DNA鑑定|一生の悩みを2日で解決|国内自社ラボDNA鑑定

多発性硬化症

多発性硬化症のイメージ画像
  • 多発性硬化症は、免疫のしくみが脳や脊髄の神経を包む保護カバーを攻撃してしまう病気で、筋力の低下・目の症状・記憶力や集中力の低下など、さまざまな症状を起こします。
  • DNA領域rs34383631のTタイプを持つ人は多発性硬化症にかかるリスクが高い傾向にあることが、マイアミ大学などの国際研究グループの研究で分かりました。
  • 日本人でTを持つ人(CT+TT)の割合は46.5%で、世界平均の62.6%より低い割合です。

概要

【病気の概要】 多発性硬化症は、脳・脊髄・視神経など、体の司令塔となる神経(中枢神経)が攻撃される病気です。 本来は体を守る免疫のしくみが、まちがって神経を包む保護カバー(ミエリン鞘)を攻撃してしまいます(自己免疫疾患)。その結果、炎症が起き、神経が硬くなります。

【症状と特徴】 このダメージによって神経の電気信号がうまく伝わらなくなり、人によってさまざまな神経の症状が出ます。 体の症状としては、筋力の低下、体の動きやバランスの乱れ、歩きにくさ、手足のしびれやピリピリ感、疲れやすさなどがあります。 また、視界がぼやける、物が二重に見えるといった目の症状もあります。 頭のはたらきの面では、記憶力や集中力の低下、気分の浮き沈み、時にはうつ病が見られます。 病気が進むと、動ける範囲がせまくなることもあります。 症状は予測しにくく、変化も大きいです。 しばらく落ち着くこともあれば、少しずつ悪くなることもあり、再発と寛解(症状が無くなること)をくり返すこともあります。

【遺伝子の影響】 マイアミ大学などが参加する国際的な研究グループ(国際多発性硬化症遺伝学コンソーシアム)の研究により、多発性硬化症のかかりやすさがrs34383631というDNA領域と関係していることが分かりました。 このDNA領域にはCC,CT,TTの3つの遺伝子型があり、Tを持つ遺伝子型の人は、多発性硬化症にかかるリスクが高い傾向にあることが分かりました。

多発性硬化症とは何か

多発性硬化症とは、脳・脊髄・視神経など、体の司令塔となる神経(中枢神経)が、自分の免疫に攻撃されてしまう病気(自己免疫疾患)です。免疫のしくみが、まちがって神経を包む保護カバー(ミエリン鞘)を攻撃し、炎症と硬化(傷あとができて硬くなること)を起こします。この傷によって神経の電気信号がうまく伝わらなくなり、人によってさまざまな神経の症状が出ます。

多発性硬化症の主な症状

多発性硬化症の症状は、体・目・頭のはたらきの3つに分けられます。

  • 体の症状:筋力の低下、体の動きやバランスの乱れ、歩きにくさ、手足のしびれやピリピリ感、続く疲れやすさです。
  • 目の症状:視界のぼやけ、複視(物が二重に見える)です。
  • 頭のはたらきの症状:記憶力・集中力の低下、気分の浮き沈み、うつ病です。

多発性硬化症の経過パターン

多発性硬化症の症状は予測しにくく変化も大きいため、次のような経過のパターンがあります。

経過パターン 特徴
再発寛解型 症状が出る時期(再発)と落ち着く時期(寛解)をくり返します。最も多いタイプです。
一次性進行型(最初から進むタイプ) 始まったときから少しずつ症状が悪くなり続けます。
二次性進行型(あとから進むタイプ) 再発寛解型から移り変わり、少しずつ悪化していきます。

多発性硬化症にかかりやすくなる要因

多発性硬化症には、遺伝子の影響と環境の影響が組み合わさって関わっています。

  • 遺伝子の影響:rs34383631・rs9808753などのDNA領域が関係しています。
  • 環境の影響:ビタミンD不足、特定のウイルスへの感染(エプスタイン・バーウイルスなど)、喫煙です。
  • 人の属性による要因:女性は男性の約2~3倍かかりやすいです。

遺伝子と多発性硬化症の関係

DNA領域rs34383631と多発性硬化症の関係

マイアミ大学などが参加する国際的な研究グループ(国際多発性硬化症遺伝学コンソーシアム)の研究により、多発性硬化症のかかりやすさがDNA領域rs34383631と関係していることが分かりました。

  • rs34383631にはCC・CT・TTの3つの遺伝子型が存在します。
  • Tを持つ遺伝子型(CT型・TT型)の人は多発性硬化症にかかるリスクが高い傾向があります。

日本人と世界における遺伝子型分布の比較(rs34383631)

