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子ども時の肥満

子ども時の肥満のイメージ画像
  • 子ども時の肥満(小児肥満)は体格指数(肥満の目安)が同じ年齢・性別の子どもの95パーセンタイル以上にあたる状態で、糖尿病・高血圧・心臓や血管の病気のリスクをともないます。
  • DNA領域rs476828のC型を持つ人は小児肥満のリスクが高い傾向にあることがケンブリッジ大学の研究で判明しました。
  • 適切な食事の見直し・運動量を増やすこと・生活習慣の見直しにより、肥満になるリスクを下げ、予防することができます。

概要

【疾患の概要】 小児肥満は、子どもの体に余分な脂肪がたまった状態で、体や心の健康に悪い影響を与えます。 子どもの肥満は、体重と身長を標準的な成長曲線とくらべて判断します。ふつうは、体格指数(体重と身長から計算する肥満の目安)が同じ年齢・性別の子どもの95パーセンタイル以上(100人中、上位5人に入る値)の場合に肥満とされます。

【症状と特徴】 肥満の子どもは、健康的な体重の子どもとくらべて体形が丸く、特におなかや腰に脂肪が多くたまります。 この余分な脂肪は、糖尿病や高血圧、高コレステロールなどの健康問題につながる可能性があり、心臓や血管の病気のリスクを高めます。 また、息苦しさや睡眠時無呼吸(寝ている間に呼吸が止まる状態)、関節の問題などのリスクも高まります。 肥満は体だけでなく心にも大きな影響があり、自分に自信が持てなくなったり、いじめにあうリスクが高まったりします。

【治療と注意点】 また、運動するとすぐ疲れてしまうことも問題で、さらに運動しなくなるという悪循環におちいることもあります。 肥満の原因には遺伝・行動・環境があり、食生活や運動不足、遺伝子の影響、家庭の経済状況などが関係しています。 ケアや予防には、食事の見直し、運動量を増やすこと、生活習慣の見直し、必要に応じた医療など、いろいろな方法を組み合わせることが大切です。

【遺伝的リスク】 ケンブリッジ大学のWheelerらの研究で、小児肥満へのなりやすさがrs476828というDNA領域と関係していることが分かりました。 このDNA領域にはTT,TC,CCの3つの遺伝子型があり、Cを持つ遺伝子型の人は、小児肥満のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

子ども時の肥満とは何か

子ども時の肥満(小児肥満)とは、子どもの体に余分な脂肪がたまった状態で、体格指数(体重と身長から計算する肥満の目安)が同じ年齢・性別の子どもの95パーセンタイル以上(100人中、上位5人に入る値)の場合に診断されます。体や心の健康に悪い影響を与え、糖尿病・高血圧・心臓や血管の病気などのリスクを高めます。

子ども時の肥満の原因

小児肥満は、遺伝・行動・環境のいくつもの原因が重なって起こります。主な原因は以下のとおりです。

  • 遺伝子の影響:DNA領域rs476828のC型を持つ人はリスクが高い傾向があります。
  • よくない食生活:カロリーや脂肪の多い食事のとりすぎ
  • 運動不足:体を動かす量が減り、画面を見る時間(スマホ・テレビ・ゲーム)が増えることです。
  • 家庭の経済状況:健康的な食べ物を手に入れにくいこと

子ども時の肥満の主な症状と健康リスク

肥満の子どもは、健康的な体重の子どもとくらべておなかや腰に脂肪がたまりやすいとされます。以下のような健康問題につながる可能性があります。

  • 代謝の異常:糖尿病、高血圧、高コレステロール
  • 呼吸:息苦しさ、睡眠時無呼吸症候群(寝ている間に呼吸が止まる病気)
  • 関節・運動:関節に問題が起き、運動するとすぐ疲れます。
  • 心への影響:自分に自信が持てなくなり、いじめにあうリスクが高まります。

子ども時の肥満と成人肥満の違い

比較項目 子ども時の肥満 成人肥満
診断基準 体格指数 95パーセンタイル以上 体格指数 30以上
主な原因 遺伝+食生活+運動不足 生活習慣+年齢+遺伝
心への影響 いじめ・自信の低下が目立ちます。 周りからの偏見・うつが中心
合併症 成長への影響・早くから代謝の異常(体の中でエネルギーをうまく使えない状態) 心臓や血管の病気・糖尿病
治療の進め方 家族みんなで生活習慣を見直す 自分の生活習慣を見直す

