seeDNAロゴアイコン 高脂血症

概要

高脂血症は、血液中に悪玉コレステロール(LDLC)の量が増える状態です。LDLCが増えると、血管にプラークがたまり、動脈硬化を引き起こす可能性があります。
これにより、心臓発作や脳卒中などの心血管疾患につながる危険性が高まります。

高脂血症を診断するためには、LDLCの数値を測定します。
LDLCの数値が100 mg/dL以下が正常で、100〜129 mg/dLは特に問題がないとされます。130〜159 mg/dLは境界値、160〜189 mg/dLは高いレベル、190 mg/dL以上は非常に高いとされています。
血液検査で高いLDLCが見つかれば、高脂血症と診断されます。

高脂血症は、生活習慣や遺伝的要因の影響を受けます。生活習慣としては、食事に含まれる飽和脂肪酸やトランス脂肪酸、運動不足、肥満、喫煙などが高脂血症のリスクを増加させます。
遺伝的要因としては、特定の遺伝子変異により生まれつきLDLCの数値が高い場合もあります。
高脂血症のケアには、食事の見直し、適度な運動、ダイエット、必要に応じてコレステロールを抑える薬の使用などが含まれます。
これらの方法でLDLCの数値をコントロールし、心血管疾患のリスクを低減することが重要となります。

ミシガン大学のGrahamらの研究により、高脂血症の罹患リスクがrs151330264というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはAA、AT、TTの3つの遺伝子型があり、Tを持つ遺伝子型の人は、高脂血症のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs151330264において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

100.00% 0.00% 0.00%
  • AA100.00%
  • AT0.00%
  • TT0.00%

遺伝子領域rs151330264において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

98.71% 1.28% 0.00%
  • AA98.71%
  • AT1.28%
  • TT0.00%

遺伝子領域rs306890において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

58.38% 36.05% 5.57%
  • TT58.38%
  • TC36.05%
  • CC5.57%

遺伝子領域rs306890において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

52.88% 39.68% 7.44%
  • TT52.88%
  • TC39.68%
  • CC7.44%

遺伝子領域rs174570において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

44.66% 44.34% 11.00%
  • CC44.66%
  • CT44.34%
  • TT11.00%

遺伝子領域rs174570において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

75.05% 23.16% 1.79%
  • CC75.05%
  • CT23.16%
  • TT1.79%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:高脂血症

体表的なDNA領域:高脂血症

高脂血症 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs151330264です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • AA

    100.0
    %
  • AT

    0.0
    %
  • TT

    0.0
    %

他に、高脂血症に関わる遺伝子領域はrs306890があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • TT

    58.4
    %
  • TC

    36.1
    %
  • CC

    5.6
    %

他に、高脂血症に関わる遺伝子領域はrs174570があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • CC

    44.7
    %
  • CT

    44.3
    %
  • TT

    11.0
    %

検査の根拠

ミシガン大学のGrahamらの研究により、高脂血症の罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs151330264という領域が存在し、その領域の遺伝子にはAとTの2種類の変異があります。Aタイプの変異を持つ人は、高脂血症のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 N4BP2L1
関連遺伝子 SPRY3
関連遺伝子 FADS2

seeDNAロゴアイコン参考文献

  • 関連遺伝子 N4BP2L1
  • 参考リンク : 2021 Dec、Sarah E Grahamと研究グループがNature に発表したThe power of genetic diversity in genome-wide association studies of lipidsという研究によると高脂血症 に関連するrs151330264の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 SPRY3
  • 参考リンク : 2018 Mar、Thomas J Hoffmannと研究グループがNat Genet に発表したA large electronic-health-record-based genome-wide study of serum lipidsという研究によると高脂血症 に関連するrs306890の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 N4BP2L1
  • 参考リンク : 2021 Dec、Sarah E Grahamと研究グループがNature に発表したThe power of genetic diversity in genome-wide association studies of lipidsという研究によると高脂血症 に関連するrs151330264の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 FADS2
  • 参考リンク : 2009 Jan、Yurii S Aulchenkoと研究グループがNat Genet に発表したLoci influencing lipid levels and coronary heart disease risk in 16 European population cohortsという研究によると高脂血症 に関連するrs174570の関連性が認められました。