遺伝子型 日本人の割合 世界の割合
CC型 53.4% 37.3%
CT型 39.3% 47.5%
TT型 7.2% 15.1%

日本人でTを持つ人(CT+TT)の割合は46.5%で、世界平均の62.6%より低い割合です。日本人は、多発性硬化症に関係する遺伝子のタイプを持つ人がやや少ない可能性があります。

DNA領域rs9808753と多発性硬化症の関係

rs34383631に加え、rs9808753も多発性硬化症に関係するDNA領域として報告されています。

日本人と世界における遺伝子型分布の比較(rs9808753)

遺伝子型 日本人の割合 世界の割合
AA型 23.5% 72.9%
AG型 49.9% 24.9%
GG型 26.4% 2.1%

日本人でGを持つ人(AG+GG)の割合は76.3%で、世界平均の27.0%と比べてかなり高いという特徴があります。

DNA領域rs34383631で、日本で各遺伝子型を持つ人の割合

  • CC
    53.4%
  • CT
    39.3%
  • TT
    7.2%

DNA領域rs34383631で、世界で各遺伝子型を持つ人の割合

  • CC
    37.3%
  • CT
    47.5%
  • TT
    15.1%

DNA領域rs9808753で、日本で各遺伝子型を持つ人の割合

  • AA
    23.5%
  • AG
    49.9%
  • GG
    26.4%

DNA領域rs9808753で、世界で各遺伝子型を持つ人の割合

  • AA
    72.9%
  • AG
    24.9%
  • GG
    2.1%

検査の理論的根拠

代表的なDNA領域:多発性硬化症

多発性硬化症に最も強く関係するDNA領域は、rs34383631です。 日本での遺伝子型の分布は下のとおりです。

  • CC
    53.4 %
  • CT
    39.3 %
  • TT
    7.2 %

ほかに、多発性硬化症に関係するDNA領域としてrs9808753があります。 日本での遺伝子型の分布は下のとおりです。

  • AA
    23.5 %
  • AG
    49.9 %
  • GG
    26.4 %

検査の根拠

マイアミ大学などが参加する国際的な研究グループ(国際多発性硬化症遺伝学コンソーシアム)の研究により、多発性硬化症のかかりやすさが遺伝子と関係していることが分かりました。人間のDNAには、rs34383631という場所があり、そこにはCとTの2種類のタイプがあります。Tタイプを持つ人は、多発性硬化症にかかるリスクが高い傾向にあることが分かりました。

今回調査したDNA領域

細胞の中にあるDNAマップの模式図

Image
  • ■
  • ■
  • ■
  • ■
  • ■
  • ■
  • ■
  • ■
  • ■

関連遺伝子

関連遺伝子 CD6
関連遺伝子 IFNGR2

よくある質問

Q1. 多発性硬化症とは何ですか?

多発性硬化症とは、免疫のしくみがまちがって脳や脊髄などの神経を包む保護カバー(ミエリン鞘)を攻撃してしまう病気(自己免疫疾患)です。脳・脊髄・視神経に炎症が起きて硬くなり、神経の信号がうまく伝わらなくなります。筋力の低下・目の症状・記憶力や集中力の低下など、さまざまな症状が出て、再発と寛解(症状が落ち着くこと)をくり返すのが特徴です。

Q2. 多発性硬化症は遺伝子と関係していますか?

はい。マイアミ大学などが参加する国際的な研究グループ(国際多発性硬化症遺伝学コンソーシアム)の研究により、DNA領域rs34383631が多発性硬化症のかかりやすさと関係していることが分かっています。rs34383631にはCC・CT・TTの3つの遺伝子型があり、Tを持つ遺伝子型の人は多発性硬化症にかかるリスクが高い傾向にあります。

Q3. 多発性硬化症の主な症状は何ですか?

多発性硬化症の症状は体の症状(筋力の低下・歩きにくさ・しびれ・疲れやすさ)・目の症状(視界のぼやけ・物が二重に見える)・頭のはたらきの症状(記憶力の低下・気分の浮き沈み)の3つに分けられます。症状は予測しにくく、時期によって悪くなったり良くなったりをくり返します。

Q4. 多発性硬化症に関係する遺伝子型(rs34383631)は、日本人ではどのように分布していますか?

日本人におけるrs34383631の遺伝子型分布はCC型53.4%、CT型39.3%、TT型7.2%です。世界全体ではCC型37.3%、CT型47.5%、TT型15.1%で、日本人はTを持つ人の割合が世界平均より低いという特徴があります。

Q5. 多発性硬化症の原因は何ですか?

多発性硬化症のはっきりした原因はまだ分かっていませんが、遺伝子の影響(rs34383631・rs9808753などのDNA領域)と環境の影響(ビタミンD不足・エプスタイン・バーウイルスへの感染・喫煙)が組み合わさって起こると考えられています。女性は男性の約2~3倍かかりやすいことも報告されています。

参考文献