皮下脂肪の量
- 皮下脂肪の量は、体の7か所で測定した皮下脂肪の厚さの合計値であり、体脂肪率の推定と肥満の度合いを調べるのに使われます。
- DNA領域rs1482853のCを持つ人は、皮下脂肪の量が多い傾向にあることが研究で分かりました。
- 皮下脂肪の量は健康の研究(疫学研究)・医療の現場・スポーツ科学で健康状態やアスリートの体の調子を調べるのに使われます。
概要
【概要】 皮下脂肪の量は、体のいくつかの場所で測った皮下脂肪(皮膚のすぐ下にある脂肪)の厚さを表す目安です。 主に体脂肪率を推定したり、脂肪がどこについているかや肥満の度合いを調べたりするために使われます。
【特徴】 よく測る場所は、二の腕の裏側(上腕三頭筋)、二の腕の表側(上腕二頭筋)、肩甲骨の下、腰骨の上、お腹、太もも、ふくらはぎで、皮下脂肪用キャリパーという専用の器具で正確に測ります。 慣れた測定者がキャリパーで皮膚とその下の皮下脂肪をつまみ、筋肉を含まない二重の層の厚さをミリメートル単位で測ります。 これらの測定値を合計すると、体全体の脂肪の量をおおまかに見積もることができます。
【メカニズム】 体脂肪のつき方は年齢、性別、環境によって違うため、正確で安定した測定をするには専門的な知識が必要です。 皮下脂肪の量は、多くの人を対象にした健康の研究(疫学研究)、医療の現場、スポーツ科学で役立つ道具で、健康状態、特定の病気のリスク、アスリートの体の調子を知る手がかりになります。 ただし、その人の健康状態をしっかり判断するには、ほかの測定値や健康の指標と合わせて考えることが大切です。
【科学的根拠】 シカゴ大学のUrbanekらの研究により、皮下脂肪の量がrs1482853というDNA領域と関係していることが分かりました。 このDNA領域にはCC,CA,AAの3つの遺伝子型があり、Cを持つ遺伝子型の人は、皮下脂肪の量が多い傾向にあることが分かりました。
皮下脂肪の量とは何か
皮下脂肪の量とは、体のいくつかの場所で測った皮下脂肪の厚さの合計を表す、体の測定の目安です。体脂肪率の推定や、脂肪のつき方、肥満の度合いを調べるのに使われます。
皮下脂肪の測定方法とは?
皮下脂肪の測定は、皮下脂肪用キャリパーという専用の器具を使って行います。
- 測定部位:二の腕の裏側(上腕三頭筋)・二の腕の表側(上腕二頭筋)・肩甲骨の下・腰骨の上・お腹・太もも・ふくらはぎの7か所です。
- 測定方法:慣れた測定者が皮膚と皮下脂肪をつまみ、筋肉を含まない二重の層の厚さをミリメートル単位で測定します。
- 評価方法:それぞれの場所の測定値を足し合わせて、体全体の脂肪の量をおおまかに計算します。
皮下脂肪の量が重要な理由
皮下脂肪の量は、以下の分野で広く活用されています。
- 健康の研究(疫学研究):多くの人のデータから肥満の傾向や健康リスクを調べます。
- 医療の現場:一人ひとりの健康状態や特定の病気のリスクを判断
- スポーツ科学:アスリートの体の成分の変化を見守り、体の調子を整えます。
体脂肪のつき方は年齢・性別・環境によって違うため、正確に測るには専門的な知識が必要です。その人の健康状態をしっかり判断するには、体格指数(身長と体重から計算する肥満の目安)や体脂肪率などのほかの指標と合わせて考えることが大切です。
皮下脂肪と内臓脂肪の違い
| 比較項目 | 皮下脂肪 | 内臓脂肪 |
|---|---|---|
| たまる場所 | 皮膚の直下 | 内臓の周囲 |
| 測定方法 | キャリパー(脂肪をつまんで測る器具) | 体の断面を撮る画像検査(コンピューター断層撮影・磁気共鳴画像) |
| 健康リスク | 増えすぎると関節に負担 | 糖尿病・心臓や血管の病気のリスク |
| 減りやすさ | 比較的減りにくいです。 | 運動で比較的減りやすいです。 |
| 遺伝子の影響 | rs1482853等が関与 | 別のDNA領域が関係 |
遺伝子と皮下脂肪の量の関係
DNA領域rs1482853と皮下脂肪の量の関係
シカゴ大学のUrbanekらの研究(2013年)により、DNA領域rs1482853が皮下脂肪の量と関係していることが分かりました。
- rs1482853にはCC・CA・AAの3つの遺伝子型が存在します。
- Cを持つ遺伝子型の人は、皮下脂肪の量が多い傾向があります。
日本人の遺伝子型の割合(rs1482853)
| 遺伝子型 | 日本人の割合 | 世界の割合 |
|---|---|---|
| CC型 | 28.9% | 37.8% |
| CA型 | 49.7% | 47.3% |
| AA型 | 21.3% | 14.7% |
検査の科学的な理由
代表的なDNA領域:皮下脂肪の量
皮下脂肪の量に最も強く影響するDNA領域は、rs1482853です。 日本でのこの領域の遺伝子型の割合は下記のとおりです。
- CC
28.9 % - CA
49.7 % - AA
21.3 %
検査の理由
シカゴ大学のUrbanekらの研究により、皮下脂肪の量が遺伝子と関係していることが分かりました。人のDNAには、rs1482853という場所があり、そこにはCとAの2種類の違いがあります。Cを持つ人は、皮下脂肪の量が多い傾向にあることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞の中にあるDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | LEKR1 |
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よくある質問
Q1. 皮下脂肪の量とは何ですか?
皮下脂肪の量とは、体のいくつかの場所(二の腕の裏側・肩甲骨の下・お腹など7か所)で測った皮下脂肪の厚さの合計です。体脂肪率の推定や肥満の度合いを調べるのに使われる、体の測定の目安です。
Q2. 皮下脂肪の量は遺伝子と関係がありますか?
シカゴ大学のUrbanekらの研究(2013年)により、DNA領域rs1482853が皮下脂肪の量と関係していることが分かっています。Cを持つ遺伝子型の人は、皮下脂肪の量が多い傾向にあります。
Q3. 皮下脂肪の測定方法は?
皮下脂肪用キャリパーという専用の器具を使い、慣れた測定者が皮膚と皮下脂肪をつまんで、筋肉を含まない二重の層の厚さをミリメートル単位で測ります。よく測る場所は7か所です。
Q4. 遺伝子型rs1482853の日本人における分布は?
日本人のrs1482853の遺伝子型の割合は、CC型28.9%・CA型49.7%・AA型21.3%です。世界全体ではCC型37.8%・CA型47.3%・AA型14.7%であり、日本人はAA型の割合が世界平均より高い傾向にあります。