不整脈
概要
Tpeak to Tend(Tpe)間隔は、心電図(ECG)上で見られる特定の測定値で、心臓の電気活動をグラフィカルに特徴します。この間隔は、心室の再分極を示すT波のピークから、再分極プロセスが完了するT波の終わりまでの時間を示します。
Tpe間隔は、不規則な心拍リズムによって特徴づけられる不整脈の予測において重要な役割を果たすことが認識されています。
Tpe間隔の延長は、心臓周期の再分極フェーズにおける分散を示し、これは心室性不整脈の発症リスクが高まる傾向を示します。この分散は、心室内のさまざまな領域が再活性化に異なる時間を要することを意味し、再入り回路の形成に適した環境を生み出します。
これらの回路は、通常の心筋収縮の順序を乱し、トルサード・ド・ポワントやその他の心室性頻拍などの不整脈を引き起こす可能性があります。
臨床現場では、Tpe間隔の詳細な分析が患者の不整脈リスクについて重要な情報を提供します。Tpe間隔が延長している人を特定することで、医療提供者は、薬物治療の調整や高リスク個人に対する除細動器などのデバイスの使用などの予防策を講じることができます。
そのため、Tpe間隔は、様々な患者群における不整脈のリスクケアと理解において、重要な診断および予測ツールとして機能します。
ロンドン大学クイーン・メアリーのRamírezらの研究により、不整脈の罹患リスクがrs6882776というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはGG,GA,AAの3つの遺伝子型があり、Aを持つ遺伝子型の人は、不整脈のリスクが高い傾向にあることが分かりました。
遺伝子領域rs6882776において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- GG10.69%
- GA44.01%
- AA45.30%
遺伝子領域rs6882776において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- GG48.70%
- GA42.17%
- AA9.13%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:不整脈
体表的なDNA領域:不整脈
不整脈 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs6882776です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
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GG
10.7% -
GA
44.0% -
AA
45.3%
検査の根拠
ロンドン大学クイーン・メアリーのRamírezらの研究により、不整脈の罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs6882776という領域が存在し、その領域の遺伝子にはGとAの2種類の変異があります。Gタイプの変異を持つ人は、不整脈のリスクが高い傾向にあることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | NKX2-5 |
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参考文献
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関連遺伝子 NKX2-5
- 参考リンク : 2020 Jun、Julia Ramírezと研究グループがAm J Hum Genet に発表したCommon Genetic Variants Modulate the Electrocardiographic Tpeak-to-Tend Intervalという研究によると不整脈 に関連するrs6882776の関連性が認められました。