seeDNAロゴアイコン 学歴が高い傾向

概要

ポリジェニックリスクスコア(PRS)を用いた教育達成度の予測は、個人の遺伝子が学業の成績や教育の成功にどのように影響するかを調べる方法です。
このスコアは、教育や学業に関連する多くの遺伝子の影響を組み合わせて、個人の学業成績を予測します。
この方法では、まず大規模な遺伝子データを使って、学業や教育に影響を与える遺伝子変異を特定します。
次に、これらの遺伝子変異が個人の遺伝子にどのように存在しているかを調べ、それを基にPRSを算出します。
このスコアを使うことで、個人が学業でどれくらい成功する可能性があるかを予測できます。PRSが高いと学業での成功が期待され、PRSが低いと学業の成果があまり期待できない可能性があります。
しかし、教育の成功には遺伝的要因だけでなく、教育環境や個人の努力、家庭環境なども重要です。そのため、PRSだけで全てが決定するわけではありません。

PRSを使った教育達成度の予測にはメリットとデメリットがあります。メリットは、遺伝的要因が教育成果に与える影響を定量的に評価できることです。これにより、教育支援やリソース配分に役立てることができます。
一方、課題としては、遺伝的要因だけでなく、教育環境や個人の動機付けも重要であり、これらを無視することはできません。
PRSの精度や解釈には限界があるため、遺伝的要因だけに頼らず、他の要因と合わせて評価することが大切です。

アムステルダム自由大学のOkbayらの研究により、学歴が高い傾向がrs10897561というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはTT、TC、CCの3つの遺伝子型があり、Tを持つ遺伝子型の人は、学歴が高い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs10897561において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

20.42% 49.54% 30.04%
  • TT20.42%
  • TC49.54%
  • CC30.04%

遺伝子領域rs10897561において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

59.30% 35.41% 5.29%
  • TT59.30%
  • TC35.41%
  • CC5.29%

遺伝子領域rs116967397において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

100.00% 0.00% 0.00%
  • AA100.00%
  • AC0.00%
  • CC0.00%

遺伝子領域rs116967397において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

98.08% 1.91% 0.01%
  • AA98.08%
  • AC1.91%
  • CC0.01%

遺伝子領域rs12449488において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

10.07% 43.32% 46.61%
  • AA10.07%
  • AG43.32%
  • GG46.61%

遺伝子領域rs12449488において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

43.30% 45.01% 11.69%
  • AA43.30%
  • AG45.01%
  • GG11.69%

遺伝子領域rs13050131において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

1.56% 21.87% 76.56%
  • CC1.56%
  • CA21.87%
  • AA76.56%

遺伝子領域rs13050131において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

17.24% 48.56% 34.20%
  • CC17.24%
  • CA48.56%
  • AA34.20%

遺伝子領域rs13187428において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

50.63% 41.05% 8.32%
  • TT50.63%
  • TG41.05%
  • GG8.32%

遺伝子領域rs13187428において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

43.81% 44.76% 11.43%
  • TT43.81%
  • TG44.76%
  • GG11.43%

遺伝子領域rs1544において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

37.87% 47.34% 14.79%
  • GG37.87%
  • GA47.34%
  • AA14.79%

遺伝子領域rs1544において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

53.03% 39.58% 7.39%
  • GG53.03%
  • GA39.58%
  • AA7.39%

遺伝子領域rs17331777において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

70.91% 26.59% 2.49%
  • AA70.91%
  • AG26.59%
  • GG2.49%

遺伝子領域rs17331777において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

61.45% 33.88% 4.67%
  • AA61.45%
  • AG33.88%
  • GG4.67%

遺伝子領域rs2223928において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

55.53% 37.98% 6.49%
  • CC55.53%
  • CT37.98%
  • TT6.49%

遺伝子領域rs2223928において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

33.17% 48.85% 17.98%
  • CC33.17%
  • CT48.85%
  • TT17.98%

遺伝子領域rs2731670において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

75.72% 22.59% 1.69%
  • AA75.72%
  • AC22.59%
  • CC1.69%

遺伝子領域rs2731670において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

21.93% 49.80% 28.27%
  • AA21.93%
  • AC49.80%
  • CC28.27%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:学歴が高い傾向

体表的なDNA領域:学歴が高い傾向

学歴が高い傾向 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs10897561です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • TT

    20.4
    %
  • TC

    49.5
    %
  • CC

    30.0
    %

他に、学歴が高い傾向に関わる遺伝子領域はrs116967397があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • AA

