高ホモシステイン血症
概要
高ホモシステイン血症は、ホモシステインという物質が血液中で異常に多く含まれている代謝異常の状態です。
ホモシステインは、体内でメチオニンという必須アミノ酸から作られる硫黄を含むアミノ酸であり、他の物質に素早く代謝されます。
しかし、ホモシステイン血症では、遺伝子の変異、ビタミンB6、B9(葉酸)、B12の不足、腎臓病、喫煙、運動不足など、さまざまな原因でこの代謝が妨げられ、ホモシステインが血中に蓄積されます。
ホモシステイン値が上がると、血液が固まりやすくなるため、心臓発作や脳卒中、深部静脈血栓症、肺塞栓症などの心臓血管疾患のリスクが高まります。
さらに、ホモシステインが骨に影響を与えることで、骨折や骨粗鬆症のリスクも増加する可能性があります。
ホモシステインの数値は血液検査で測定されます。この病気のケアには、ホモシステインの数値を下げるためにビタミンB群のサプリメントが使用されます。
エラスムス医療センターのvan Meursらの研究により、高ホモシステイン血症の罹患リスクがrs2851391というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはTT、TC、CCの3つの遺伝子型があり、Tを持つ遺伝子型の人は、高ホモシステイン血症のリスクが高い傾向にあることが分かりました。
遺伝子領域rs2851391において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT15.54%
- TC47.76%
- CC36.70%
遺伝子領域rs2851391において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT19.13%
- TC49.22%
- CC31.65%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:高ホモシステイン血症
体表的なDNA領域:高ホモシステイン血症
高ホモシステイン血症 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs2851391です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
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TT
15.5% -
TC
47.8% -
CC
36.7%
検査の根拠
エラスムス医療センターのvan Meursらの研究により、高ホモシステイン血症の罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs2851391という領域が存在し、その領域の遺伝子にはTとCの2種類の変異があります。Tタイプの変異を持つ人は、高ホモシステイン血症のリスクが高い傾向にあることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | CBS |
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参考文献
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関連遺伝子 CBS
- 参考リンク : 2013 Sep、Joyce B J van Meursと研究グループがAm J Clin Nutr に発表したCommon genetic loci influencing plasma homocysteine concentrations and their effect on risk of coronary artery diseaseという研究によると高ホモシステイン血症 に関連するrs2851391の関連性が認められました。