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過食のしやすさ

過食のしやすさのイメージ画像
  • 過食のしやすさは、18番染色体にあるMC4R遺伝子とDNA領域rs17782313の遺伝子型によって個人差が出ます。
  • TC型・CC型の人は食欲をおさえる合図が働きにくく、食べ過ぎや肥満になりやすいです。
  • 日本人のCC型保有率は6.9%で、世界平均5.3%とくらべてやや高いです。

概要

【疾患の概要】 「我慢しなきゃなあ。」と思いながらも、食事やおやつを食べ過ぎてしまった経験はありませんか?

【主な特徴と影響】 ダイエットがうまくいく人といかない人がいますが、食べ過ぎを我慢できる人とできない人は何が違うのでしょうか?気持ちの問題だけでしょうか? 実は驚くことに、食べ過ぎ(過食)をしやすいかどうかには、遺伝子の影響(体質)が関わっていると言われています。 (参考リンク1) 食べ過ぎが続くと、肥満になります。 これは、体に入るエネルギーが多すぎて使いきれず、余ったエネルギーを脂肪としてためこむためです。

【治療と注意点】 肥満は「糖尿病、高血圧、脂質異常症、脂肪肝、動脈硬化」などの生活習慣病の原因にもなるため、健康づくりでは肥満を防ぐことが大切です。 あなたも、自分が食べ過ぎてしまいやすい体質かどうか、遺伝子検査で一度調べてみませんか? 検査の根拠 おなかがいっぱいになると、脳に「食欲をおさえて」という合図が送られ、食欲がおさえられます。 しかし、何らかの原因でこの合図がうまく働かなくなると、食べる量をおさえられず食べ過ぎてしまい、肥満につながります。 (参考リンク2) この原因となる遺伝子の一つが、18番染色体にある遺伝子「MC4R(メラノコルチン4型受容体)」です。 この遺伝子に関わるDNA領域の一つが「rs17782313」です。 このDNA領域は、ヨーロッパ人(約2,800人)を対象に遺伝子の個人差を調べた研究で、肥満に関係するDNA領域として見つかりました。 (参考リンク3) DNA領域「rs17782313」には、「TT型」「TC型」「CC型」の3つの遺伝子型があり、TTが通常型です。 日本人の遺伝子タイプは、TT型が59.6%、TC型が35.2%、CC型が5.2%です。 (参考リンク4) おなかがいっぱいになると、遺伝子「MC4R」が働き始め、食欲をおさえる合図が流れます。 しかし、DNA領域「rs17782313」が「TC型」や「CC型」だと、遺伝子「MC4R」の働きが弱くなっているため、食べる量をおさえにくく、食べ過ぎて肥満になりやすい傾向があります。 特に「CC型」だと、遺伝子「MC4R」の働きが大きく弱まり、肥満にともなう動脈硬化や糖尿病にもなりやすくなります。 (参考リンク1, 5) 仕組み 食べ過ぎると、脂肪細胞から「レプチン」という食欲をおさえるホルモンが出され、脳に働きかけて食欲がおさえられます。 この「レプチン」の合図は、視床下部(脳の中で食欲などを調節する場所)などで働く「MC4R」という遺伝子を通して伝えられます。 しかし、「MC4R」の働きが弱い場合、つまりDNA領域「rs17782313」が「TC型」や「CC型」の場合は、レプチンの合図がうまく伝わらず、食欲をおさえることができません。 (参考リンク6) そのため、食べ過ぎや肥満につながる可能性が高くなります。

【遺伝的リスク】 さらに、「rs17782313」の影響で、糖尿病や高血圧などの生活習慣病になる可能性もあります。 そのため、栄養バランスのとれた食事や定期的な運動はもちろん、ストレスをためないようにすることが大切です。

過食のしやすさとは何か

過食のしやすさとは、食欲をおさえる脳の合図がうまく働かず、食べ過ぎてしまいやすい体質のことです。18番染色体にあるMC4R遺伝子(メラノコルチン4型受容体)が深く関わっています。ヨーロッパ人約2,800人を対象に遺伝子の個人差を調べた研究(参考リンク3)で、DNA領域rs17782313が肥満に関係するDNA領域として見つかりました。

なぜ食べ過ぎてしまうのか ― MC4R遺伝子と食欲をおさえる仕組み

おなかがいっぱいになると、脳に「食欲をおさえて」という合図が送られます。しかし、MC4R遺伝子の働きが弱いと、この合図がうまく伝わらず、食べ過ぎてしまいます。その原因となるのが、DNA領域rs17782313の変異型です。

比較項目 TT型(通常型) TC型・CC型(変異型)
MC4Rの働き 正常に働く 働きが弱くなります。
食欲をおさえる合図 正常に伝わります。 伝わりにくいです。
食べ過ぎのしやすさ 低い 高い
肥満のなりやすさ 低い 高い(CC型は動脈硬化・糖尿病にもなりやすい)

食べ過ぎと肥満の関係 ― なぜ食べ過ぎると太るのか

食べ過ぎが続くと、体に入るエネルギーが使うエネルギーより多くなり、余ったエネルギーが脂肪としてたまって肥満になります。肥満は次のような生活習慣病の原因になります。

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 脂質異常症
  • 脂肪肝
  • 動脈硬化

CC型の遺伝子型を持つ人は、MC4Rの働きが大きく弱まり、肥満にともなう動脈硬化や糖尿病にもなりやすくなります(参考リンク1, 5)。

食べ過ぎが起こる仕組み ― レプチンとMC4Rの関係

食べ過ぎると、脂肪細胞から「レプチン」という食欲をおさえるホルモンが出され、脳(視床下部)に働きかけて食欲がおさえられます。このレプチンの合図は、視床下部などの脳で働くMC4R遺伝子を通して伝えられます。

