seeDNAロゴアイコン 甲状腺機能亢進症

概要

甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンであるチロキシンの過剰な分泌によって引き起こされる内分泌疾患です。この病気では、体の代謝が過剰に活発化し、さまざまな症状が現れます。
症状としては、心拍数の増加(頻脈)、体重減少、食欲増加、神経過敏、震えなどが挙げられます。また、体温への敏感性が高まり、多くの汗をかくなど、暑さに弱い傾向も見られます。
特に、首の部分が膨らんで見える甲状腺腫も特徴的な症状の一つです。
チロキシンの過剰な分泌により、エネルギー消費が増加し、身体の機能が加速されます。この影響で、骨組織の分解が進み、骨粗鬆症のリスクが高まったり、女性の月経不順を引き起こすこともあります。
心臓にも大きな影響があり、不整脈や心房細動などの合併症が起こる可能性があります。

甲状腺機能亢進症は、生活の質や全体的な健康状態に大きな影響を与えるため、チロキシンのレベルを測定して特定することが重要です。
治療は、チロキシンの過剰産生を抑え、体の代謝プロセスを改善して全身的な影響を軽減させることを目的としています。

グライフスヴァルト大学医学部のTeumerらの研究により、甲状腺機能亢進症の罹患リスクがrs225014というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはTT,TC,CCの3つの遺伝子型があり、Tを持つ遺伝子型の人は、甲状腺機能亢進症のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs225014において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

33.28% 48.82% 17.90%
  • TT33.28%
  • TC48.82%
  • CC17.90%

遺伝子領域rs225014において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

39.37% 46.75% 13.88%
  • TT39.37%
  • TC46.75%
  • CC13.88%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:甲状腺機能亢進症

体表的なDNA領域:甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs225014です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • TT

    33.3
    %
  • TC

    48.8
    %
  • CC

    17.9
    %

検査の根拠

グライフスヴァルト大学医学部のTeumerらの研究により、甲状腺機能亢進症の罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs225014という領域が存在し、その領域の遺伝子にはTとCの2種類の変異があります。Tタイプの変異を持つ人は、甲状腺機能亢進症のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 DIO2

seeDNAロゴアイコン参考文献

  • 関連遺伝子 DIO2
  • 参考リンク : 2018 Oct、Alexander Teumerと研究グループがNat Commun に発表したGenome-wide analyses identify a role for SLC17A4 and AADAT in thyroid hormone regulationという研究によると甲状腺機能亢進症 に関連するrs225014の関連性が認められました。