seeDNAロゴアイコン 食道がん

概要

食道がんは、食物を喉から胃へと運ぶ食道の内側を覆っている細胞から発生する悪性腫瘍です。
このがんの形態は、扁平上皮がんと腺がんの2つの主要なタイプが見られます。扁平上皮がんは、食道の上部および中間部を覆っている扁平細胞で発生します。
腺がんは食道の下部に存在する腺細胞から発生し、慢性的なバレット食道(逆流酸により胃と食道のつなぎ目部分の食道粘膜が、胃の粘膜に置換されている状態)から続いて発症するケースもあります。

食道がんの一般的な初期症状には、固形物や液体の飲み込みにくさ(嚥下困難)、体重減少、胸の痛みや不快感、持続する咳、声のかすれ、血を伴うこともある嘔吐が見られます。
がんが進行するにつれて症状は悪化し、さらなる嚥下困難、体重と体力の大きな減少が起こり、生活の質が低下していきます。

食道がんの病気の見通しは、診断時の状態と個人の全体的な健康状態によって大きく異なります。
症状が表に出ることが遅いため、早期発見が困難で、治療は手術、化学療法、放射線療法などが用いられます。
喫煙、過度のアルコール消費、肥満、および慢性的な逆流性食道炎などが発症のリスクを高める要因とされています。
がん全体に共通して言えることですが、予防と早期発見が重要であり、定期的な健康診断と生活習慣のケアが必要です。

東京大学のCuiらの研究により、食道がんの罹患リスクがrs1229984というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはTT、TG、GGの3つの遺伝子型があり、Tを持つ遺伝子型の人は、食道がんのリスクが高い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs1229984において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

53.40% 39.35% 7.25%
  • TT53.40%
  • TC39.35%
  • CC7.25%

遺伝子領域rs1229984において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

0.24% 9.29% 90.47%
  • TT0.24%
  • TC9.29%
  • CC90.47%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:食道がん

体表的なDNA領域:食道がん

食道がん に最も強く影響する遺伝子領域は、rs1229984です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • TT

    53.4
    %
  • TC

    39.3
    %
  • CC

    7.2
    %

検査の根拠

東京大学のCuiらの研究により、食道がんの罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs1229984という領域が存在し、その領域の遺伝子にはTとGの2種類の変異があります。Tタイプの変異を持つ人は、食道がんのリスクが高い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 ADH1B

seeDNAロゴアイコン参考文献