子ども時の肥満の予防と対策

ケアや予防には、いろいろな方法を組み合わせることが大切です。

  • 食事の見直し:野菜・果物を中心にしたバランスのよい食事
  • 運動量を増やす:1日60分以上、少し息がはずむくらいから激しめの運動をします。
  • 生活習慣の見直し:画面を見る時間(スマホ・テレビ・ゲーム)を1日2時間以内にします。
  • 医療のサポート:必要に応じて専門家のサポートを受けます。

遺伝子と子ども時の肥満の関連

DNA領域rs476828と肥満へのなりやすさの関係

ケンブリッジ大学のWheelerらの研究で、DNA領域rs476828が小児肥満へのなりやすさと関係していることが分かりました。

  • rs476828にはTT・TC・CCの3つの遺伝子型が存在します。
  • C型を持つ遺伝子型の人は、小児肥満のリスクが高い傾向があります。

日本人の遺伝子型の割合(rs476828)

遺伝子型 日本人の割合 世界の割合
TT型 47.9% 57.0%
TC型 42.6% 36.9%
CC型 9.4% 5.9%

DNA領域rs476828において日本で各遺伝子型を持つ人の割合

  • TT
    47.9%
  • TC
    42.6%
  • CC
    9.4%

DNA領域rs476828において世界で各遺伝子型を持つ人の割合

  • TT
    57.0%
  • TC
    36.9%
  • CC
    5.9%

DNA領域rs17782313において日本で各遺伝子型を持つ人の割合

  • TT
    54.1%
  • TC
    38.9%
  • CC
    6.9%

DNA領域rs17782313において世界で各遺伝子型を持つ人の割合

  • TT
    59.2%
  • TC
    35.4%
  • CC
    5.3%

検査の根拠

代表的なDNA領域:子ども時の肥満

子ども時の肥満に最も強く影響するDNA領域は、rs476828です。 日本と世界での遺伝子型の割合は下記のとおりです。

  • TT
    47.9 %
  • TC
    42.6 %
  • CC
    9.4 %

他に、子ども時の肥満に関わるDNA領域にはrs17782313があります。 日本と世界での遺伝子型の割合は下記のとおりです。

  • TT
    54.1 %
  • TC
    38.9 %
  • CC
    6.9 %

検査の根拠

ケンブリッジ大学のWheelerらの研究で、小児肥満へのなりやすさが遺伝子と関係していることが分かりました。人間のDNAには、rs476828という領域があり、この領域にはTとCの2種類の違いがあります。C型を持つ人は、小児肥満のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

今回調査したDNA領域

細胞の中にあるDNAマップの模式図

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関連遺伝子

関連遺伝子 RNU4-17P
関連遺伝子 RNU4-17P

よくある質問

Q1. 子ども時の肥満とは何ですか?

子ども時の肥満(小児肥満)とは、子どもの体に余分な脂肪がたまった状態で、体格指数(体重と身長から計算する肥満の目安)が同じ年齢・性別の子どもの95パーセンタイル以上の場合に診断されます。糖尿病・高血圧・心臓や血管の病気のリスクをともないます。

Q2. 子ども時の肥満の原因は何ですか?

主な原因は遺伝子の影響、よくない食生活、運動不足、家庭の経済状況の4つです。DNA領域rs476828のC型を持つ人はリスクが高い傾向にあります。

Q3. 子ども時の肥満はどのように予防できますか?

食事の見直し(バランスのよい食生活)、運動量を増やすこと(1日60分以上体を動かす)、生活習慣の見直し(スマホ・テレビ・ゲームなど画面を見る時間を減らす)、必要に応じて医療のサポートを受けることが有効です。

Q4. 遺伝子検査で子ども時の肥満リスクは分かりますか?

DNA領域rs476828とrs17782313の遺伝子型を調べることで、小児肥満へのなりやすさの傾向を知ることができます。C型を持つ遺伝子型の人はリスクが高い傾向にあることがケンブリッジ大学の研究で分かっています。

参考文献