  • TT型の場合:MC4Rが正常に働き、レプチンの合図が伝わって食欲がおさえられます。
  • TC型・CC型の場合:MC4Rの働きが弱くなり、レプチンの合図が伝わらず、食欲をおさえられません(参考リンク6)。

その結果、食べ過ぎや肥満につながり、さらに糖尿病・高血圧などの生活習慣病になる危険性も高くなります。

食べ過ぎを防ぐための対策

遺伝子の影響に加えて、次の生活習慣が食べ過ぎの予防に役立つとされています。

  • 栄養バランスのとれた食事:1日3食を規則正しく食べ、血糖値(血液中の糖の量)が急に上がり下がりするのを防ぎます。
  • 定期的な運動:週3回以上の有酸素運動で使うエネルギーを増やし、体脂肪がたまるのを防ぎます。
  • ストレス対策:長く続くストレスは食欲を強めるため、マインドフルネス(今この瞬間に意識を向ける方法)や深呼吸を取り入れます。
  • 十分な睡眠:7〜8時間のぐっすり眠れる睡眠が、食欲に関わるホルモン(グレリン・レプチン)のバランスを保ちます。
  • 遺伝子検査:自分の体質を知り、自分に合った食事・運動の計画を立てます。

遺伝子と過食のしやすさの関係

DNA領域rs17782313と過食のしやすさの関係

ヨーロッパ人約2,800人を対象に遺伝子の個人差を調べた研究(参考リンク3)で、DNA領域rs17782313が肥満に関係するDNA領域として見つかりました。

  • rs17782313にはTT・TC・CCの3つの遺伝子型があります。
  • TC型・CC型の人はMC4Rの働きが弱くなり、食べ過ぎや肥満になりやすいです。
  • 関連遺伝子:RNU4-17P

日本人・世界における遺伝子型分布(rs17782313)

遺伝子型 日本人の割合 世界の割合
TT型(通常型) 54.1% 59.2%
TC型 38.9% 35.4%
CC型 6.9% 5.3%

DNA領域rs17782313で、日本で各遺伝子タイプを持つ人の割合

  • TT
    54.1%
  • TC
    38.9%
  • CC
    6.9%

DNA領域rs17782313で、世界で各遺伝子タイプを持つ人の割合

  • TT
    59.2%
  • TC
    35.4%
  • CC
    5.3%

検査の理論的根拠

代表的なDNA領域:過食のしやすさ

過食のしやすさ に最も強く影響するDNA領域は、rs17782313です。 日本での遺伝子タイプの割合は下のとおりです。

  • TT
    54.1 %
  • TC
    38.9 %
  • CC
    6.9 %

検査の根拠

おなかがいっぱいになると、脳に「食欲をおさえて」という合図が送られ、食欲がおさえられます。しかし、何らかの原因でこの合図がうまく働かなくなると、食べる量をおさえられず食べ過ぎてしまい、肥満につながります(参考リンク2)。この原因となる遺伝子の一つが、18番染色体にあるMC4R(メラノコルチン4型受容体)遺伝子です。DNA領域rs17782313がTC型やCC型の場合、MC4Rの働きが弱くなり、食欲がおさえにくくなるため、食べ過ぎや肥満になりやすくなります。日本人の遺伝子タイプはTT型59.6%、TC型35.2%、CC型5.2%です(参考リンク4)。

今回調査したDNA領域

細胞の中にあるDNAマップの模式図

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関連遺伝子

関連遺伝子 RNU4-17P

よくある質問

Q1. 過食のしやすさとは何ですか?

過食のしやすさとは、食欲をおさえる脳の合図がうまく働かず、食べ過ぎてしまいやすい体質のことです。18番染色体にあるMC4R遺伝子(メラノコルチン4型受容体)と、DNA領域rs17782313の遺伝子型が深く関わっています。TC型・CC型の人は食欲がおさえにくく、食べ過ぎや肥満になりやすくなります(参考リンク1)。

Q2. MC4R遺伝子は食べ過ぎにどう関係しますか?

MC4R(メラノコルチン4型受容体)は、視床下部(脳の中で食欲などを調節する場所)で働く遺伝子で、脂肪細胞から出されるレプチンの「食欲をおさえて」という合図を伝える役割があります。DNA領域rs17782313がTC型やCC型の場合、MC4Rの働きが弱くなり、レプチンの合図が伝わらず、食欲をおさえられなくなります(参考リンク6)。

Q3. 過食に関係する遺伝子型は、日本人ではどのくらいの割合ですか?

DNA領域rs17782313での日本人の遺伝子型の割合は、TT型(通常型)54.1%・TC型38.9%・CC型6.9%です。世界平均(TT型59.2%・TC型35.4%・CC型5.3%)とくらべて、日本人はTC型・CC型の割合がやや高い傾向があります(参考リンク4)。

Q4. 食べ過ぎを防ぐにはどうすればよいですか?

栄養バランスのとれた食事、定期的な運動(週3回以上の有酸素運動)、ストレス対策、十分な睡眠(7〜8時間)が食べ過ぎの予防に役立ちます。遺伝子検査で自分の体質を知り、自分に合った食事・運動の計画を立てることもおすすめです。

Q5. 食べ過ぎと肥満にはどんな関係がありますか?

食べ過ぎが続くと、体に入るエネルギーが使うエネルギーより多くなり、余ったエネルギーが脂肪としてたまって肥満になります。CC型の遺伝子型を持つ人はMC4Rの働きが大きく弱まり、肥満にともなう動脈硬化や糖尿病になる危険性も高くなります(参考リンク1, 5)。

参考文献