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NIPTの費用はいくら?基本料金から陽性時の追加費用まで医師が徹底解説

2026.08.10

NIPTの費用はいくら?基本料金から陽性時の追加費用まで医師が徹底解説

概要

  • NIPTの基本料金の相場と、認証・非認証施設の違いを解説します。
  • 遺伝カウンセリングや再検査など、基本料金外の追加費用を網羅。
  • 高リスク(陽性)判定後に必要となる確定的検査の費用も紹介。
  • 費用の全体像を把握し、安心して検査に臨むための医師監修ガイドです。

検査費用以外の追加費用はありますか?

NIPTの基本料金に加えて想定する費用

NIPTの費用、検査料金だけで本当に足りる?

NIPTを受けようと考えたとき、多くの方がまず気になるのが「費用はいくらかかるのか」という点ではないでしょうか。クリニックのウェブサイトに記載されている検査料金を見て「これが全部の費用なのか」と思いがちですが、実際にはその他にもさまざまな費用が発生することがあります。

本記事では、NIPTの基本的な費用体系を整理したうえで、検査前から結果が出るまでの間に追加費用が生じる主なケース、そして高リスクと判定された場合に必要となる費用についてわかりやすく解説します。検査を検討されている方が、費用面も含めて十分に備えた状態で臨めるよう、医師の立場から必要な情報をまとめました。

NIPTで必要になる基本費用とは?まずは検査料金の内訳を理解しよう

NIPTは現在、日本では公的医療保険が適用されない自由診療であり、費用は全額自己負担となります。料金の相場は施設によって大きく異なりますが、認証施設では概ね10万円前後、非認証施設では検査項目の多さに応じて9〜25万円程度となっています(1)。

認証施設と非認証施設の違い

NIPTを提供する医療機関には認証施設と非認証施設の2種類があり、この区分が費用や検査内容に大きく影響します。

認証施設とは、日本医学会に設置された「出生前検査認証制度等運営委員会」によって審査・認定を受けた医療機関です(2)。認証を受けるには、臨床遺伝専門医の在籍、検査前後の遺伝カウンセリング体制の整備、確定的検査(羊水検査等)への連携体制など、厳格な基準を満たす必要があります。

さらに認証施設は基幹施設と連携施設に分かれており、基幹施設は産婦人科専門医・小児科専門医・臨床遺伝専門医・認定遺伝カウンセラーなど多職種が連携し、分娩から出生後のサポートまで一貫して対応できる体制を整えた施設です(2)。認証施設で検査できる項目は、21トリソミー(ダウン症候群)・18トリソミー(エドワーズ症候群)・13トリソミー(パトウ症候群)の3種類が基本となります。

非認証施設は、認証施設に比べて年齢制限などの検査を受けられる条件が緩い傾向があります。また、性染色体異常や微細欠失症候群など、より多くの項目を検査できるプランを提供しているところも多いです。一方で、遺伝カウンセリング体制や陽性後のサポート体制については施設間のばらつきが大きいため、検査を受ける前に十分な確認が必要です。

検査料金の内訳

なぜこれほどの費用がかかるのでしょうか。検査料金には一般的に以下のような項目が含まれています。

  • 採血・検体輸送費:母体から採血した血液を専門機関へ送るための費用。
  • 検体解析費用:血液中の胎児由来のDNA断片を解析する費用(海外の専門施設で行われることも多い)。
  • 医師・専門スタッフの人件費:結果を評価し、患者へ説明する医師や遺伝医療専門職の人件費。
  • 遺伝カウンセリング費用:検査前後に行われるカウンセリングの費用。

このうち遺伝カウンセリングについては、施設によって検査料金に含まれている場合と別途請求される場合があります。大学病院や総合病院では初診料、再診料が別途発生することも多く、その分総額が高くなる傾向があります。

NIPTの検査費用以外に発生する主な追加費用

NIPT受検時に生じる四種類の追加支出

検査料金そのもの以外に、以下のような費用が別途かかることがあります。

①遺伝カウンセリング料金

認証施設では、検査前後の遺伝カウンセリングが義務づけられており、この費用が数千円〜数万円程度かかることがあります。施設によっては検査費用に含まれていますが、初回カウンセリングのみ別料金として設定されているところもあります。その場合、カウンセリングを初回に受けたが検査を見送ったとしても、カウンセリング料金は発生することを把握しておきましょう。

②追加オプション検査の費用

認証施設で受けられる検査項目は、基本的に21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーの3種類です。非認証施設では性染色体異常や微細欠失症候群のスクリーニングなどは追加オプションとして別料金が設定されていることがあります。検査を受ける前に「何が含まれているか」を必ず確認しましょう。

③再検査の費用

採血した検体中の胎児由来DNAの割合(fetal fraction)が低い場合や、技術的な問題で結果が出ない場合には「再検査」となり、再度採血が必要になることがあります。この再検査費用の取り扱い(無償か有償か)は施設によって異なるため、事前に確認しておくことをお勧めします。

④交通費・宿泊費

遺伝カウンセリングに対応できる施設が居住地の近くにない場合、交通費や場合によっては宿泊費もかかることがあります。地方在住の方ほど、この点への備えが重要です。

高リスクと判定された場合に考慮すべき追加費用とは?

