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朝型人間になる傾向

朝型人間になる傾向のイメージ画像
  • 朝型人間になる傾向とは、夜に自然と眠くなり朝早く目覚める睡眠タイプであり、遺伝子MYCBP2が脳の視交叉上核を通じて体内時計を制御することで決定される
  • DNA領域rs9573999のTT型変異を持つ人は睡眠時間が平均25分短く、活動時間帯が早い傾向にあることがエクセター大学の研究で判明
  • 日本人のTT型保有率は3.1%で、世界平均の0.1%以下と比較して高い割合を示す

概要 あなたは「朝型」ですか、「夜型」ですか? 夜になると自然と眠くなり、朝は早く目が覚める人もいれば、夜は眠れず朝は眠くてたまらない人もいます。ただし、仕事や学校の時間は変わることがないため、夜型の人でも朝早く起きなければならない場合がほとんどです。 睡眠タイプは大きく3つに分けられます:朝型、中間型、夜型。人は誰でも、朝型・中間型の状態で生まれてきますが、年を重ねるごとに、その割合は変化し、15歳になる頃には約2割の人が夜型になります。 最近の研究により、睡眠タイプは遺伝子によって、ある程度影響を与えることがわかってきました。睡眠タイプについて、科学界でも注目されており、メカニズムの解明が進められています。 2. 理論的根拠 イギリスのバイオバンク事業で行われた研究により、遺伝子「MYCBP2」の特定領域が睡眠タイプに影響を与えていることが明らかになりました。 このDNA領域は「rs9573999」と呼ばれ、「CC型」、「CT型」、「TT型」と3つの遺伝子型があり、その中で「TT型」は朝型になりやすい傾向があることが判明しました。 日本人の遺伝子タイプは「CC型」が76.8%で最も多く、「CT型」が10.8%、「TT型」が1.5%で最も少ないことがわかっています。世界全体の遺伝子タイプでは、「CC型」が87.3%で最も多く、「CT型」が12.3%、「TT型」が0.4%で最も少ないことが明らかになっています。 しかし、「rs9573999」の「TT型」を持つ人は、睡眠時間が平均25分短く、活発に活動できる時間帯が早いことが明らかになっています。 遺伝子検査による自分自身の遺伝子タイプを知ることで、最適な睡眠時間や最も生産性が高い(効率がいい)時間帯を予測することができます。これらは生活や仕事の質を上げるヒントとなり、より良い毎日を過ごす手助けになるでしょう。 3. 作用機序、メカニズム ヒトに共通する24の染色体のうち、遺伝子「MYCBP2」は13番染色体に位置しています。この遺伝子は、脳の「視交叉上核(しこうさじょうかく)」という器官に多く存在しており、体内時計をつかさどる遺伝子をコードして形成し、その働きを制御する役割を持っています。 睡眠タイプに関わる視交叉上核は、体内時計の機能を持つ唯一の器官であり、遺伝子「MYCBP2」はその形成・制御に関わっています。 そのため、この遺伝子は人の睡眠タイプに影響を及ぼすことが知られています。以上のように、DNA領域「rs9573999」は朝型などの睡眠タイプに深く関係し、注目を浴びている SNP の一つです。

朝型人間になる傾向とは何か

朝型人間になる傾向とは、夜になると自然と眠くなり、朝は早く目が覚める睡眠パターンを持つ体質のことです。睡眠タイプは大きく朝型・中間型・夜型の3つに分類され、遺伝子によってある程度決定されることが最新の研究で明らかになっています。

睡眠タイプの分類とは

人の睡眠タイプは以下の3つに分類されます。全ての人は朝型または中間型の状態で生まれますが、成長とともに変化し、15歳になる頃には約20%の人が夜型に移行します。

  • 朝型(モーニングタイプ):夜に自然と眠くなり、朝早く目覚める。午前中の生産性が高い
  • 中間型(インターメディエイトタイプ):朝型と夜型の中間的な睡眠パターンを示す
  • 夜型(イブニングタイプ):夜遅くまで活動でき、朝の覚醒が困難。午後~夜に生産性が高い

朝型人間と夜型人間の違い

比較項目 朝型人間 夜型人間
覚醒時間 早朝5時~7時に自然覚醒 午前8時以降に覚醒
生産性のピーク 午前中(8時~12時) 午後~夜間(14時~22時)
就寝時間 21時~23時に自然入眠 深夜0時以降に入眠
睡眠時間 TT型は平均25分短い 比較的長い傾向
遺伝的関与 MYCBP2遺伝子のTT型と関連 CC型・CT型と関連

遺伝子と朝型人間になる傾向の関連

DNA領域rs9573999と睡眠タイプの関係とは

エクセター大学医学部のJonesらの研究(2019年、Nature Communications掲載)により、朝型人間になる傾向がDNA領域rs9573999と関連していることが明らかになりました。

  • rs9573999にはCC・CT・TTの3つの遺伝子型が存在
  • TT型を持つ人は睡眠時間が平均25分短く、活発に活動できる時間帯が早い
  • この遺伝子領域はMYCBP2遺伝子に関連する

日本人と世界における遺伝子型分布の比較(rs9573999)

遺伝子型 日本人の割合 世界の割合
CC型 67.5% 95.4%
CT型 29.2% 4.4%
TT型 3.1% 0.1%以下

日本人のCT型保有率は29.2%であり、世界平均の4.4%と比較して約6.6倍高い割合です。TT型も日本人は3.1%と世界平均の0.1%以下より高く、日本人集団における睡眠タイプの遺伝的多様性を反映しています。

