免疫力強さレベル
概要
リンパ球数と白血球リッチリピート含有タンパク質15(LRRC15)は、私たちの免疫システムにおいて重要な役割を担っています。
リンパ球は白血球の一種で、免疫応答の中心的な役割を担います。主にB細胞、T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞に分類され、体内に侵入したウイルスやアレルゲンを対処します。
そのため、個人の免疫状態を示す重要な指標です。
一方でLRRC15は、免疫応答に関わる免疫細胞の移動に関与する可能性があるタンパク質ですが、その詳細なメカニズムはまだ解明されていません。
リンパ球数の変動は、個人の免疫能力と関連しています。リンパ球数が多いと免疫応答は活動的で、少ないと免疫不全を示す場合があります。
リンパ球数とLRRC15レベルの測定し、免疫システムの状態を把握することは、自己免疫疾患の診断において重要です。
ケンブリッジ大学のAstleらの研究により、免疫力がrs10243593というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはGG、AG、AAの3つの遺伝子型があり、Gを持つ遺伝子型の人は、免疫力が高い傾向にあることが分かりました。
遺伝子領域rs10243593において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- GG44.66%
- GA44.34%
- AA11.00%
遺伝子領域rs10243593において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- GG27.14%
- GA49.91%
- AA22.95%
遺伝子領域rs2766679において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- AA50.63%
- AG41.05%
- GG8.32%
遺伝子領域rs2766679において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- AA36.52%
- AG47.82%
- GG15.66%
遺伝子領域rs6339において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- GG100.00%
- GT0.00%
- TT0.00%
遺伝子領域rs6339において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- GG89.84%
- GT9.89%
- TT0.27%
遺伝子領域rs2472632において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC38.46%
- CA47.11%
- AA14.43%
遺伝子領域rs2472632において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC37.83%
- CA47.35%
- AA14.82%
遺伝子領域rs4239702において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT21.30%
- TC49.70%
- CC28.99%
遺伝子領域rs4239702において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT7.38%
- TC39.57%
- CC53.05%
遺伝子領域rs9533095において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- GG86.10%
- GT13.38%
- TT0.52%
遺伝子領域rs9533095において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- GG30.99%
- GT49.36%
- TT19.66%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:免疫力強さレベル
体表的なDNA領域:免疫力強さレベル
免疫力強さレベル に最も強く影響する遺伝子領域は、rs10243593です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
-
GG
44.7% -
GA
44.3% -
AA
11.0%
他に、免疫力強さレベルに関わる遺伝子領域はrs2766679があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
AA
50.6% -
AG
41.1% -
GG
8.3%
他に、免疫力強さレベルに関わる遺伝子領域はrs6339があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
GG
100.0% -
GT
0.0% -
TT
0.0%
他に、免疫力強さレベルに関わる遺伝子領域はrs2472632があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
CC
38.5% -
CA
47.1% -
AA
14.4%
他に、免疫力強さレベルに関わる遺伝子領域はrs4239702があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
TT
21.3% -
TC
49.7% -
CC
29.0%
他に、免疫力強さレベルに関わる遺伝子領域はrs9533095があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
GG
86.1% -
GT
13.4% -
TT
0.5%
検査の根拠
ケンブリッジ大学のAstleらの研究により、免疫力が遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs10243593という領域が存在し、その領域の遺伝子にはGとAの2種類の変異があります。Gタイプの変異を持つ人は、免疫力が高い傾向にあることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | RN7SL496P |
|---|---|
| 関連遺伝子 | ZNF217 |
| 関連遺伝子 | NTRK1 |
| 関連遺伝子 | LGR4 |
| 関連遺伝子 | CD40 |
| 関連遺伝子 | LINC02341 |
参考文献
-
関連遺伝子 RN7SL496P
- 参考リンク : 2016 Nov、William J Astleと研究グループがCell に発表したThe Allelic Landscape of Human Blood Cell Trait Variation and Links to Common Complex Diseaseという研究によると免疫力強さレベル に関連するrs10243593の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 ZNF217
- 参考リンク : 2020 Sep、Dragana Vuckovicと研究グループがCell に発表したThe Polygenic and Monogenic Basis of Blood Traits and Diseasesという研究によると免疫力強さレベル に関連するrs2766679の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 NTRK1
- 参考リンク : 2020 Sep、Ming-Huei Chenと研究グループがCell に発表したTrans-ethnic and Ancestry-Specific Blood-Cell Genetics in 746,667 Individuals from 5 Global Populationsという研究によると免疫力強さレベル に関連するrs6339の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 LGR4
- 参考リンク : 2021 Nov、Maik Pietznerと研究グループがScience に発表したMapping the proteo-genomic convergence of human diseasesという研究によると免疫力強さレベル に関連するrs2472632の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 NTRK1
- 参考リンク : 2020 Sep、Ming-Huei Chenと研究グループがCell に発表したTrans-ethnic and Ancestry-Specific Blood-Cell Genetics in 746,667 Individuals from 5 Global Populationsという研究によると免疫力強さレベル に関連するrs6339の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 CD40
- 参考リンク : 2020 Oct、Valeria Orrùと研究グループがNat Genet に発表したComplex genetic signatures in immune cells underlie autoimmunity and inform therapyという研究によると免疫力強さレベル に関連するrs4239702の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 LINC02341
- 参考リンク : 2021 Nov、Maik Pietznerと研究グループがScience に発表したMapping the proteo-genomic convergence of human diseasesという研究によると免疫力強さレベル に関連するrs9533095の関連性が認められました。