    100.0
    %
  • AC

    0.0
    %
  • CC

    0.0
    %

他に、学歴が高い傾向に関わる遺伝子領域はrs12449488があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • AA

    10.1
    %
  • AG

    43.3
    %
  • GG

    46.6
    %

他に、学歴が高い傾向に関わる遺伝子領域はrs13050131があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • CC

    1.6
    %
  • CA

    21.9
    %
  • AA

    76.6
    %

他に、学歴が高い傾向に関わる遺伝子領域はrs13187428があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • TT

    50.6
    %
  • TG

    41.1
    %
  • GG

    8.3
    %

他に、学歴が高い傾向に関わる遺伝子領域はrs1544があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • GG

    37.9
    %
  • GA

    47.3
    %
  • AA

    14.8
    %

他に、学歴が高い傾向に関わる遺伝子領域はrs17331777があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • AA

    70.9
    %
  • AG

    26.6
    %
  • GG

    2.5
    %

他に、学歴が高い傾向に関わる遺伝子領域はrs2223928があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • CC

    55.5
    %
  • CT

    38.0
    %
  • TT

    6.5
    %

他に、学歴が高い傾向に関わる遺伝子領域はrs2731670があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • AA

    75.7
    %
  • AC

    22.6
    %
  • CC

    1.7
    %

検査の根拠

アムステルダム自由大学のOkbayらの研究により、学歴が高い傾向が遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs10897561という領域が存在し、その領域の遺伝子にはTとCの2種類の変異があります。Tタイプの変異を持つ人は、学歴が高い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 TENM4
関連遺伝子 PCDH17
関連遺伝子 PITPNM3
関連遺伝子 MIR548XHG
関連遺伝子 MAN2A1
関連遺伝子 SCAF4
関連遺伝子 NXF3
関連遺伝子 LINC02306
関連遺伝子 GRK6

seeDNAロゴアイコン参考文献

  • 関連遺伝子 TENM4
  • 参考リンク : 2022 Apr、Aysu Okbayと研究グループがNat Genet に発表したPolygenic prediction of educational attainment within and between families from genome-wide association analyses in 3 million individualsという研究によると学歴が高い傾向 に関連するrs10897561の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 PCDH17
  • 参考リンク : 2018 Jul、James J Leeと研究グループがNat Genet に発表したGene discovery and polygenic prediction from a genome-wide association study of educational attainment in 1.1 million individualsという研究によると学歴が高い傾向 に関連するrs116967397の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 PITPNM3
  • 参考リンク : 2022 Apr、Aysu Okbayと研究グループがNat Genet に発表したPolygenic prediction of educational attainment within and between families from genome-wide association analyses in 3 million individualsという研究によると学歴が高い傾向 に関連するrs12449488の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 MIR548XHG
  • 参考リンク : 2018 Jul、James J Leeと研究グループがNat Genet に発表したGene discovery and polygenic prediction from a genome-wide association study of educational attainment in 1.1 million individualsという研究によると学歴が高い傾向 に関連するrs13050131の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 MAN2A1
  • 参考リンク : 2018 Jul、James J Leeと研究グループがNat Genet に発表したGene discovery and polygenic prediction from a genome-wide association study of educational attainment in 1.1 million individualsという研究によると学歴が高い傾向 に関連するrs13187428の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 SCAF4
  • 参考リンク : 2022 Apr、Aysu Okbayと研究グループがNat Genet に発表したPolygenic prediction of educational attainment within and between families from genome-wide association analyses in 3 million individualsという研究によると学歴が高い傾向 に関連するrs1544の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 NXF3
  • 参考リンク : 2018 Jul、James J Leeと研究グループがNat Genet に発表したGene discovery and polygenic prediction from a genome-wide association study of educational attainment in 1.1 million individualsという研究によると学歴が高い傾向 に関連するrs17331777の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 LINC02306
  • 参考リンク : 2022 Apr、Aysu Okbayと研究グループがNat Genet に発表したPolygenic prediction of educational attainment within and between families from genome-wide association analyses in 3 million individualsという研究によると学歴が高い傾向 に関連するrs2223928の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 GRK6
  • 参考リンク : 2018 Jul、James J Leeと研究グループがNat Genet に発表したGene discovery and polygenic prediction from a genome-wide association study of educational attainment in 1.1 million individualsという研究によると学歴が高い傾向 に関連するrs2731670の関連性が認められました。