seeDNAロゴアイコン ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー

概要

コラーゲンVI関連ジストロフィーは、遺伝性の筋疾患で、COL6A1、COL6A2、COL6A3遺伝子の変異によって引き起こされます。
これらの遺伝子変異は、体の組織を支えるVI型コラーゲンを作るたんぱく質に影響を及ぼします。VI型コラーゲンが正常に機能しないと、骨格筋、皮膚、関節などに症状が現れます。

コラーゲンVI関連ジストロフィーには、主に次のタイプがあります
1. Ullrich先天性筋ジストロフィー(UCMD): 最も重度で、通常は乳児期に始まります。症状には、筋力低下、関節のこわばり、脊柱側弯などが含まれます。
2. Bethlem筋ジストロフィー(BM): 比較的軽度で、幼児期から成人期にかけて発症します。近位筋の筋力低下、関節のこわばり、脊柱側弯が特徴で、進行はゆっくりです。
3. 中間型: UCMDとBMの中間で、両方の特徴を持ちます。
4. 遺伝性筋腱膜ジスプラジア: 筋腱膜の肥厚とこわばりが特徴です。
この疾患の正確な診断には遺伝子検査が必要となります。現在、有効的な治療法はまだありませんが、対症療法とリハビリテーションが主に行われ、症状の進行を遅らせ、多くの患者が生活の質を向上させることができます。

アイスランド心臓協会のEmilssonらの研究により、ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィーの罹患リスクがrs2150458というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはGG、AG、AAの3つの遺伝子型があり、Aを持つ遺伝子型の人は、ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィーのリスクが高い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs2150458において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

2.22% 25.37% 72.41%
  • GG2.22%
  • GA25.37%
  • AA72.41%

遺伝子領域rs2150458において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

29.98% 49.55% 20.47%
  • GG29.98%
  • GA49.55%
  • AA20.47%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー

体表的なDNA領域:ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー

ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー に最も強く影響する遺伝子領域は、rs2150458です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • GG

    2.2
    %
  • GA

    25.4
    %
  • AA

    72.4
    %

検査の根拠

アイスランド心臓協会のEmilssonらの研究により、ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィーの罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs2150458という領域が存在し、その領域の遺伝子にはGとAの2種類の変異があります。Gタイプの変異を持つ人は、ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィーのリスクが高い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 PCBP3

seeDNAロゴアイコン参考文献

  • 関連遺伝子 PCBP3
  • 参考リンク : 2018 Aug、Valur Emilssonと研究グループがScience に発表したCo-regulatory networks of human serum proteins link genetics to diseaseという研究によるとウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー に関連するrs2150458の関連性が認められました。