過食のしやすさ
概要
概要
「我慢しなきゃなあ。」と思いながらも、食事やおやつを食べ過ぎてしまった経験はありませんか?ダイエットが上手くいく人といかない人がいますが、食べ過ぎを我慢できる人とできない人は何が違うのでしょうか?気持ちの問題だけでしょうか?
実は、驚くべきことに、食べ過ぎ(過食)をしやすいかは、遺伝的要因(体質)が関与していると言われています。(参考リンク1)
食べ過ぎが続くと、肥満になります。これは身体がエネルギーの摂取過多になり、消費しきれなかったエネルギーを脂肪として溜め込むためです。肥満は「糖尿病、高血圧、脂質異常症、脂肪肝、動脈硬化」などの生活習慣病を引き起こす原因にもなるため、健康づくりにおいて、肥満の予防・対策は重要です。
あなたも自分が過食してしまいがちな体質なのか遺伝子検査で一度調べて見ませんか?
理論的根拠
満腹になると、脳に食欲を抑制するためのシグナルが伝えられ、食欲が抑えられます。しかし、何らかの原因でこのシグナルが制御不能になると、摂取抑制が起こらず、過食してしまい、肥満につながります。(参考リンク2)
この原因遺伝子の一つが、18番染色体に存在する遺伝子「MC4R(メラノコルチン4型受容体)」です。この遺伝子に属するDNA領域の一つが「rs17782313」です。このDNA領域は、ヨーロッパ人(約2,800人)を対象に行われた遺伝的多型を調べた解析で、肥満に関連して多型のあるDNA領域として発見されました。(参考リンク3)
DNA領域「rs17782313」には、「TT型」「TC型」「CC型」の3つの遺伝子型があり、TTが通常型です。日本人の遺伝子タイプは、TT型が59.6%、TC型が35.2%、CC型が5.2%です。(参考リンク4)
満腹になると、遺伝子「MC4R」の機能がオンになり、食欲を抑制するシグナルが流れます。しかし、DNA領域「rs17782313」が、「TC型」や「CC型」だと、遺伝子「MC4R」の機能が抑えられており、摂取抑制が起こりにくく、過食してしまい、肥満になりやすくなる傾向があります。
特に「CC型」だと、遺伝子「MC4R」の抑制が大きく、肥満に伴う動脈硬化や糖尿病にもなりやすくなります 。(参考リンク1, 5)
作用機序
食べ過ぎると、脂肪細胞から「レプチン」という食欲を抑制するホルモンが放出され、脳に作用して食欲が抑えられます。この「レプチン」のシグナルは、視床下部などの中枢神経系に発現する「MC4R」という遺伝子を介して伝えられます。
しかし、「MC4R」の機能が抑制されている場合、つまりDNA領域「rs17782313」が「TC型」や「CC型」の場合、レプチンのシグナルが送られず、食欲を抑制することができません。(参考リンク6)
そのため、食べ過ぎや肥満につながる可能性が高くなります。さらに、「rs17782313」が影響することで、糖尿病や高血圧などの生活習慣病を引き起こす可能性もあります。
したがって、栄養バランスのとれた食事や定期的な運動をすることはもちろんのこと、ストレスをためないようにすることが重要です。
遺伝子領域rs17782313において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT54.1%
- TC38.9%
- CC6.9%
遺伝子領域rs17782313において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT59.2%
- TC35.4%
- CC5.3%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:過食のしやすさ
体表的なDNA領域:過食のしやすさ
過食のしやすさ に最も強く影響する遺伝子領域は、rs17782313です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
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TT
54.1% -
TC
38.9% -
CC
6.9%
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | RNU4-17P |
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参考文献
- 参考リンク4 : DNA領域「rs1778231」の情報 NIH
- 参考リンク5 : 2020 Apr. Keping Yu, Gene