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基底細胞がん

基底細胞がんのイメージ画像
  • 基底細胞がん(BCC)は皮膚がん全体の約70〜80%を占める最も発症頻度が高い皮膚がんで、成長が遅く転移リスクが低いため早期治療で予後は良好
  • DNA領域rs2776348のA型変異を持つ人は基底細胞がんのリスクが高い傾向にあることがQIMRバーゴファー医学研究所の研究で判明
  • 日本人のA型変異(AA+AC)保有率は86.5%であり、紫外線対策と定期的な皮膚科検診による早期発見が重要

概要 基底細胞がん(BCC)は、基底細胞(表皮の下部に見られる小さく丸い細胞)から生じる皮膚がんの一種です。 これは皮膚がんの中で最も一般的であり、その成長は遅く、体の他の部位に広がる可能性が低いものとなります。早期に発見され治療されれば、他の皮膚がんよりも比較的危険性が低いとされています。 BCCの特徴はさまざまですが、一般的には顔や耳、首に真珠のような隆起が発生します。 また、背中や胸に茶色の斑点が発生して、時間が経つと中央が陥没して出血や滲出、かさぶたを形成する場合があります。 BCCは進行すると周囲の組織に侵入するため、目や鼻のような敏感な器官の近くに発生した場合は、より深刻な合併症を引き起こす可能性があります。特に日光からの紫外線を浴びると、BCCの発症リスクを著しく高めるため、紫外線の対策が重要です。 QIMRバーゴファー医学研究所のLiyanageらの研究により、基底細胞がんの罹患リスクがrs2776348というDNA領域と関連していることが明らかになりました。 このDNA領域にはAA、AC、CCの3つの遺伝子型があり、Aを持つ遺伝子型の人は、基底細胞がんのリスクが高い傾向にあることが分かりました。

基底細胞がん(BCC)とは何か

基底細胞がん(BCC: Basal Cell Carcinoma)は、表皮の最下層にある基底細胞から発生する皮膚がんの一種です。皮膚がん全体の約70〜80%を占め、最も発症頻度が高いがんですが、成長が遅く、他の臓器への転移リスクが低いことが特徴です。

基底細胞がんの主な症状

基底細胞がんの症状は発生部位や進行度によって異なります。典型的な症状は以下のとおりです。

  • 真珠様の隆起:顔・耳・首に光沢のある半透明の隆起が発生する
  • 茶色の斑点:背中や胸に色素沈着を伴う斑点が現れる
  • 中央の陥没:時間経過とともに中央部がくぼみ、出血や滲出・かさぶたを形成する
  • 周囲組織への浸潤:進行すると目や鼻など感覚器官の近くで深刻な合併症を引き起こす

基底細胞がんの発症リスク要因と予防法の比較

比較項目 リスク要因 予防法
紫外線 日光からの紫外線曝露がBCC発症リスクを著しく高める SPF30以上の日焼け止め使用・帽子や長袖の着用
遺伝的素因 rs2776348のA型変異を持つ人はリスクが高い 遺伝子検査による自身のリスク把握
皮膚タイプ 色白・日焼けしやすい肌質の人はリスクが高い 午前10時〜午後2時の直射日光を避ける
早期発見 放置すると周囲組織に浸潤し合併症を引き起こす 定期的な皮膚科検診・セルフチェック

遺伝子と基底細胞がんの関連

DNA領域rs2776348と基底細胞がんの関係

QIMRバーゴファー医学研究所のLiyanageらの研究により、基底細胞がんの罹患リスクがDNA領域rs2776348と関連していることが明らかになりました。

  • rs2776348にはAA・AC・CCの3つの遺伝子型が存在
  • A型変異を持つ遺伝子型(AA型・AC型)の人は基底細胞がんのリスクが高い傾向

日本人と世界における遺伝子型分布の比較(rs2776348)

