DNA鑑定|一生の悩みを2日で解決|国内自社ラボDNA鑑定

アレルギー系の疾患

アレルギー系の疾患のイメージ画像
  • アレルギー系の疾患は免疫が反応しすぎることで起こる病気のグループで、花粉症・気管支喘息・食物アレルギー・アトピー性皮膚炎が含まれます。
  • DNA領域rs9573092の「A」(なりやすさに関わるタイプ)を持つ人はアレルギー疾患になりやすい傾向があることが研究で分かっています。
  • KLF5遺伝子が炎症反応の流れ(Slug→CXCL12)を通して、アレルギー疾患が起こるしくみに関わります。

概要

【概要・特徴】 私たちの体の免疫(体を守るしくみ)には、病原体と戦う力があります。しかしアレルギー反応が起こると、体に害のないものにまで反応してしまうことがあります。花粉症、気管支喘息、食物アレルギーなどがこれにあたります。 主な症状は、くしゃみ、目のかゆみ、皮膚のかゆみ、鼻水、発疹、息苦しさなどです。 最近の研究では、「KLF5」遺伝子が喘息や炎症(免疫反応)に関わっていることが分かっています(参考リンク1)。また、「KLF5」に関わる遺伝子のタイプが、喘息や花粉症などのアレルギー疾患のなりやすさと関係している可能性があります。

【2. 理論的根拠】 喘息や花粉症などのアレルギー疾患には、たくさんの遺伝子タイプが関わっています。その中にはDNA領域「rs9583092」も含まれます。 この領域は「KLF5」遺伝子の近くにあり、主に「AA型」「AG型」「GG型」の3つのタイプがあります。このうち、「AA型」が変化して「AG型」「GG型」が生まれたと考えられています。 データを分析した結果、なりやすさに関わる「A」を持つ「AA型」と「AG型」の人は、「GG型」の人よりもアレルギー疾患にかかりやすい傾向があります。(参考リンク2) 日本人の遺伝子タイプの割合は、「AA型」が約16.08%で最も少なく、「AG型」が約48.04%、「GG型」が約35.88%で最も多いです。 一方、世界全体の遺伝子タイプの割合は、「AA型」が約46.24%で最も多く、「AG型」が約43.52%、「GG型」が約10.24%で最も少ないです。日本人の傾向とは大きく違っています。(参考リンク3)

【3. メカニズム】 「KLF5」遺伝子は、さまざまな遺伝子の働きを調節していることが分かっています。その1つがSlugです。Slugもほかの遺伝子の働きを調節するタンパク質の1つで、炎症(免疫)反応や喘息の悪化に関わる「CXCL12」というタンパク質を増やします。 ある実験では、ラットの気管に卵白に含まれるタンパク質(オボアルブミン)を人工的に入れ、気管支喘息を起こさせました。 その結果、このタンパク質の影響で「Slug」が増え、「Slug」が「CXCL12」を増やしたことで気管の炎症が強まり、気管支喘息が起きたと結論づけています。 DNA領域「rs9583092」がどのようにアレルギー疾患に関わるのか、くわしいしくみはまだはっきりしていません。しかし、この領域が「KLF5」の働きに影響し、それがアレルギー疾患のなりやすさに関わっている可能性があります。 このように、遺伝子検査で自分の遺伝子タイプを調べると、アレルギー疾患の遺伝子によるなりやすさを知ることができ、早期発見・治療に役立つことが期待されます。

アレルギー系の疾患とは何か

アレルギー系の疾患とは、免疫(体を守るしくみ)が、本来は害のない物質(アレルゲン)に反応しすぎることで起こる病気のグループです。花粉症、気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などが代表的な病気です。

アレルギー疾患の原因としくみ

免疫(体を守るしくみ)には病原体と戦う力があります。しかしアレルギー反応が起こると、体に害のない物質にまで免疫が反応しすぎてしまいます。主な原因は次のとおりです。

