拡張期血圧レベル
概要
拡張期血圧は、心臓が拍動の間に休んでいるときの動脈内の圧力を示します。これは、血圧を測定する2つの値のうちの低い方で、通常は60〜80mmHgの範囲が正常とされます。
60mmHg未満は低血圧、80mmHgを超えると高血圧の可能性があります。高い拡張期血圧は、心臓病や腎臓の問題、脳卒中のリスクを増やします。
逆に、低すぎる値は心不全や脱水の兆候かもしれません。
心血管の健康を保つために、拡張期血圧を適正範囲に維持することが重要です。
ストレス、肥満、運動不足、喫煙、過剰な塩分摂取は悪影響を与えることがありますが、バランスの良い食事、定期的な運動、ストレスケアが血圧の正常化に役立ちます。
ロンドン大学インペリアル・カレッジのEvangelouらの研究により、拡張期血圧がrs10164193というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはTT,TG,GGの3つの遺伝子型があり、Gを持つ遺伝子型の人は、拡張期血圧が高い傾向にあることが分かりました。
遺伝子領域rs10164193において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT86.99%
- TG12.56%
- GG0.45%
遺伝子領域rs10164193において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT80.74%
- TG18.23%
- GG1.03%
遺伝子領域rs11105364において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT35.54%
- TG48.15%
- GG16.31%
遺伝子領域rs11105364において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT71.31%
- TG26.27%
- GG2.42%
遺伝子領域rs3861113において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC4.47%
- CA33.36%
- AA62.17%
遺伝子領域rs3861113において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC79.23%
- CA19.56%
- AA1.21%
遺伝子領域rs72930904において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC100.00%
- CT0.00%
- TT0.00%
遺伝子領域rs72930904において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC72.20%
- CT25.54%
- TT2.26%
遺伝子領域rs56233017において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- GG100.00%
- GA0.00%
- AA0.00%
遺伝子領域rs56233017において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- GG93.11%
- GA6.77%
- AA0.12%
遺伝子領域rs365990において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- AA76.56%
- AG21.88%
- GG1.56%
遺伝子領域rs365990において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- AA38.18%
- AG47.22%
- GG14.60%
遺伝子領域rs366178において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC2.83%
- CA27.99%
- AA69.18%
遺伝子領域rs366178において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC45.73%
- CA43.79%
- AA10.48%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:拡張期血圧レベル
体表的なDNA領域:拡張期血圧レベル
拡張期血圧レベル に最も強く影響する遺伝子領域は、rs10164193です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
-
TT
87.0% -
TG
12.6% -
GG
0.5%
他に、拡張期血圧レベルに関わる遺伝子領域はrs11105364があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
TT
35.5% -
TG
48.2% -
GG
16.3%
他に、拡張期血圧レベルに関わる遺伝子領域はrs3861113があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
CC
4.5% -
CA
33.4% -
AA
62.2%
他に、拡張期血圧レベルに関わる遺伝子領域はrs72930904があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
CC
100.0% -
CT
0.0% -
TT
0.0%
他に、拡張期血圧レベルに関わる遺伝子領域はrs56233017があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
GG
100.0% -
GA
0.0% -
AA
0.0%
他に、拡張期血圧レベルに関わる遺伝子領域はrs365990があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
AA
76.6% -
AG
21.9% -
GG
1.6%
他に、拡張期血圧レベルに関わる遺伝子領域はrs366178があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
CC
2.8% -
CA
28.0% -
AA
69.2%
検査の根拠
ロンドン大学インペリアル・カレッジのEvangelouらの研究により、拡張期血圧が遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs10164193という領域が存在し、その領域の遺伝子にはTとGの2種類の変異があります。Tタイプの変異を持つ人は、拡張期血圧が高い傾向にあることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | ASXL3 |
|---|---|
| 関連遺伝子 | ATP2B1 |
| 関連遺伝子 | DACH1 |
| 関連遺伝子 | CCDC68 |
| 関連遺伝子 | EPPK1 |
| 関連遺伝子 | MYH6 |
| 関連遺伝子 | RNU6-682P |
参考文献
-
関連遺伝子 ASXL3
- 参考リンク : 2018 Oct、Evangelos Evangelouと研究グループがNat Genet に発表したGenetic analysis of over 1 million people identifies 535 new loci associated with blood pressure traitsという研究によると拡張期血圧レベル に関連するrs10164193の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 ATP2B1
- 参考リンク : 2017 Apr、Changwei Liと研究グループがCirc Cardiovasc Genet に発表したGenome-Wide Association Study Meta-Analysis of Long-Term Average Blood Pressure in East Asiansという研究によると拡張期血圧レベル に関連するrs11105364の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 DACH1
- 参考リンク : 2018 Oct、Evangelos Evangelouと研究グループがNat Genet に発表したGenetic analysis of over 1 million people identifies 535 new loci associated with blood pressure traitsという研究によると拡張期血圧レベル に関連するrs3861113の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 CCDC68
- 参考リンク : 2018 Oct、Evangelos Evangelouと研究グループがNat Genet に発表したGenetic analysis of over 1 million people identifies 535 new loci associated with blood pressure traitsという研究によると拡張期血圧レベル に関連するrs72930904の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 ASXL3
- 参考リンク : 2022 Jun、Denis Plotnikovと研究グループがInvest Ophthalmol Vis Sci に発表したHigh Blood Pressure and Intraocular Pressure: A Mendelian Randomization Studyという研究によると拡張期血圧レベル に関連するrs10164193の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 ATP2B1
- 参考リンク : 2018 Nov、Fumihiko Takeuchiと研究グループがNat Commun に発表したInterethnic analyses of blood pressure loci in populations of East Asian and European descentという研究によると拡張期血圧レベル に関連するrs11105364の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 EPPK1
- 参考リンク : 2018 Oct、Evangelos Evangelouと研究グループがNat Genet に発表したGenetic analysis of over 1 million people identifies 535 new loci associated with blood pressure traitsという研究によると拡張期血圧レベル に関連するrs56233017の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 MYH6
- 参考リンク : 2019 Jan、Ayush Giriと研究グループがNat Genet に発表したTrans-ethnic association study of blood pressure determinants in over 750,000 individualsという研究によると拡張期血圧レベル に関連するrs365990の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 RNU6-682P
- 参考リンク : 2020 Dec、Praveen Surendranと研究グループがNat Genet に発表したDiscovery of rare variants associated with blood pressure regulation through meta-analysis of 1.3 million individualsという研究によると拡張期血圧レベル に関連するrs366178の関連性が認められました。