カフェイン嗜好性
- カフェイン嗜好性はDNA領域rs2667773のAタイプと関係し、遺伝子・味覚・文化・分解する速さの4つが重なり合って影響します。
- 日本人のAA型保有率は30.5%で、世界平均45.4%と比べて14.9ポイント低いです。
- 関係する遺伝子はHMG20Aであり、カフェインを分解する速さの違いが、とる量や好みに直接影響します。
概要
【概要】 カフェインの好みは、その人の経験、遺伝子、文化、体の状態など、たくさんの要因が重なって決まります。
【特徴】 カフェインはコーヒー、紅茶、エナジードリンク、チョコレートに含まれています。脳や神経をはたらかせて、一時的に眠気を覚まし、集中力や頭のはたらきを高めることができますが、どのくらい好きかは人によって違います。 味やにおいの感じ方の違いが、コーヒーの苦味や酸味、紅茶の風味、エナジードリンクの刺激をどう感じるかに影響します。 また、子どものころからの飲む習慣や、仕事や勉強のために飲むかどうかも好みに影響します。
【メカニズム】 文化の違いも大切で、コーヒーをよく飲む地域ではカフェインをとるのが当たり前ですが、あまりとらない文化では他の飲み物が好まれます。 遺伝子の影響もあり、体がカフェインを分解する速さ(代謝の速さ)や、カフェインの効きやすさは人それぞれ違います。 カフェインを早く分解できる人はたくさんとれる一方で、分解に時間がかかる人は少しの量でも強い影響を感じることがあります。
【科学的根拠】 フローニンゲン大学のSaidらの研究により、カフェインの好みがrs2667773というDNA領域と関係していることが分かりました。 このDNA領域にはAA、AG、GGの3つの遺伝子型があり、Aタイプを持つ人は、カフェインを好みやすい傾向があることが分かりました。
カフェイン嗜好性とは何か
カフェイン嗜好性とは、コーヒー・紅茶・エナジードリンク・チョコレートなどに含まれるカフェインをどのくらい好むかという傾向です。カフェインは脳や神経をはたらかせ、一時的に眠気を覚まし、集中力や頭のはたらきを高めます。どのくらい好きかは人によって違い、遺伝子も大きく関わっています。
カフェインの好みに影響する4つの要因
カフェインの好みは、次の4つの要因によって決まります。
- 遺伝子の影響:カフェインを分解する速さや効きやすさは、遺伝子によって人それぞれ違います。
- 味やにおいの感じ方の違い:コーヒーの苦味・酸味、紅茶の風味、エナジードリンクの刺激の感じ方が人によって違います。
- 文化の違い:コーヒーをよく飲む地域ではカフェインをとるのが日常的です。
- 生活習慣:子どものころからの飲む習慣や、仕事・勉強のために飲むかどうかが好みに影響します。
カフェインを分解する速さと好みの関係
カフェインを分解する速さは、好みに直接影響します。カフェインを分解するのが速い人は効き目がすぐに切れるため、より何度もとる傾向があります。
| 比べる項目 | 分解が速い人 | 分解が遅い人 |
|---|---|---|
| とる量 | たくさんとれます。 | 少しの量で十分 |
| 目が覚める効果 | 効き目がすぐ弱まります。 | 長い時間続く |
| 好みの傾向 | カフェインを好みやすいです。 | 少しの量で影響を感じやすいです。 |
| 体への悪い影響の起こりやすさ | 低い(すぐに分解される) | 高い(体にたまりやすい) |
カフェインを好む人と好まない人の特徴の違い
カフェインの好みは、遺伝子型によって傾向が分かれます。以下の表は、Aタイプを持つかどうかによる特徴の違いを比べたものです。
| 比べる項目 | 好みが強い人(Aタイプを持つ) | 好みが弱い人(Gタイプのみ) |
|---|---|---|
| 遺伝子型 | AA型・AG型 | GG型 |
| 日本人割合 | 79.9%(AA 30.5%+AG 49.4%) | 19.9% |
| カフェインのとり方 | コーヒー・紅茶を毎日のように飲みます。 | カフェインを避ける傾向 |