  • 抗体の作られすぎ:アレルゲンに反応する抗体(免疫グロブリンE)が作られすぎます。
  • 肥満細胞からの物質の放出:アレルギーに関わる抗体が肥満細胞(マスト細胞)にくっつき、ヒスタミンなどのかゆみや炎症を起こす物質が出されます。
  • 遺伝子の影響:KLF5遺伝子やDNA領域rs9573092のタイプの違いが関わります。
  • 環境の影響:花粉・ハウスダスト・ダニ・食物・動物の毛などのアレルゲン(アレルギーの原因物質)に触れること

アレルギー疾患の主な症状

アレルギー疾患の症状は疾患の種類によって異なり、次のようにさまざまです。

  • くしゃみ・鼻水・鼻づまり(花粉症・アレルギー性鼻炎)
  • 目のかゆみ・涙(アレルギー性結膜炎)
  • 咳・息苦しさ・ゼーゼーする呼吸(気管支喘息)
  • 皮膚のかゆみ・発疹・湿疹(アトピー性皮膚炎・じんましん)
  • 腹痛・嘔吐・下痢(食物アレルギー)

主なアレルギー疾患の比較

疾患名 主なアレルゲン 主な症状
花粉症 スギ・ヒノキ花粉 くしゃみ・鼻水・目のかゆみ
気管支喘息 ダニ・ハウスダスト 咳・息苦しさ・ゼーゼーする呼吸
食物アレルギー 卵・牛乳・小麦 じんましん・腹痛・アナフィラキシー(全身に出る強いアレルギー反応)
アトピー性皮膚炎 ダニ・食物・汗 皮膚の乾燥・かゆみ・湿疹

KLF5遺伝子とアレルギー疾患のメカニズム

KLF5遺伝子はさまざまな遺伝子の働きを調節しており、その1つに、ほかの遺伝子の働きを調節するタンパク質Slugがあります。Slugは炎症(免疫)反応や喘息の悪化に関わるCXCL12というタンパク質を増やします。

実験では、ラットの気管に卵白に含まれるタンパク質(オボアルブミン)を人工的に入れて気管支喘息を起こさせました。その結果、このタンパク質の影響でSlugが増え、それによってCXCL12が増えて気管の炎症が強まり、気管支喘息が起きたと結論づけられています(1)。

DNA領域rs9573092がどのようにアレルギー疾患に関わるのか、くわしいしくみはまだ研究中です。しかし、この領域がKLF5の働きに影響し、アレルギー疾患のなりやすさに関わっている可能性があります。

アレルギー疾患の予防と対策

  • アレルゲンの回避:原因物質に触れる機会をできるだけ減らします。
  • 薬物療法:抗ヒスタミン薬・吸入ステロイド薬などを使います。
  • 免疫療法(体を慣れさせる治療):原因となるアレルゲンを少しずつ体に入れて、慣れさせていきます。
  • 遺伝子検査:自分の遺伝子タイプを調べて遺伝子によるなりやすさを知り、早期発見・治療に役立てます。

遺伝子とアレルギー疾患の関係

DNA領域rs9573092とかかりやすさの関係

Hernandez-Pachecoらの研究(2)により、DNA領域rs9573092がアレルギー疾患のかかりやすさと関係していることが分かりました。

  • rs9573092にはAA・AG・GGの3つの遺伝子型があります。
  • なりやすさに関わる「A」を持つAA型・AG型の人は、GG型の人よりもアレルギー疾患にかかりやすい傾向があります。

日本人における遺伝子型分布(rs9573092)

遺伝子型 日本人の割合 世界の割合
AA型 22.6% 45.3%
AG型 49.8% 43.9%
GG型 27.4% 10.6%

日本人ではAA型が約22.6%で、世界平均の45.3%より低くなっています。一方、GG型は約27.4%で、世界平均の10.6%を大きく上回っています。日本人と世界では、遺伝子型の割合に大きな違いがあります(3)。

