらっしゃいますが、それらの多くのケースで結果が得られませんでした。
検体はしっかりと乾燥させた状態で保管するのが大事です。