髪の色(ブロンド)
概要
ブロンドの髪は、髪の色の中でも明るい色合いの一つで、主に金髪や薄い黄色の色調を持つ髪を指します。この髪色は、メラニンと呼ばれる色素の含有量が少ないために、他の髪色よりも淡く見えるのが特徴です。
具体的には、ユーメラニンと呼ばれる黒色の色素が少なく、フェオメラニンと呼ばれる黄色から赤色の色素がある程度含まれていることで、ブロンドの髪色が形成されます。
ブロンドの髪は、主にヨーロッパ北部や中央部の人々に多く見られます。特にスカンジナビア諸国やバルト海周辺では、人口の多くがブロンドの髪を持っていますが、アメリカやオーストラリア、その他の地域でも、移民や遺伝的背景によってブロンドの髪が見られることがあります。
また、ブロンドの髪は遺伝的に優性の形質ではなく、両親から受け継いだ特定の遺伝子が組み合わさることで現れるため、地域によってその出現頻度が異なります。
ハーバード医科大学のHanらの研究により、ブロンドの髪とrs12913832というDNA領域が関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはAA、AG、GGの3つの遺伝子型があり、Gタイプの変異を持つ人は、髪がブロンドになる傾向があることが分かりました。
遺伝子領域rs12913832において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- AA100.00%
- AG0.00%
- GG0.00%
遺伝子領域rs12913832において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- AA13.46%
- AG46.46%
- GG40.08%
遺伝子領域rs1426654において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- AA0.00%
- AG0.96%
- GG99.04%
遺伝子領域rs1426654において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- AA85.02%
- AG14.38%
- GG0.61%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:髪の色(ブロンド)
体表的なDNA領域:髪の色(ブロンド)
髪の色(ブロンド) に最も強く影響する遺伝子領域は、rs12913832です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
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AA
100.0% -
AG
0.0% -
GG
0.0%
他に、髪の色(ブロンド)に関わる遺伝子領域はrs1426654があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
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AA
0.0% -
AG
1.0% -
GG
99.0%
検査の根拠
ハーバード医科大学のHanらの研究により、髪の色(ブロンド)と遺伝子が関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs12913832という領域が存在し、その領域の遺伝子にはAとGの2種類の変異があります。Aタイプの変異を持つ人は、髪がブロンドになる傾向があることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | HERC2 |
|---|---|
| 関連遺伝子 | SLC24A5 |
参考文献
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関連遺伝子 HERC2
- 参考リンク : 2008 May、Jiali Hanと研究グループがPLoS Genet に発表したA genome-wide association study identifies novel alleles associated with hair color and skin pigmentationという研究によると髪の色(ブロンド) に関連するrs12913832の関連性が認められました。
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関連遺伝子 SLC24A5
- 参考リンク : 2021 Nov、Longda Jiangと研究グループがNat Genet に発表したA generalized linear mixed model association tool for biobank-scale dataという研究によると髪の色(ブロンド) に関連するrs1426654の関連性が認められました。