seeDNAロゴアイコン 扁桃腺およびアデノイドの慢性疾患

概要

扁桃腺およびアデノイドの慢性疾患は、特に子供に多く見られる疾患です。
扁桃腺は、口の奥の両側に位置するリンパ組織の一部で、アデノイドは鼻の奥の上部に位置するリンパ組織です。これらの組織は、身体の免疫反応において重要な役割を果たしますが、慢性的な炎症により、様々な健康問題を引き起こします。
慢性扁桃炎は、扁桃腺が繰り返し炎症を起こし、腫れや痛みを伴う状態です。主に、のどの痛み、咽頭炎、口臭、発熱、リンパ節の腫れなどの症状を示します。症状が進行すると、扁桃腺の肥大を引き起こし、呼吸や飲み込みが困難となります。
アデノイドの慢性炎症は、アデノイドが繰り返し炎症を起こす状態です。鼻づまり、いびき、睡眠時無呼吸、耳の感染症（中耳炎）、慢性的な鼻水、鼻声（声が鼻にかかったような状態）などの症状を示します。
アデノイドが肥大すると、鼻呼吸が困難になり、口呼吸が常態化します。
治療には、抗生物質や抗炎症薬の使用、アレルギー治療が含まれます。症状が重度であり、日常生活に重大な影響を及ぼす場合、扁桃腺摘出術（扁桃摘出術）やアデノイド摘出術（アデノイド切除術）が検討されます。
これらの手術は、慢性的な炎症や感染を軽減し、呼吸や睡眠の改善を図るために行われます。

ヘルシンキ大学のSaarentausらの研究により、扁桃腺およびアデノイドの慢性疾患の罹患リスクがrs9542155というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはTT、TC、CCの3つの遺伝子型があり、Tを持つ遺伝子型の人は、扁桃腺およびアデノイドの慢性疾患のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs9542155において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

28.99% 49.70% 21.30%
  • TT28.99%
  • TC49.70%
  • CC21.30%

遺伝子領域rs9542155において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

11.00% 44.33% 44.67%
  • TT11.00%
  • TC44.33%
  • CC44.67%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域：扁桃腺およびアデノイドの慢性疾患

体表的なDNA領域：扁桃腺およびアデノイドの慢性疾患

扁桃腺およびアデノイドの慢性疾患 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs9542155です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • TT

    29.0
    %

  • TC

    49.7
    %

  • CC

    21.3
    %

検査の根拠

ヘルシンキ大学のSaarentausらの研究により、扁桃腺およびアデノイドの慢性疾患の罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs9542155という領域が存在し、その領域の遺伝子にはTとCの2種類の変異があります。Tタイプの変異を持つ人は、扁桃腺およびアデノイドの慢性疾患のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するＤＮＡマップの模式図

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seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 KLHL1

seeDNAロゴアイコン参考文献

  • 関連遺伝子 KLHL1
  • 参考リンク : 2023 Jan、Elmo C Saarentausと研究グループがNat Commun に発表したInflammatory and infectious upper respiratory diseases associate with 41 genomic loci and type 2 inflammationという研究によると扁桃腺およびアデノイドの慢性疾患 に関連するrs9542155の関連性が認められました。