不眠症
概要
不眠症は、十分に眠れなかったり、睡眠の質が悪くて日中に疲れや集中力の低下を感じる状態を指します。これには、寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、朝早く目覚めてしまうといった症状があります。
不眠症の原因は、ストレスや不安、うつ病といった精神的な問題や、不規則な生活習慣、カフェインやアルコールの過剰摂取などです。また、身体的な問題(痛みや呼吸器の問題など)も原因となることがあります。
不眠症には3つのタイプがあり、短期間の急性不眠症、長期間続く慢性不眠症、そして原因が特定できない原発性不眠症があります。
診断は、患者の睡眠パターンや生活習慣の評価、睡眠検査を通じて行われます。治療は、原因に応じて認知行動療法(CBT)、生活習慣の改善などが効果的です。薬は依存のリスクがあるため短期間の使用が推奨されます。
アムステルダム自由大学のWatanabeらの研究により、不眠症の罹患リスクがrs1815739というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはTT、TC、CCの3つの遺伝子型があり、Tを持つ遺伝子型の人は、不眠症のリスクが高い傾向にあることが分かりました。
遺伝子領域rs1815739において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT23.58%
- TC49.96%
- CC26.46%
遺伝子領域rs1815739において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT18.57%
- TC49.05%
- CC32.39%
遺伝子領域rs2624838において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC23.58%
- CG49.96%
- GG26.46%
遺伝子領域rs2624838において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC62.39%
- CG33.20%
- GG4.42%
遺伝子領域rs9316619において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT100.00%
- TC0.00%
- CC0.00%
遺伝子領域rs9316619において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT70.53%
- TC26.90%
- CC2.57%
遺伝子領域rs1443914において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT21.30%
- TC49.70%
- CC28.99%
遺伝子領域rs1443914において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT21.46%
- TC49.73%
- CC28.81%
遺伝子領域rs1378559において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT44.15%
- TC44.59%
- CC11.26%
遺伝子領域rs1378559において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT75.12%
- TC23.10%
- CC1.78%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:不眠症
体表的なDNA領域:不眠症
不眠症 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs1815739です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
-
TT
23.6% -
TC
50.0% -
CC
26.5%
他に、不眠症に関わる遺伝子領域はrs2624838があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
CC
23.6% -
CG
50.0% -
GG
26.5%
他に、不眠症に関わる遺伝子領域はrs9316619があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
TT
100.0% -
TC
0.0% -
CC
0.0%
他に、不眠症に関わる遺伝子領域はrs1443914があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
TT
21.3% -
TC
49.7% -
CC
29.0%
他に、不眠症に関わる遺伝子領域はrs1378559があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
-
TT
44.2% -
TC
44.6% -
CC
11.3%
検査の根拠
アムステルダム自由大学のWatanabeらの研究により、不眠症の罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs1815739という領域が存在し、その領域の遺伝子にはTとCの2種類の変異があります。Tタイプの変異を持つ人は、不眠症のリスクが高い傾向にあることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
- ■
- ■
- ■
- ■
- ■
- ■
- ■
- ■
- ■
関連遺伝子
| 関連遺伝子 | ACTN3 |
|---|---|
| 関連遺伝子 | SEMA3F |
| 関連遺伝子 | RN7SL618P |
| 関連遺伝子 | RN7SL618P |
| 関連遺伝子 | RNU6-133P |
参考文献
-
関連遺伝子 ACTN3
- 参考リンク : 2022 Aug、Kyoko Watanabeと研究グループがNat Genet に発表したGenome-wide meta-analysis of insomnia prioritizes genes associated with metabolic and psychiatric pathwaysという研究によると不眠症 に関連するrs1815739の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 SEMA3F
- 参考リンク : 2022 Aug、Kyoko Watanabeと研究グループがNat Genet に発表したGenome-wide meta-analysis of insomnia prioritizes genes associated with metabolic and psychiatric pathwaysという研究によると不眠症 に関連するrs2624838の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 RN7SL618P
- 参考リンク : 2019 Mar、Philip R Jansenと研究グループがNat Genet に発表したGenome-wide analysis of insomnia in 1,331,010 individuals identifies new risk loci and functional pathwaysという研究によると不眠症 に関連するrs9316619の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 RN7SL618P
- 参考リンク : 2022 Aug、Kyoko Watanabeと研究グループがNat Genet に発表したGenome-wide meta-analysis of insomnia prioritizes genes associated with metabolic and psychiatric pathwaysという研究によると不眠症 に関連するrs1443914の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 RN7SL618P
- 参考リンク : 2022 Aug、Kyoko Watanabeと研究グループがNat Genet に発表したGenome-wide meta-analysis of insomnia prioritizes genes associated with metabolic and psychiatric pathwaysという研究によると不眠症 に関連するrs9316619の関連性が認められました。
-
関連遺伝子 RNU6-133P
- 参考リンク : 2022 Aug、Kyoko Watanabeと研究グループがNat Genet に発表したGenome-wide meta-analysis of insomnia prioritizes genes associated with metabolic and psychiatric pathwaysという研究によると不眠症 に関連するrs1378559の関連性が認められました。