飲酒への興味
- 飲酒への興味はADH1B遺伝子(DNA領域rs1229984)と関係し、C型を持つ人は「お酒を飲みたい」気持ちが強い傾向があります。
- 日本人の遺伝子型分布はTT型53.4%・TC型39.3%・CC型7.2%で、世界平均と大きく異なります。
- 過度な飲酒は肝臓の病気・心臓や血管の病気・アルコール依存症になる危険を高めるため、適量を守ることが大切です。
概要
【概要】 飲酒への興味とは、お酒を飲むことへの関心や「飲みたい」という気持ちのことです。 人がお酒に興味を持つ理由はさまざまで、周りの人との付き合い、自分自身の体験、育った文化などが影響しています。
【特徴】 多くの文化で、お酒は人付き合いの一部として飲まれています。 たとえば、友人や家族との集まり、お祝いの会、特別な行事などでは、お酒が場を盛り上げるものとして使われます。 また、お酒には気持ちをリラックスさせたり、気分を明るくしたりする効果があるとされています。そのため、ストレスを発散したい人や気分を変えたい人にとって、お酒は一時的な癒しになります。 特に仕事の後や週末にお酒を飲む習慣がある人は、リラックスする方法としてお酒を選びます。 一方で、お酒への興味が強くなりすぎると、健康に悪い影響が出るおそれがあります。 飲みすぎは、肝臓の病気や心臓・血管の病気、アルコール依存症などになりやすくなることが知られています。
【メカニズム】 そのため、お酒に興味を持つこと自体は必ずしも悪いことではありませんが、適度な量を守ることが大切です。
【科学的根拠】 理化学研究所 統合医科学研究センターのMatobaらの研究により、飲酒への興味がrs1229984というDNA領域と関係していることが分かりました。 このDNA領域にはTT、TC、CCの3つの遺伝子型があり、Cタイプを持つ人は、飲酒への興味が高い傾向にあることが分かりました。
飲酒への興味とは何か
飲酒への興味とは、お酒を飲むことへの関心や「飲みたい」という気持ちのことです。理化学研究所 統合医科学研究センターのMatobaらの研究(2020年, Nature Human Behaviour)により、この興味がADH1B遺伝子のDNA領域rs1229984と関係していることが分かっています。
飲酒に興味を持つ理由
飲酒への興味は、次の3つの要因が重なり合って生まれます。
- 人付き合い:友人・家族との集まり、お祝いの会、特別な行事で、お酒が場を盛り上げるものとして使われます。
- 気持ちの面:お酒で気持ちがゆるんだり明るくなったりするため、ストレス発散や気分転換の方法として選ばれます。
- 遺伝子の影響:ADH1B遺伝子のDNA領域rs1229984のC型が「お酒を飲みたい」という気持ちに影響します。
飲酒への興味と病気の危険の関係
飲酒への興味が強くなりすぎると、次のような病気の危険が高まります。
| 病気の種類 | 具体的な疾患・症状 | 影響 |
|---|---|---|
| 肝臓の病気 | 脂肪肝・アルコール性肝炎・肝硬変(肝臓が硬くなる病気) | 肝臓の働きの低下・肝不全(肝臓が働かなくなる状態) |
| 心臓・血管の病気 | 高血圧・不整脈・心筋症 | 心臓・血管の損傷 |
| 依存症 | アルコール依存症・お酒に強くなり量が増える(耐性) | お酒が切れたときの不調(離脱症状)・生活への支障 |
| その他 | がんになる危険の上昇・心の病気 | 全身への悪影響 |
厚生労働省のガイドラインでは、純アルコール量で1日約20g(ビール中瓶1本相当)が適度な飲酒量の目安とされています。
適度な飲酒量の目安
- ビール:中瓶1本(500ml)
- 日本酒:1合(180ml)
- ワイン:グラス2杯(約200ml)
- ウイスキー:ダブル1杯(約60ml)
遺伝子と飲酒への興味の関係
DNA領域rs1229984と「お酒を飲みたい」気持ちの関係
理化学研究所 統合医科学研究センターのMatobaらの研究(2020年, Nature Human Behaviour)により、DNA領域rs1229984が飲酒への興味と強く関係していることが分かりました。
- rs1229984にはTT・TC・CCの3つの遺伝子型があります。
- C型を持つ遺伝子型の人は、飲酒への興味が高い傾向があります。
- 関連遺伝子ADH1Bはアルコールを分解する酵素(アルコール脱水素酵素)を作る遺伝子で、アルコールの分解に直接関わります。
日本人と世界の遺伝子型の割合の比較(rs1229984)
| 遺伝子型 | 日本人の割合 | 世界の割合 |
|---|---|---|
| TT型 | 53.4% | 0.2% |
| TC型 | 39.3% | 9.2% |
| CC型 | 7.2% | 90.4% |
日本人はT型を持つ人の割合が92.7%(TT+TC)で、世界平均の9.4%を大きく上回ります。アルコールを分解する体質に関わる遺伝子の特徴が、世界とは異なります。
検査の科学的な根拠
代表的なDNA領域:飲酒への興味
飲酒への興味に最も強く影響するDNA領域は、rs1229984です。 日本でのそれぞれの遺伝子型の割合は下記のとおりです。
- TT
53.4 % - TC
39.3 % - CC
7.2 %
検査の根拠
理化学研究所 統合医科学研究センターのMatobaらの研究により、飲酒への興味が遺伝子と関係していることが分かりました。人間のDNAには、rs1229984という場所があり、そこにはTとCの2種類のタイプがあります。Tタイプを持つ人は、飲酒への興味が高い傾向にあることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞の中にあるDNAの地図のイメージ図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | ADH1B |
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よくある質問
Q1. 飲酒への興味とは何ですか?
飲酒への興味とは、お酒を飲むことへの関心や「飲みたい」という気持ちのことです。人付き合い・気持ち・遺伝子の3つが重なり合って影響します。ADH1B遺伝子(DNA領域rs1229984)のC型を持つ人は、飲酒への興味が高い傾向にあることが研究で分かっています。
Q2. 飲酒への興味に関連する遺伝子は何ですか?
飲酒への興味に最も強く関係するのはADH1B遺伝子(アルコール脱水素酵素1Bという酵素を作る遺伝子)です。DNA領域rs1229984にはTT・TC・CCの3つの遺伝子型があり、C型を持つ人は飲酒への興味が高い傾向があります。日本人ではTT型53.4%、TC型39.3%、CC型7.2%の割合です。
Q3. 飲酒への興味が高いと、健康への危険はありますか?
飲みすぎは肝臓の病気・心臓や血管の病気・アルコール依存症になる危険を高めます。厚生労働省のガイドラインでは、お酒に含まれる純アルコールの量で1日約20g(ビール中瓶1本くらい)を適度な飲酒量の目安としています。
Q4. 日本人と世界では、遺伝子型の割合はどう違いますか?
日本人はTT型53.4%・TC型39.3%でT型を持つ人の割合が92.7%であるのに対し、世界全体ではCC型が90.4%を占めます。日本人は、アルコールを分解する体質に関わる遺伝子の特徴が世界平均と大きく異なります。