seeDNAロゴアイコン 肝臓機能の良さ(GGT)

概要

γグルタミルトランスフェラーゼ(GGT)は、肝臓の解毒作用に関与する酵素の一つで、腎臓や膵臓、腸にも存在します。
肝臓の機能を評価できるだけでなく、胆管や胆のうなどの病気の有無も推測できる検査項目です。

アルコールの多量摂取や胆管の閉塞はGGT数値の上昇を引き起こす要因です。
GGT数値の上昇は、肝炎や肝硬変、肝臓がんなどの肝臓の病気に罹患していることを示唆します。
一方で正常なGGT数値は肝臓が健康であることを示します。

GGTだけでなく他の検査結果も考慮することが大切ですが、血液検査によりGGTの数値を確認することは、肝機能の変化を感知するために重要な手段です。
病気が進行すると肝不全など命にかかわる合併症を引き起こすため、GGT数値の検査により肝臓や胆管の病気を早期発見することが重要です。

国立衛生研究所のYoung Jin Kimらの研究により、肝臓機能の測定がrs1013338というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはCC、CA、AAの3つの遺伝子型があり、Aを持つ遺伝子型の人は、肝臓機能が低下するリスクが高い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs1013338において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

19.99% 49.44% 30.57%
  • CC19.99%
  • CA49.44%
  • AA30.57%

遺伝子領域rs1013338において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

43.89% 44.72% 11.39%
  • CC43.89%
  • CA44.72%
  • AA11.39%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:肝臓機能の良さ(GGT)

体表的なDNA領域:肝臓機能の良さ(GGT)

肝臓機能の良さ(GGT) に最も強く影響する遺伝子領域は、rs1013338です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • CC

    20.0
    %
  • CA

    49.4
    %
  • AA

    30.6
    %

検査の根拠

国立衛生研究所のYoung Jin Kimらの研究により、肝臓機能の測定が遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs1013338という領域が存在し、その領域の遺伝子にはCとAの2種類の変異があります。Cタイプの変異を持つ人は、肝臓機能が低下するリスクが高い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 FAM227A

seeDNAロゴアイコン参考文献

  • 関連遺伝子 FAM227A
  • 参考リンク : 2022 Nov、Young Jin Kimと研究グループがNat Commun に発表したThe contribution of common and rare genetic variants to variation in metabolic traits in 288,137 East Asiansという研究によると肝臓機能の良さ(GGT) に関連するrs1013338の関連性が認められました。