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小頭症

小頭症のイメージ画像
  • 小頭症とは、頭囲(頭のまわりの長さ)が同じ年齢の正常範囲より小さい病気で、遺伝子・染色体の病気、お母さんの感染症、妊娠中の飲酒、栄養不足が主な原因です。
  • DNA領域rs12534093のTタイプを持つ人は小頭症のリスクが高い傾向があることが蘇州大学の研究で分かりました。
  • 日本人のTT型保有率は99.9%で、世界平均の61.3%と比べてとても高い割合です。

概要

【疾患の概要】 小頭症は、生まれたときや幼いころに頭の成長が遅れ、頭が通常よりも小さい状態のことです。 原因はさまざまで、ダウン症やエドワーズ症候群などの遺伝子・染色体の病気、お母さんの感染症(風疹、トキソプラズマ症、ジカウイルス感染)、妊娠中の飲酒、重い栄養不足などがあります。

【治療と注意点】 小頭症では、頭が小さいことに加えて、発達の遅れ、知的障害、言葉や体の動きの障害、てんかん、目や耳の障害などの症状が見られることがあります。 症状の重さには個人差があり、軽い場合は生活に大きな支障はありませんが、重い場合は日常生活に大きな影響が出ます。 小頭症は、妊娠中の超音波検査や、生まれた後の身体測定で診断されます。 妊娠中に診断される場合は、おなかの赤ちゃんの頭が通常より小さいことが確認されます。 生まれた後に診断される場合は、頭のまわりの長さ(頭囲)が年齢の正常範囲より小さいことで小頭症と判断されます。

【遺伝的リスク】 蘇州大学のYangらの研究で、小頭症のなりやすさがrs12534093というDNA領域と関係していることが分かりました。 このDNA領域にはTT、AT、AAの3つの遺伝子型があり、Tを持つ遺伝子型の人は、小頭症のリスクが高い傾向があることが分かりました。

小頭症とは何か

小頭症とは、生まれたときや幼いころに頭の成長が遅れ、頭囲(頭のまわりの長さ)が同じ年齢の平均より2標準偏差(ばらつきの目安)以上小さい状態のことです。脳の成長がうまく進まないことと深く関係しており、発達の遅れをともなうことがあります。

小頭症の原因とは?

小頭症の原因はいくつかあり、大きく次の4つに分けられます。

  • 遺伝子・染色体の病気:ダウン症(21番染色体が3本ある)、エドワーズ症候群(18番染色体が3本ある)などの染色体の異常です。
  • お母さんの感染症:風疹ウイルス、トキソプラズマ(寄生虫の一種)、ジカウイルスなどがおなかの赤ちゃんに感染することです。
  • 妊娠中に体に悪いものにふれること:お酒(胎児性アルコール症候群)、薬物、放射線
  • 栄養不足:妊娠中のひどい栄養不足で、おなかの赤ちゃんの成長に影響が出ることです。

小頭症の主な症状

小頭症では、頭が小さいことに加えて、次のような症状が見られることがあります。症状の重さは人によって大きく異なり、軽いものから重いものまであります。

  • 発達の遅れ:首すわり・歩く・話すなど、体や考える力の発達の目安に届くのが遅れます。
  • 知的障害:学ぶ力や問題を解決する力への影響
  • 言葉・体の動きの障害:言葉が出るのが遅れる、指先の細かい動きや全身の大きな動きがうまくできないことがあります。
  • てんかん:脳のつくりの異常にともなって発作が起こりやすくなります。
  • 目・耳の障害:脳や神経の成長がうまく進まないことによる、目や耳への影響です。

小頭症の重症度による影響の違い

比較項目 軽い小頭症 重い小頭症
頭囲 平均から2~3標準偏差小さいです。 平均から3標準偏差以上小さいです。
知的発達 軽度の遅れまたは正常範囲内 中程度~重い知的障害
日常生活 自立した生活が可能な場合が多いです。 幅広い支援が必要
てんかん発作 起こるリスクは低いです。 起こるリスクが高いです。