DNA領域rs9573092における日本の遺伝子タイプの割合

  • AA
    22.6%
  • AG
    49.8%
  • GG
    27.4%

DNA領域rs9573092における世界の遺伝子タイプの割合

  • AA
    45.3%
  • AG
    43.9%
  • GG
    10.6%

DNA領域rs7240948における日本の遺伝子タイプの割合

  • CC
    6.7%
  • CT
    38.4%
  • TT
    54.8%

DNA領域rs7240948における世界の遺伝子タイプの割合

  • CC
    45.5%
  • CT
    43.8%
  • TT
    10.5%

DNA領域rs4076542における日本の遺伝子タイプの割合

  • GG
    33.2%
  • GA
    48.8%
  • AA
    17.8%

DNA領域rs4076542における世界の遺伝子タイプの割合

  • GG
    63.1%
  • GA
    32.6%
  • AA
    4.2%

検査の理論的根拠

代表的なDNA領域:アレルギー系の疾患

アレルギー系の疾患に最も強く影響するDNA領域は、rs9573092です。 日本における遺伝子タイプの割合は下のとおりです。

  • AA
    22.6 %
  • AG
    49.8 %
  • GG
    27.4 %

ほかに、アレルギー系の疾患に関わるDNA領域としてrs7240948があります。 日本における遺伝子タイプの割合は下のとおりです。

  • CC
    6.7 %
  • CT
    38.4 %
  • TT
    54.8 %

ほかに、アレルギー系の疾患に関わるDNA領域としてrs4076542があります。 日本における遺伝子タイプの割合は下のとおりです。

  • GG
    33.2 %
  • GA
    48.8 %
  • AA
    17.8 %

検査の根拠

Hernandez-Pachecoらの研究により、アレルギー系の疾患のかかりやすさが遺伝子と関係していることが明らかになりました。rs9573092領域にはAとGの2種類のタイプがあり、なりやすさに関わる「A」を持つAA型・AG型の人は、GG型の人よりもアレルギー疾患にかかりやすい傾向があります(2)。

今回調査したDNA領域

細胞の中にあるDNAマップの模式図

Image
  • ■
  • ■
  • ■
  • ■
  • ■
  • ■
  • ■
  • ■
  • ■

関連遺伝子

関連遺伝子 PSMD10P3
関連遺伝子 STARD6
関連遺伝子 MIR4686

よくある質問

Q1. アレルギー系の疾患とは何ですか?

アレルギー系の疾患とは、免疫(体を守るしくみ)が、本来は害のない物質(花粉・食物・ダニなど)に反応しすぎることで起こる病気のグループです。花粉症・気管支喘息・食物アレルギー・アトピー性皮膚炎が代表的です。

Q2. アレルギー疾患の原因は何ですか?

主な原因はアレルギーに関わる抗体(免疫グロブリンE)の作られすぎです。遺伝子の影響(KLF5遺伝子やDNA領域rs9573092など)と、まわりの環境(花粉・ハウスダスト・食物)が組み合わさって関わります。なりやすさに関わる「A」を持つAA型・AG型の人は、GG型の人よりアレルギー疾患にかかりやすい傾向があります(2)。

Q3. 遺伝子検査でアレルギー疾患のなりやすさは分かりますか?

DNA領域rs9573092の遺伝子型を調べることで、アレルギー疾患の遺伝子によるなりやすさの傾向を知ることができます。AA型・AG型の人は、GG型の人と比べてなりやすさが高いことが研究で報告されています(2)。

Q4. KLF5遺伝子はアレルギーとどのように関係していますか?

KLF5遺伝子は、ほかの遺伝子の働きを調節するタンパク質Slugを増やします。SlugはCXCL12タンパク質を増やします。CXCL12が増えると気管の炎症が強まり、気管支喘息を起こす原因のひとつになります(1)。

Q5. アレルギー疾患の予防法は?

アレルゲンを避けること、抗ヒスタミン薬(アレルギーの症状をおさえる薬)・吸入ステロイド薬(炎症をおさえる吸入薬)による薬物療法、原因となるアレルゲンを少しずつ体に入れる免疫療法(体を慣れさせる治療)が効果的です。遺伝子検査で自分のなりやすさを知り、早めに対策することもおすすめです。

参考文献