seeDNAロゴアイコン 骨髄増殖性腫瘍

概要

骨髄増殖性腫瘍(MPN)は、造血幹細胞(血液細胞の元となる細胞)に異常が起こることで、赤血球や白血球、血小板などの血液細胞が過度に増殖する悪性腫瘍疾患の一種です。
代表的なMPNには、真性多血症(PV)、本態性血小板血症(ET)、原発性骨髄線維症(PMF)、慢性骨髄性白血病(CML)があります。

MPNの多くの患者は初期段階では症状がなく、健康診断で初めて発見される場合が多くあります。
しかし、進行するとめまい、頭痛、視覚障害、皮膚のかゆみ、骨の痛み、脾臓の腫れなどの症状が現れます。
さらに重症化すると血栓や出血が起こり、一部の患者では急性白血病に進行する場合もあります。

MPNの診断には、血液検査や骨髄細胞の形態学的評価、細胞遺伝学、分子生物学的検査などが必要です。
治療法は病気の種類や重症度によって異なり、抗血小板薬、細胞毒性薬、分子標的薬などが使用されます。フレッド・ハッチンソンがん研究センターのHuらの研究により、骨髄増殖性腫瘍の罹患リスクがrs1076415というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはCC、CT、TTの3つの遺伝子型があり、Tを持つ遺伝子型の人は、骨髄増殖性腫瘍のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs1076415において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

33.28% 48.82% 17.90%
  • CC33.28%
  • CT48.82%
  • TT17.90%

遺伝子領域rs1076415において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

36.60% 47.79% 15.60%
  • CC36.60%
  • CT47.79%
  • TT15.60%

遺伝子領域rs148281243において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

50.48% 41.14% 8.38%
  • GG50.48%
  • GA41.14%
  • AA8.38%

遺伝子領域rs148281243において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

83.77% 15.51% 0.72%
  • GG83.77%
  • GA15.51%
  • AA0.72%

遺伝子領域rs41292412において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

100.00% 0.00% 0.00%
  • CC100.00%
  • CT0.00%
  • TT0.00%

遺伝子領域rs41292412において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

98.48% 1.51% 0.01%
  • CC98.48%
  • CT1.51%
  • TT0.01%

遺伝子領域rs374039502において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

100.00% 0.00% 0.00%
  • TT100.00%
  • TA0.00%
  • AA0.00%

遺伝子領域rs374039502において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

95.93% 4.03% 0.04%
  • TT95.93%
  • TA4.03%
  • AA0.04%

遺伝子領域rs7126413において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

52.70% 39.79% 7.51%
  • AA52.70%
  • AG39.79%
  • GG7.51%

遺伝子領域rs7126413において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

35.31% 48.23% 16.47%
  • AA35.31%
  • AG48.23%
  • GG16.47%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:骨髄増殖性腫瘍

体表的なDNA領域:骨髄増殖性腫瘍

骨髄増殖性腫瘍 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs1076415です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • CC

    33.3
    %
  • CT

    48.8
    %
  • TT

    17.9
    %

他に、骨髄増殖性腫瘍に関わる遺伝子領域はrs148281243があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • GG

    50.5
    %
  • GA

    41.1
    %
  • AA

    8.4
    %

他に、骨髄増殖性腫瘍に関わる遺伝子領域はrs41292412があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • CC

    99.9
    %
  • CT

    0.0
    %
  • TT

    0.0
    %

他に、骨髄増殖性腫瘍に関わる遺伝子領域はrs374039502があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • TT

    99.9
    %
  • TA

    0.0
    %
  • AA

    0.0
    %

他に、骨髄増殖性腫瘍に関わる遺伝子領域はrs7126413があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • AA

    52.7
    %
  • AG

    39.8
    %
  • GG

    7.5
    %

検査の根拠

フレッド・ハッチンソンがん研究センターのHuらの研究により、骨髄増殖性腫瘍の罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs1076415という領域が存在し、その領域の遺伝子にはCとTの2種類の変異があります。Cタイプの変異を持つ人は、骨髄増殖性腫瘍のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 VWF
関連遺伝子 UTP14A
関連遺伝子 MIR3591
関連遺伝子 TNFSF13B
関連遺伝子 ARHGEF12

seeDNAロゴアイコン参考文献