体内時計を制御する遺伝子MYCBP2の仕組みとは

MYCBP2はヒトの13番染色体に位置する遺伝子であり、脳の視交叉上核を通じて体内時計を制御しています。

  • 視交叉上核は脳に存在する体内時計の機能を持つ唯一の器官
  • MYCBP2遺伝子は視交叉上核に多く存在し、体内時計をつかさどる遺伝子をコードして形成・制御する
  • DNA領域rs9573999の変異はMYCBP2遺伝子の発現に影響を与え、睡眠タイプを決定する

遺伝子検査で自分自身の遺伝子タイプを知ることにより、最適な睡眠時間や最も生産性が高い時間帯を予測できます。この情報は生活や仕事の質を向上させるヒントとなります。

遺伝子領域rs9573999において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

  • CC
    67.5%
  • CT
    29.2%
  • TT
    3.1%

遺伝子領域rs9573999において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

  • CC
    95.4%
  • CT
    4.4%
  • TT
    0.1%以下

遺伝子領域rs7060620において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

  • AA
    98.6%
  • AT
    1.3%
  • TT
    0.1%以下

遺伝子領域rs7060620において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

  • AA
    61.2%
  • AT
    34.0%
  • TT
    4.7%

遺伝子領域rs7299922において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

  • AA
    39.6%
  • AG
    46.6%
  • GG
    13.7%

遺伝子領域rs7299922において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

  • AA
    33.3%
  • AG
    48.8%
  • GG
    17.8%

遺伝子領域rs2053457において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

  • CC
    32.1%
  • CT
    49.0%
  • TT
    18.7%

遺伝子領域rs2053457において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

  • CC
    7.4%
  • CT
    39.6%
  • TT
    52.9%

遺伝子領域rs989885において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

  • AA
    66.7%
  • AG
    29.8%
  • GG
    3.3%

遺伝子領域rs989885において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

  • AA
    82.7%
  • AG
    16.4%
  • GG
    0.8%

検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:朝型人間になる傾向

朝型人間になる傾向 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs9573999です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • CC
    67.5 %
  • CT
    29.2 %
  • TT
    3.1 %

他に、朝型人間になる傾向に関わる遺伝子領域はrs7060620があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • AA
    98.6 %
  • AT
    1.3 %
  • TT
    0.1%以下

他に、朝型人間になる傾向に関わる遺伝子領域はrs7299922があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • AA
    39.6 %
  • AG
    46.6 %
  • GG
    13.7 %

他に、朝型人間になる傾向に関わる遺伝子領域はrs2053457があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • CC
    32.1 %
  • CT
    49.0 %
  • TT
    18.7 %

他に、朝型人間になる傾向に関わる遺伝子領域はrs989885があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • AA
    66.7 %
  • AG
    29.8 %
  • GG
    3.3 %

検査の根拠

エクセター大学医学部のJonesらの研究により、朝型人間になる傾向が遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs9573999という領域が存在し、その領域の遺伝子にはCとTの2種類の変異があります。Cタイプの変異を持つ人は、朝型人間になる傾向が高いことが分かりました。

今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

Image

関連遺伝子

関連遺伝子 MYCBP2-AS1
関連遺伝子 RNU6-587P
関連遺伝子 COPZ1
関連遺伝子 PREPL
関連遺伝子 RPL17P45

よくある質問(FAQ)

Q1. 朝型人間になる傾向とは何ですか?

朝型人間になる傾向とは、夜に自然と眠くなり朝早く目覚める睡眠パターンを持つ体質のことです。睡眠タイプは朝型・中間型・夜型の3つに分類され、全ての人は朝型または中間型として生まれます。15歳になる頃には約20%の人が夜型に移行します。遺伝子が睡眠タイプに影響を与えることが最新の研究で明らかになっています。

Q2. 朝型人間になる傾向は遺伝子と関連していますか?

はい。エクセター大学医学部のJonesらの研究(2019年、Nature Communications)により、DNA領域rs9573999が朝型人間になる傾向と関連していることが判明しています。rs9573999にはCC・CT・TTの3つの遺伝子型があり、TT型を持つ人は睡眠時間が平均25分短く、活動時間帯が早い傾向にあります。

Q3. 朝型人間と夜型人間の違いは何ですか?

朝型人間は夜に自然と眠くなり朝早く目覚め、午前中に高い生産性を発揮します。夜型人間は夜遅くまで活動でき、午後から夜にかけてパフォーマンスが高い傾向があります。この違いは脳の視交叉上核にある体内時計の遺伝子MYCBP2によって制御されています。

Q4. 体内時計を制御する遺伝子MYCBP2とは?

MYCBP2はヒトの13番染色体に位置する遺伝子であり、脳の視交叉上核に多く存在します。体内時計をつかさどる遺伝子をコードして形成・制御する役割を持ち、視交叉上核は体内時計の機能を持つ唯一の器官です。MYCBP2の変異が睡眠タイプに直接影響を及ぼします。

Q5. 遺伝子検査で睡眠タイプを知るメリットは?

遺伝子検査で自分の遺伝子タイプを知ることにより、最適な睡眠時間や最も生産性が高い時間帯を予測できます。朝型の遺伝子を持つ人は早朝の活動を重視し、夜型の遺伝子を持つ人は午後に重要な仕事を配置するなど、生活リズムの最適化に活用できます。

参考文献