遺伝子型 日本人の割合 世界の割合
AA型 40.2% 39.9%
AC型 46.3% 46.5%
CC型 13.3% 13.5%

日本人のA型変異保有率(AA+AC)は86.5%であり、世界平均の86.4%とほぼ同等の割合です。rs2776348における遺伝子型分布は日本と世界でほぼ一致しており、基底細胞がんの遺伝的リスク因子は人種差が小さいことを示唆しています。

DNA領域rs2776353と基底細胞がんの関係

Chahalらの研究により、rs2776353も基底細胞がんのリスクに関連する遺伝子領域として特定されています。この領域にはAA・AT・TTの3つの遺伝子型が存在します。

遺伝子型 日本人の割合 世界の割合
AA型 40.8% 41.7%
AT型 46.1% 45.7%
TT型 13.0% 12.5%

遺伝子領域rs2776348において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

  • AA
    40.2%
  • AC
    46.3%
  • CC
    13.3%

遺伝子領域rs2776348において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

  • AA
    39.9%
  • AC
    46.5%
  • CC
    13.5%

遺伝子領域rs2776353において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

  • AA
    40.8%
  • AT
    46.1%
  • TT
    13.0%

遺伝子領域rs2776353において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

  • AA
    41.7%
  • AT
    45.7%
  • TT
    12.5%

検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:基底細胞がん

基底細胞がん に最も強く影響する遺伝子領域は、rs2776348です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • AA
    40.2 %
  • AC
    46.3 %
  • CC
    13.3 %

他に、基底細胞がんに関わる遺伝子領域はrs2776353があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • AA
    40.8 %
  • AT
    46.1 %
  • TT
    13.0 %

検査の根拠

QIMRバーゴファー医学研究所のLiyanageらの研究により、基底細胞がんの罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs2776348という領域が存在し、その領域の遺伝子にはAとCの2種類の変異があります。Aタイプの変異を持つ人は、基底細胞がんのリスクが高い傾向にあることが分かりました。

今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

Image

関連遺伝子

関連遺伝子 PCSEAT
関連遺伝子 PCSEAT

よくある質問(FAQ)

Q1. 基底細胞がん(BCC)とは何ですか?

基底細胞がん(BCC)は、表皮の最下層にある基底細胞から発生する皮膚がんの一種です。皮膚がん全体の約70〜80%を占め最も発症頻度が高いがんですが、成長が遅く転移リスクが低いため、早期発見・治療で予後は良好です。顔・耳・首など日光に曝露される部位に発生しやすい特徴があります。

Q2. 基底細胞がんの発症リスクと遺伝子の関連は?

QIMRバーゴファー医学研究所のLiyanageらの研究により、DNA領域rs2776348が基底細胞がんの罹患リスクと関連していることが判明しています。rs2776348にはAA・AC・CCの3つの遺伝子型があり、A型変異を持つ遺伝子型の人はリスクが高い傾向にあります。

Q3. 基底細胞がんの主な症状は何ですか?

基底細胞がんの典型的な症状は、顔・耳・首に発生する真珠のような光沢を持つ隆起です。背中や胸に茶色の斑点が現れ、時間経過とともに中央が陥没し、出血・滲出・かさぶたを形成します。進行すると周囲組織に浸潤し、目や鼻の近くでは深刻な合併症を引き起こす可能性があります。

Q4. 基底細胞がんを予防する方法はありますか?

紫外線対策が最も重要な予防法です。具体的には、SPF30以上の日焼け止めの使用、帽子・長袖の着用、午前10時〜午後2時の直射日光の回避、日焼けマシンの使用を控えることが推奨されます。定期的な皮膚科検診とセルフチェックも早期発見に有効です。

Q5. 基底細胞がんの遺伝子型(rs2776348)の日本人における分布は?

日本人におけるrs2776348の遺伝子型分布はAA型40.2%、AC型46.3%、CC型13.3%です。世界全体ではAA型39.9%、AC型46.5%、CC型13.5%であり、日本人と世界の分布はほぼ同等の割合で、人種間差は小さいことが示されています。

参考文献