seeDNAロゴアイコン 憩室疾患

概要

憩室病は、憩室(大腸の内壁にできる小さな袋状の突起物)が原因で発生する病気です。憩室は、大腸の筋肉が弱くなり、内圧の影響で内壁が外に膨らんでできるもので、特に大腸の下部に多く見られます。
憩室自体は無症状のことが多いですが、炎症を起こすと憩室炎と呼ばれる状態となります。

憩室病は無症状の場合もありますが、腹痛、便秘、下痢、吐き気、食欲不振などの症状を示します。憩室が炎症を起こし憩室炎になると、痛みが急激に悪化し、発熱、悪寒、嘔吐、便に血液が混じるなどの症状を示します。
高齢(40歳以上)、低繊維質の食事、慢性的な便秘、肥満、運動不足などの要因が発症リスクを高めます。
診断には、内視鏡検査やCTスキャン、超音波などが使われます。
軽度の憩室病は食物繊維の摂取量を増やし、排便を促進し、結腸壁への圧力を減らすことで、新しい憩室の形成を防ぐことで対処可能ですが、重症の場合は抗生物質や手術が必要なります。

ミシガン大学のMaguireらの研究により、憩室疾患の罹患リスクがrs759555というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはTT、TC、CCの3つの遺伝子型があり、Tを持つ遺伝子型の人は、憩室疾患のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs759555において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

4.27% 32.80% 62.93%
  • TT4.27%
  • TC32.80%
  • CC62.93%

遺伝子領域rs759555において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

6.46% 37.92% 55.62%
  • TT6.46%
  • TC37.92%
  • CC55.62%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:憩室疾患

体表的なDNA領域:憩室疾患

憩室疾患 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs759555です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • TT

    4.3
    %
  • TC

    32.8
    %
  • CC

    62.9
    %

検査の根拠

ミシガン大学のMaguireらの研究により、憩室疾患の罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs759555という領域が存在し、その領域の遺伝子にはTとCの2種類の変異があります。Tタイプの変異を持つ人は、憩室疾患のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 LINC02565

seeDNAロゴアイコン参考文献

  • 関連遺伝子 LINC02565
  • 参考リンク : 2018 Oct、Lillias H Maguireと研究グループがNat Genet に発表したGenome-wide association analyses identify 39 new susceptibility loci for diverticular diseaseという研究によると憩室疾患 に関連するrs759555の関連性が認められました。