| 目が覚める効果の感じ方 | 良いと感じやすいです。 | 不快に感じやすいです。 |
遺伝子とカフェインの好みの関係
DNA領域rs2667773とカフェインの好みの関係
フローニンゲン大学のSaidらの研究(1)により、DNA領域rs2667773がカフェインの好みと関係していることが分かりました。
- rs2667773にはAA・AG・GGの3つの遺伝子型が存在します。
- Aタイプを持つ遺伝子型の人は、カフェインを好みやすい傾向があります。
- 関係する遺伝子はHMG20A(High Mobility Group 20A)です。
日本人の遺伝子型の割合(rs2667773)
日本人と世界では、遺伝子型の割合に違いがあります。
| 遺伝子型 | 日本人の割合 | 世界の割合 | 違い |
|---|---|---|---|
| AA型 | 30.5% | 45.4% | −14.9ポイント |
| AG型 | 49.4% | 43.9% | +5.5ポイント |
| GG型 | 19.9% | 10.6% | +9.3ポイント |
日本人はAA型(カフェインを好みやすい型)の割合が世界平均より14.9ポイント低く、GG型の割合が9.3ポイント高いことが特徴です。この遺伝子型の割合の違いが、日本人と他の国の人のカフェインのとり方の違いにつながっている可能性があります。
検査の理論的根拠
代表的なDNA領域:カフェイン嗜好性
カフェイン嗜好性 に最も強く影響するDNA領域は、rs2667773です。 日本でそれぞれの遺伝子型を持つ人の割合は下記のとおりです。
- AA
30.5 % - AG
49.4 % - GG
19.9 %
検査の根拠
フローニンゲン大学のSaidらの研究(1)により、カフェインの好みが遺伝子と関係していることが分かりました。人間のDNAには、rs2667773という場所があり、そこにはAとGの2種類のタイプがあります。Aタイプを持つ人は、カフェインを好みやすい傾向があることが分かりました。
今回調べたDNA領域
細胞の中にあるDNAマップの模式図
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関係する遺伝子
| 関係する遺伝子 | HMG20A |
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よくある質問
Q1. カフェイン嗜好性とは何ですか?
カフェイン嗜好性とは、コーヒー・紅茶・エナジードリンクなどに含まれるカフェインをどのくらい好むかという傾向です。遺伝子の影響・味やにおいの感じ方の違い・文化の違い・カフェインを分解する速さの4つが重なり合って影響し、人によって差が出ます(1)。
Q2. カフェイン嗜好性に関係する遺伝子は何ですか?
フローニンゲン大学のSaidらの研究により、DNA領域rs2667773がカフェインの好みと関係していることが分かりました。Aタイプを持つ人はカフェインを好みやすい傾向があり、関係する遺伝子はHMG20Aです(1)。
Q3. カフェインを分解する速さと好みにはどのような関係がありますか?
カフェインを分解する速さは、遺伝子によって人それぞれ違います。分解が速い人はたくさんカフェインをとることができ、好みが強くなる傾向があり、分解が遅い人は少しの量でも強く目が覚めるため、とる量が少なくなります。
Q4. 遺伝子検査でカフェイン嗜好性は分かりますか?
DNA領域rs2667773の遺伝子型を調べることで、カフェインの好みの傾向を知ることができます。AA型(日本人の30.5%)の人はカフェインを好みやすい傾向があることが研究で分かっています(1)。
Q5. 日本人のカフェイン嗜好性の遺伝子型の割合の特徴は?
日本人のrs2667773の遺伝子型の割合は、AA型30.5%・AG型49.4%・GG型19.9%です。世界平均(AA型45.4%)と比べてAA型の割合が14.9ポイント低く、GG型は9.3ポイント高いのが特徴です(1)。