小頭症の診断方法

小頭症は次の2つの時期に診断されます。

  • 生まれる前の診断:妊娠中の超音波検査で、おなかの赤ちゃんの頭囲を測って判断します。
  • 生まれた後の診断:生まれた赤ちゃんの身体測定で、頭囲が年齢の正常範囲より小さい場合に診断します。

遺伝子と小頭症リスクの関係

DNA領域rs12534093と小頭症の関係

蘇州大学のYangらの研究で、小頭症のなりやすさがDNA領域rs12534093と関係していることが分かりました。

  • rs12534093にはTT・TA・AAの3つの遺伝子型があります。
  • Tを持つ遺伝子型(TT型・TA型)の人は小頭症のリスクが高い傾向があります。
  • 関連遺伝子:IGF2BP3(インスリン様成長因子2結合タンパク質3)

日本人と世界における遺伝子型分布の比較(rs12534093)

遺伝子型 日本人の割合 世界の割合
TT型 99.9% 61.3%
TA型 0.1%以下 33.9%
AA型 0.1%以下 4.7%

日本人のTT型保有率は99.9%で、世界平均の61.3%と比べて約1.6倍高い割合です。日本人ではA型がほとんど見られず、遺伝子のタイプのばらつきが少ないのが特徴です。

DNA領域rs12534093における日本の遺伝子タイプ別の割合

  • TT
    99.9%
  • TA
    0.1%以下
  • AA
    0.1%以下

DNA領域rs12534093における世界の遺伝子タイプ別の割合

  • TT
    61.3%
  • TA
    33.9%
  • AA
    4.7%

検査の理論的根拠

代表的なDNA領域:小頭症

小頭症 に最も強く影響するDNA領域は、rs12534093です。 日本における同じ遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • TT
    99.9 %
  • TA
    0.1%以下
  • AA
    0.1%以下

検査の根拠

蘇州大学のYangらの研究で、小頭症のなりやすさが遺伝子と関係していることが分かりました。人のDNAにはrs12534093という領域があり、この領域にはTとAの2種類の違いがあります。Tタイプを持つ人は、小頭症のリスクが高い傾向があることが分かりました。

今回調査したDNA領域

細胞の中にあるDNAのしくみを表した図

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関連遺伝子

関連遺伝子 IGF2BP3

よくある質問

Q1. 小頭症とは何ですか?

小頭症とは、生まれたときや幼いころに、頭囲(頭のまわりの長さ)が同じ年齢の正常範囲(平均から2標準偏差以上)より小さい状態のことです。脳の成長がうまく進まないことと関係し、発達の遅れ・知的障害・てんかん・目や耳の障害をともなうことがあります。原因は大きく分けて、遺伝子・染色体の病気、お母さんの感染症、妊娠中の飲酒、栄養不足の4つです。

Q2. 小頭症の原因は何ですか?

小頭症の原因は4つに分けられます。①遺伝子・染色体の病気(ダウン症・エドワーズ症候群など)、②お母さんの感染症(風疹・トキソプラズマ症・ジカウイルス)、③妊娠中に体に悪いものにふれること(お酒・薬物)、④重い栄養不足です。DNA領域rs12534093のTタイプも、小頭症になりやすくする要因として蘇州大学の研究で報告されています。

Q3. 小頭症は遺伝子と関連していますか?

はい。蘇州大学のYangらの研究で、DNA領域rs12534093が小頭症のなりやすさと関係していることが分かっています。rs12534093にはTT・TA・AAの3つの遺伝子型があり、Tを持つ遺伝子型の人は小頭症のリスクが高い傾向があります。

Q4. 小頭症の遺伝子型(rs12534093)は日本人ではどのように分かれていますか?

日本人におけるrs12534093の遺伝子型分布はTT型99.9%、TA型0.1%以下、AA型0.1%以下です。世界全体ではTT型61.3%、TA型33.9%、AA型4.7%で、日本人はほぼ全員がTT型という特徴があります。

Q5. 小頭症の症状にはどのようなものがありますか?

小頭症の主な症状は発達の遅れ、知的障害、言葉・体の動きの障害、てんかん、目・耳の障害の5つです。症状の重さには個人差があり、軽い場合は自分の力で日常生活を送れますが、重い場合は医療や発達支援など幅広いサポートが必要です。

参考文献