DNAスコアで分かること
DNAスコアの検査項目
顔認識能力

顔認識力は、数多くの顔の特徴を見分けられる能力です。
一度しか会っていない人の顔を、時間が経っても記憶できる人は顔認識力が高いといえます。
この顔認識力には、実はDNAがある程度影響することが明らかになっています。
イギリスのケンブリッジ大学によって行われた調査で、RAPGEF5という遺伝子の特定タイプが人の顔認識力に大きな影響を与えていることが報告されています。
ご自身の遺伝子タイプを調べることで、遺伝的な顔認識力の傾向を確認してみませんか?
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詳しくは下記を参照ください。
【理論的根拠】
ケンブリッジ大学心理学部で行われた研究から、RAPGEF5遺伝子の特定タイプによって、顔認識力に違いがあることがわかりました。
顔認識力に関わるRAPGEF5遺伝子の特定領域の名前は「rs1522280」と呼ばれています。

「rs1522280」には、AA、GA、GGと3つの遺伝子型があり、AAタイプは顔認識力が高く、GAタイプは顔認識力がやや低く、GGタイプは顔認識力が低い傾向があります(参考リンク1)。
日本人の遺伝子タイプはAAタイプが32.7%、GAタイプが51.3%、GGタイプが15.9%の割合を示します(参考リンク2)(参考リンク3)。
顔認識力が高い傾向にある人は、学生なら新学期、社会人なら新卒や転職時において、多くの人の顔を覚えられることによって社交性の向上が見込めます。
また、極少数の人並みはずれた顔認識力を持つ人はスーパーレコグナイザーと呼ばれ、犯罪捜査において有利な能力として求められています(参考リンク4)。
一方でGA、GGタイプの人のように顔認識力が低い傾向にある人は、「何度も会っているのに覚えられない」などのような不都合が起こるかもしれません。
対策としては新しく会う人には、名前や顔の特徴をメモに書く、声や服装など顔以外の特徴で覚えるように習慣づけをするのがいいでしょう。
このように、顔認識力に関する遺伝的な傾向を科学的に確認することで、自分に適した人との接し方を事前に検討できるのではないでしょうか。
【DNAとの関連メカニズム】
【rs1522280】 顔認識力 染色体位置 7 遺伝子 RAPGEF5 臓器 脳

顔認識力に関わるRAPGEF5遺伝子は、人に共通する24の染色体の内、7番染色体に位置します。 RAPGEF5遺伝子は脳の紡錘状回という場所に多く存在し、視覚などの感覚的な情報を伝達するための経路活性化に関係しています(参考リンク5)。
また、紡錘状回は顔を見た際に反応する部位であり、視覚による刺激が顔による個人識別にも関与していると言われています(参考リンク6)。
以上のように、「rs1522280」は、顔認識力といった才能や知性に関係し、注目されているSNPの一つです。