seeDNAロゴアイコン 痛風

概要

痛風は、尿酸結晶が関節に蓄積することで発症し、急な痛みや腫れを引き起こす病気です。尿酸は、プリン体が分解されることで生じる廃棄物です。プリン体はさまざまな食品に含まれ、体内でも生成されます。
通常、尿酸は血液中で溶解し、腎臓を通して尿と一緒に排出されます。しかし、尿酸が過剰に生成されたり、腎臓が尿酸を十分に排出できない場合、結晶化して関節に蓄積されます。
尿酸結晶は針のような形をしていて、関節に蓄積すると激しい痛みと炎症を引き起こします。最初の症状は、足の親指の付け根で発生しますが、膝、足首、肘、手首など他の関節にも影響を及ぼすことがあります。
この痛みは突然現れ、夜間にひどくなることがあります。一度痛みが治まっても、尿酸値を下げない限り、再び痛風の発作が起こり、関節の損傷を引き起こす可能性があります。
生活習慣を改善し、投薬により尿酸値を正常に戻すことが、痛風の症状を抑え、合併症を予防するための有効な手段です。

オタゴ大学のBoocockらの研究により、痛風の罹患リスクがrs17786744というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはAA、AG、GGの3つの遺伝子型があり、Gを持つ遺伝子型の人は、痛風のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs17786744において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

52.70% 39.79% 7.51%
  • AA52.70%
  • AG39.79%
  • GG7.51%

遺伝子領域rs17786744において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

35.72% 48.09% 16.19%
  • AA35.72%
  • AG48.09%
  • GG16.19%

遺伝子領域rs686364において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

36.12% 47.96% 15.92%
  • AA36.12%
  • AG47.96%
  • GG15.92%

遺伝子領域rs686364において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

52.54% 39.89% 7.57%
  • AA52.54%
  • AG39.89%
  • GG7.57%

遺伝子領域rs6031598において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

40.89% 46.11% 13.00%
  • GG40.89%
  • GT46.11%
  • TT13.00%

遺伝子領域rs6031598において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

17.55% 48.69% 33.76%
  • GG17.55%
  • GT48.69%
  • TT33.76%

遺伝子領域rs1171614において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

0.00% 0.00% 100.00%
  • TT0.00%
  • TC0.00%
  • CC100.00%

遺伝子領域rs1171614において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

4.83% 34.30% 60.86%
  • TT4.83%
  • TC34.30%
  • CC60.86%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:痛風

体表的なDNA領域:痛風

痛風 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs17786744です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • AA

    52.7
    %
  • AG

    39.8
    %
  • GG

    7.5
    %

他に、痛風に関わる遺伝子領域はrs686364があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • AA

    36.1
    %
  • AG

    48.0
    %
  • GG

    15.9
    %

他に、痛風に関わる遺伝子領域はrs6031598があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • GG

    40.9
    %
  • GT

    46.1
    %
  • TT

    13.0
    %

他に、痛風に関わる遺伝子領域はrs1171614があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • TT

    0.0
    %
  • TC

    0.0
    %
  • CC

    100.0
    %

検査の根拠

オタゴ大学のBoocockらの研究により、痛風の罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs17786744という領域が存在し、その領域の遺伝子にはAとGの2種類の変異があります。Aタイプの変異を持つ人は、痛風のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 STC1
関連遺伝子 CLDN8
関連遺伝子 HNF4A
関連遺伝子 SLC16A9

seeDNAロゴアイコン参考文献

  • 関連遺伝子 STC1
  • 参考リンク : 2020 Apr、James Boocockと研究グループがHum Mol Genet に発表したGenomic dissection of 43 serum urate-associated loci provides multiple insights into molecular mechanisms of urate controlという研究によると痛風 に関連するrs17786744の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 CLDN8
  • 参考リンク : 2021 Oct、Saori Sakaueと研究グループがNat Genet に発表したA cross-population atlas of genetic associations for 220 human phenotypesという研究によると痛風 に関連するrs686364の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 STC1
  • 参考リンク : 2013 Feb、Anna Köttgenと研究グループがNat Genet に発表したGenome-wide association analyses identify 18 new loci associated with serum urate concentrationsという研究によると痛風 に関連するrs17786744の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 HNF4A
  • 参考リンク : 2019 Apr、Masahiro Nakatochiと研究グループがCommun Biol に発表したGenome-wide meta-analysis identifies multiple novel loci associated with serum uric acid levels in Japanese individualsという研究によると痛風 に関連するrs6031598の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 SLC16A9
  • 参考リンク : 2013 Feb、Anna Köttgenと研究グループがNat Genet に発表したGenome-wide association analyses identify 18 new loci associated with serum urate concentrationsという研究によると痛風 に関連するrs1171614の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 HNF4A
  • 参考リンク : 2019 Oct、Adrienne Tinと研究グループがNat Genet に発表したTarget genes, variants, tissues and transcriptional pathways influencing human serum urate levelsという研究によると痛風 に関連するrs6031598の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 CLDN8
  • 参考リンク : 2021 Oct、Saori Sakaueと研究グループがNat Genet に発表したA cross-population atlas of genetic associations for 220 human phenotypesという研究によると痛風 に関連するrs686364の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 STC1
  • 参考リンク : 2021 Oct、Saori Sakaueと研究グループがNat Genet に発表したA cross-population atlas of genetic associations for 220 human phenotypesという研究によると痛風 に関連するrs17786744の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 HNF4A
  • 参考リンク : 2019 Oct、Adrienne Tinと研究グループがNat Genet に発表したTarget genes, variants, tissues and transcriptional pathways influencing human serum urate levelsという研究によると痛風 に関連するrs6031598の関連性が認められました。