seeDNAロゴアイコン 若年性高血圧

概要

1. 概要

日本においては、高血圧患者は約4,300万人いると推定され、日本人の約3人に1人が高血圧に該当することが分かっています。高血圧自体は症状があまり現れず、症状が現れた場合は心筋梗塞や脳卒中などの重篤な病気につながることが多く、サイレントキラーとも呼ばれています。
そのため、早期の予防が大切です。特に、若年性高血圧は大人になってから高血圧を患うリスクが高いため、一般的な若年者よりもそのリスクが高いとされています。

実は、若年者の高血圧には、ヒトのDNAがある程度影響していることが分かっています。イギリスのケンブリッジ大学の研究により、遺伝子「PPARGC1A」の特定の配列が、若年者の血圧に大きな影響を与えることが報告されています。
遺伝子検査により、自分自身の遺伝子タイプを調べることで、遺伝的な血圧の傾向を確認することができます。

2. 理論的根拠

イギリスで先行して行われた研究により、遺伝子「PPARGC1A」の特定タイプが、50歳未満の若年者における高血圧と関連があることが明らかになりました。(参考リンク1)
この高血圧に関係する遺伝子「PPARGC1A」の特定領域は「rs8192678」というDNA領域で、「CC型」、「CT型」、「TT型」の3つの遺伝子型が存在します。「CC型」は32.5%、「CT型」は49.0%、「TT型」は18.5%という分布になっております。(参考リンク2)
50歳未満の若年者において、「TT型」の遺伝子型を持つ人は血圧が高く、「CT型」の人はやや血圧が高い傾向があることが示されています。
この遺伝子型を持つ人が、日本人の若年者の約70%を占めるため、血圧が高くなるという悪いイメージを持つことがあります。
しかし、この遺伝子型のみで全てが決まるわけではなく、食生活を含めた生活習慣が最も大きな影響を与えることが分かっています。
若年者の高血圧は、一般的に肥満、飲酒、運動不足などの生活習慣が原因であることが多いとされています(ただし、特殊な高血圧である「二次性高血圧」を除く)。
そのため、自分の血圧に対する遺伝的な傾向を科学的に知ることで、早い段階から血圧測定を始める、喫煙、肥満、食生活に注意するなど、高血圧を予防するための対策をとることができます。
また、他の動脈硬化を引き起こす可能性がある糖尿病、脂質異常などについても同様に、早期の対策ができる可能性があるとされています。生活習慣の改善、適切な医療行為などを通じて、これらの病気の予防や治療に取り組むことが重要です。

3. 作用機序

若年者の高血圧に関連する遺伝子「PPARGC1A」は、ヒトの24の染色体のうち4番染色体に位置しており、その中にあるDNA領域「rs8192678」の多型により、骨格筋のミトコンドリア生成や機能の調節に関与するPGC1αタンパク質の生成に影響を与えることがあります。
PGC1αの発現量が増えると、エネルギー代謝や糖の取り込みが効率的になります。つまり、持久力と関連して糖エネルギーを効率的に使用することができます。
イスラエルの生命科学部遺伝学研究所やタイの医学系研究者らは、遺伝子「PPARGC1A」と持久力パフォーマンス能力の向上が関連することを報告していますが、アジア人における持久力パフォーマンスに関するデータが少ないため、今後の研究が期待されています。(参考リンク3,4)
遺伝子「PPARGC1A」は、糖エネルギーを効率的に使用することができない体質と関連しており、糖尿病や肥満などの疾患とも関連していることが示唆されています。(参考リンク5)
若年者の高血圧は、肥満をはじめとする生活習慣が原因となります。糖エネルギーを効率的に使用することができないため、内臓脂肪を蓄えやすく、より多くの血液を送り出す必要があります。
このため、遺伝子「PPARGC1A」と若年者高血圧が関連していると考えられます。
以上のように、遺伝子「PPARGC1A」の中にあるDNA領域「rs8192678」は、若年者の高血圧などの疾患リスクと関連しており、注目されている一塩基多型の一つです。

遺伝子領域rs8192678において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

24.5% 49.9% 25.4%
  • CC24.5%
  • CT49.9%
  • TT25.4%

遺伝子領域rs8192678において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

45.7% 43.7% 10.4%
  • CC45.7%
  • CT43.7%
  • TT10.4%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:若年性高血圧

体表的なDNA領域:若年性高血圧

若年性高血圧 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs8192678です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • CC

    24.5
    %
  • CT

    49.9
    %
  • TT

    25.4
    %

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 PPARGC1A

seeDNAロゴアイコン参考文献

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