seeDNAロゴアイコン 冠動脈疾患

概要

冠動脈疾患(CAD)は、冠動脈(心臓の筋肉に酸素と栄養を供給する血管)が狭くなったり詰まったりする病気です。主に動脈壁に脂質やコレステロールが蓄積してプラークを形成する動脈硬化が原因です。
これにより、心臓への血流が制限され、心筋への酸素供給が不足します。
喫煙、高血圧、高コレステロール、糖尿病、肥満、運動不足、ストレス、加齢、家族に罹患した人がいるなどが発症リスクを高めます。特に喫煙はリスクを大幅に高めます。
CADは、胸痛や圧迫感、息切れ、疲労感、めまい、心拍数の異常などの症状を示します。これらの症状は運動やストレスによって現れ、進行すると安静時にも症状が出ることがあります。
冠動脈が完全に詰まると心筋梗塞が引き起こされ、心筋が酸素不足で壊死(病気やけがによる細胞や組織の死)します。

治療には生活習慣の改善、投薬、重症の場合には手術が行われます。
CADは早期に発見し、適切に治療することで、症状を緩和し、生活の質を向上させることができるため、定期的な検診と生活習慣の改善を通じて、疾患の進行を防ぎ、健康を維持することが重要です。

理化学研究所のMatsunagaらの研究により、冠動脈疾患の罹患リスクがrs7279974というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはCC、CG、GGの3つの遺伝子型があり、Cを持つ遺伝子型の人は、冠動脈疾患のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs7279974において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

0.28% 10.02% 89.70%
  • CC0.28%
  • CG10.02%
  • GG89.70%

遺伝子領域rs7279974において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

5.70% 36.34% 57.96%
  • CC5.70%
  • CG36.34%
  • GG57.96%

遺伝子領域rs9583531において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

89.70% 10.02% 0.28%
  • TT89.70%
  • TG10.02%
  • GG0.28%

遺伝子領域rs9583531において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

63.85% 32.11% 4.04%
  • TT63.85%
  • TG32.11%
  • GG4.04%

遺伝子領域rs10455872において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

100.00% 0.00% 0.00%
  • AA100.00%
  • AG0.00%
  • GG0.00%

遺伝子領域rs10455872において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

88.06% 11.56% 0.38%
  • AA88.06%
  • AG11.56%
  • GG0.38%

遺伝子領域rs476828において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

47.93% 42.60% 9.47%
  • TT47.93%
  • TC42.60%
  • CC9.47%

遺伝子領域rs476828において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

57.04% 36.97% 5.99%
  • TT57.04%
  • TC36.97%
  • CC5.99%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:冠動脈疾患

体表的なDNA領域:冠動脈疾患

冠動脈疾患 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs7279974です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • CC

    0.3
    %
  • CG

    10.0
    %
  • GG

    89.7
    %

他に、冠動脈疾患に関わる遺伝子領域はrs9583531があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • TT

    89.7
    %
  • TG

    10.0
    %
  • GG

    0.3
    %

他に、冠動脈疾患に関わる遺伝子領域はrs10455872があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • AA

    100.0
    %
  • AG

    0.0
    %
  • GG

    0.0
    %

他に、冠動脈疾患に関わる遺伝子領域はrs476828があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • TT

    47.9
    %
  • TC

    42.6
    %
  • CC

    9.5
    %

検査の根拠

理化学研究所のMatsunagaらの研究により、冠動脈疾患の罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs7279974という領域が存在し、その領域の遺伝子にはCとGの2種類の変異があります。Cタイプの変異を持つ人は、冠動脈疾患のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 LINC00310
関連遺伝子 ING1
関連遺伝子 LPA
関連遺伝子 RNU4-17P

seeDNAロゴアイコン参考文献

  • 関連遺伝子 LINC00310
  • 参考リンク : 2020 Jun、Hiroshi Matsunagaと研究グループがCirc Genom Precis Med に発表したTransethnic Meta-Analysis of Genome-Wide Association Studies Identifies Three New Loci and Characterizes Population-Specific Differences for Coronary Artery Diseaseという研究によると冠動脈疾患 に関連するrs7279974の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 ING1
  • 参考リンク : 2018 Feb、Pim van der Harstと研究グループがCirc Res に発表したIdentification of 64 Novel Genetic Loci Provides an Expanded View on the Genetic Architecture of Coronary Artery Diseaseという研究によると冠動脈疾患 に関連するrs9583531の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 LINC00310
  • 参考リンク : 2020 Jun、Hiroshi Matsunagaと研究グループがCirc Genom Precis Med に発表したTransethnic Meta-Analysis of Genome-Wide Association Studies Identifies Three New Loci and Characterizes Population-Specific Differences for Coronary Artery Diseaseという研究によると冠動脈疾患 に関連するrs7279974の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 LPA
  • 参考リンク : 2022 Dec、Krishna G Aragamと研究グループがNat Genet に発表したDiscovery and systematic characterization of risk variants and genes for coronary artery disease in over a million participantsという研究によると冠動脈疾患 に関連するrs10455872の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 RNU4-17P
  • 参考リンク : 2022 Dec、Krishna G Aragamと研究グループがNat Genet に発表したDiscovery and systematic characterization of risk variants and genes for coronary artery disease in over a million participantsという研究によると冠動脈疾患 に関連するrs476828の関連性が認められました。