高リスク判定後に見込む検査・相談費用

NIPTはあくまで「スクリーニング検査」です。高リスクという判定が出ても、それだけで染色体異常が確定するわけではありません。あくまで異常の可能性が高いことを示す結果です。NIPTの陽性的中率(PPV:陽性と出た場合に実際に異常がある割合)は検査する染色体の種類によって異なり、21トリソミーのPPVは86.8%と比較的高い一方、18トリソミーでは56.8%、13トリソミーでは18.1%にとどまることが示されています(3)。

そのため、高リスクと判定された場合には確定的検査(羊水検査または絨毛検査)を受けることが強く推奨されます。これらの検査には以下のような追加費用が発生します。

①羊水検査・絨毛検査の費用

確定的検査の費用は施設によって異なりますが、一般的に10万〜20万円程度です。入院が必要となる場合には、別途入院費もかかります。羊水検査は妊娠16週以降に行われることが多く、一方の絨毛検査は妊娠初期(11〜13週頃)に行えます。どちらの検査にも0.1〜0.2%程度の流産リスクがあることが報告されており(4)、費用面だけでなくリスクについても十分に理解したうえで選択することが重要です。

②結果説明・追加遺伝カウンセリングの費用

高リスクと判定された後は、追加の遺伝カウンセリングや専門医による詳しい説明が必要になることがほとんどです。施設によっては高リスクと判定された後のカウンセリングを無料としているところもありますが、有料となるケースもあります。

③精神的サポートにかかる費用

高リスクと判定された後に、メンタルヘルスの専門家によるカウンセリングを希望される場合は、その費用も考慮に入れておく必要があります。

検査を受ける前に費用の全体像を把握しておくことが大切

NIPTに関わる費用は、検査そのものの料金だけではありません。遺伝カウンセリング料金、オプション検査費、再検査費用、そして高リスクと判定された後の確定検査費用(10万〜20万円以上)まで、トータルで見るとかなりの金額になることがあります。

NIPTを検討される際は、施設のウェブサイトや説明資料で「何が費用に含まれているのか」を必ず確認し、不明点は事前に施設スタッフへ質問することをお勧めします。費用面の準備をしっかりと整えておくことが、検査後に慌てないための第一歩です。

サマリー

NIPTの受検にあたっては、クリニックのウェブサイトに記載されている基本料金のほかにも、遺伝カウンセリング、オプション検査、再検査、そして万が一の高リスク判定後の確定的検査に別途費用がかかる場合があります。想定外の出費で慌てることのないよう、何が費用に含まれているか事前に施設に確認し、全体像を正確に把握した上で検査に臨むことが大切です。

よくある質問(FAQ)

  • Q1. NIPTの検査費用は相場としていくらくらいかかりますか?
    • A. NIPTは公的医療保険が適用されない自由診療のため、全額自己負担となります。費用の相場は施設により大きく異なり、認証施設では概ね10万円前後、非認証施設では検査項目の多さに応じて9〜25万円程度となっています。
  • Q2. ホームページなどに記載されている検査料金以外に、追加費用がかかることはありますか?
    • A. はい、発生する場合があります。基本の検査料金以外にも、検査前後の「遺伝カウンセリング料金」、微細欠失症候群などの「追加オプション検査費用」、遠方の施設を受診する際の「交通費・宿泊費」などが別途かかるケースがあるため、事前の確認が大切です。
  • Q3. 認証施設と非認証施設では、検査内容や費用にどのような違いがありますか?
    • A. 認証施設では、基本となる3種類の染色体異常(21、18、13トリソミー)の検査を行い、遺伝カウンセリングの実施が義務づけられています。一方、非認証施設では年齢制限などが緩い傾向があり、性染色体異常などの追加検査をオプション(別料金)で提供していることが多いため、検査項目に応じて費用が高くなる場合があります。
  • Q4. もし検査結果が「高リスク(陽性)」だった場合、その後に費用はかかりますか?
    • A. はい、追加費用が発生することが多くなります。NIPTはスクリーニング検査であるため、結果を確定させるためには羊水検査や絨毛検査(一般的に10万〜20万円程度)を受けることが強く推奨されます。また、専門医からの詳しい結果説明や追加の遺伝カウンセリング費用がかかる施設もあります。
  • Q5. 検査や費用について不安な点がある場合、相談することはできますか?
    • A. はい、可能です。seeDNA遺伝医療研究所では、DNA鑑定や遺伝子検査の専門家による無料相談を承っております。検査費用に関するご不明点やご不安なことがございましたら、土日も営業している弊社フリーダイヤル(0120-919-097)までお気軽にお問い合わせください。

参考文献

  1. (1)seeDNA(seeDNA.co.jp) https://seedna.co.jp/information/cost_of_nipt/
  2. (2)日本医学会出生前検査認証制度等運営委員会(jams-prenatal.jp)、2022年 https://jams-prenatal.jp/file/2_2.pdf
  3. (3)Heliyon(ScienceDirect)、2024年 7月 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2405844024094684
  4. (4)Ultrasound in Obstetrics & Gynecology(Wiley Online Library)、2015年 1月 https://doi.org/10.1002/uog.14636

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著者

医学博士・医師

広重 佑(ひろしげ たすく)

医学博士、日本泌尿器科学会専門医・指導医、がん治療学会認定医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、日本抗菌化学療法学会認定医、性感染症学会認定医、Certificate of da Vinci system Training As a Console Surgeonほか

2010年に鹿児島大学医学部を卒業後、泌尿器科医として豊富な臨床経験を持つ。また、臨床業務以外にも学会発表や論文作成、研究費取得など学術活動にも精力的に取り組んでいる。泌尿器科専門医・指導医をはじめ、がん治療、抗加齢医学、感染症治療など幅広い分野で専門資格を取得。これまで培った豊富な医学知識と技術を活かして、患者様一人ひとりに寄り添った医療を提供している。