緑内障
概要
1. 概要
緑内障は、視神経が障害され、次第に視野障害が広がってくる病気です。40歳以上の約20人に1人が緑内障になると考えられており、珍しい病気ではありません。眼圧が高い状態が続くと、視神経が障害され、緑内障になります。
緑内障には、いくつかの種類があり、原因もそれぞれ異なります。原発緑内障、続発緑内障、発達緑内障があります。原発緑内障と続発緑内障は、開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障に分けられます。
原因不明の原発タイプが最も多く、色素性緑内障があります。このタイプは、虹彩中間周辺部の後方偏位による色素顆粒の散布によって発生します。
また慢性型と急性型の2種類があり、急性型の場合は目の痛み、頭痛、吐き気などの症状が現れます。このタイプは、白人や近視の20~50歳の若年層、特に男性に多く発生します。
緑内障が進行を防ぐためには、眼圧を下げることが大切であり、緑内障の早期発見が必要となってきます。
緑内障患者の多くには自覚症状がないため、健診などで発見されることがほとんどです。遺伝子検査で自身のリスクを知ることで、個別のアプローチをとることが可能になります。
2. 理論的根拠
2020年にオーストラリアの大学と研究機関によって行われた共同研究で、イギリス人67,040人の視神経写真から緑内障のリスク遺伝子が特定されました。
この研究で15番目の染色体から新たに発見されたリスクDNA領域「rs12913832」には、「AA型」、「AG型」、「GG型」の3つのタイプが存在しています。
東アジアでは、「AA型」が99.863%、「AG型」が0.27961%、「GG型」が0.0002%という割合で存在しています。しかし、緑内障リスクのある「AG型」、「GG型」は少数派ながら存在しています。
研究グループは、これらの遺伝子情報を用いて個別化されたアプローチを促進することで、緑内障リスクの高い人には早期治療を提供し、低リスクのグループには適切なモニタリングと治療を行うことができると述べています(参考リンク1,2)。
3. 作用機序
「rs12913832」というDNA領域は、色素沈着との強い関連性があることが知られています。この領域は、非色素遺伝子「HERC2」の遺伝子領域内にあり、色素遺伝子「OCA2」の上流に位置しています。
また、この領域の周囲は、動物種間で高度に保存されています。この「rs12913832」は、遺伝子「HERC2」のDNA領域であり、OCA2転写を調節する因子として機能することが示されています(参考リンク3)。
この遺伝子の多型によって、クロマチンループの形成が異なるため、遺伝子発現にも違いが生じ、表現型にも影響を与えると考えられています。
遺伝子領域rs12913832において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- AA99.9%
- AG0.0%
- GG0.0%
遺伝子領域rs12913832において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- AA13.4%
- AG46.4%
- GG40.0%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:緑内障
体表的なDNA領域:緑内障
緑内障 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs12913832です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
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AA
99.9% -
AG
0.0% -
GG
0.0%
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | HERC2 |
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参考文献
- 参考リンク2 : DNA領域 「rs 12913832」の情報 NIH