BMI調整ヒップ周囲径
概要
BMI調整ヒップ周囲径とは、ヒップの周囲径(ヒップサイズ)を、個人のBMI(ボディマス指数)に基づいて調整した値を指します。BMIは体重と身長をもとに算出される指標で、体格の標準性を示しますが、単にヒップ周囲径を測定するだけでは、体型の違いを考慮できません。
そのため、BMI調整ヒップ周囲径は、ヒップサイズがその人の体型に対してどの程度の大きさであるかをより正確に評価するために用いられます。
この調整を行う理由は、同じヒップ周囲径を持つ人でも、BMIが異なると見た目の体型や健康リスクに違いがあるためです。
たとえば、同じヒップサイズでも、BMIが低い人と高い人では、脂肪の蓄積や筋肉量などに違いがあり、これが体型や健康状態に影響を与える可能性があります。BMI調整ヒップ周囲径は、こうした違いを考慮に入れた評価方法です。
調整されたヒップ周囲径は、特に体型や肥満の研究、健康リスクの評価、体型に関連する美的評価などで役立ちます。
例えば、BMIが高い人が同じヒップサイズを持っている場合、BMI調整ヒップ周囲径を用いることで、そのヒップサイズが実際にどの程度大きいか、または小さいかを他の人と比較して判断することができます。
ウメオ大学のShunginらの研究により、BMI調整ヒップ周囲径の変化がrs16942341というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはCC、CT、TTの3つの遺伝子型があり、Cタイプの変異を持つ人は、BMI調整ヒップ周囲径が大きい傾向を示すことが分かりました。
遺伝子領域rs16942341において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC100.00%
- CT0.00%
- TT0.00%
遺伝子領域rs16942341において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC93.12%
- CT6.75%
- TT0.12%
遺伝子領域rs3118906において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- GG94.31%
- GA5.60%
- AA0.08%
遺伝子領域rs3118906において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- GG54.06%
- GA38.93%
- AA7.01%
遺伝子領域rs7759938において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC6.99%
- CT38.90%
- TT54.11%
遺伝子領域rs7759938において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC10.36%
- CT43.65%
- TT45.99%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:BMI調整ヒップ周囲径
体表的なDNA領域:BMI調整ヒップ周囲径
BMI調整ヒップ周囲径 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs16942341です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
-
CC
100.0% -
CT
0.0% -
TT
0.0%
他に、BMI調整ヒップ周囲径に関わる遺伝子領域はrs3118906があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
GG
94.3% -
GA
5.6% -
AA
0.1%
他に、BMI調整ヒップ周囲径に関わる遺伝子領域はrs7759938があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
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CC
7.0% -
CT
38.9% -
TT
54.1%
検査の根拠
ウメオ大学のShunginらの研究により、BMI調整ヒップ周囲径の変化が遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs16942341という領域が存在し、その領域の遺伝子にはCとTの2種類の変異があります。Cタイプの変異を持つ人は、BMI調整ヒップ周囲径が特定の傾向を示すことが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | ACAN |
|---|---|
| 関連遺伝子 | DLEU7 |
| 関連遺伝子 | LIN28B-AS1 |
参考文献
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関連遺伝子 ACAN
- 参考リンク : 2015 Feb、Dmitry Shunginと研究グループがNature に発表したNew genetic loci link adipose and insulin biology to body fat distributionという研究によるとBMI調整ヒップ周囲径 に関連するrs16942341の関連性が認められました。
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関連遺伝子 DLEU7
- 参考リンク : 2021 May、Sofia Christakoudiと研究グループがSci Rep に発表したGWAS of allometric body-shape indices in UK Biobank identifies loci suggesting associations with morphogenesis, organogenesis, adrenal cell renewal and cancerという研究によるとBMI調整ヒップ周囲径 に関連するrs3118906の関連性が認められました。
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関連遺伝子 LIN28B-AS1
- 参考リンク : 2015 Feb、Dmitry Shunginと研究グループがNature に発表したNew genetic loci link adipose and insulin biology to body fat distributionという研究によるとBMI調整ヒップ周囲径 に関連するrs7759938の関連性が認められました。