seeDNAロゴアイコン 神経発達症(発達障害)

概要

大脳皮質の折り畳み構造における脳溝の深さを測定することは、神経発達障害を評価するための有望な方法です。脳溝の深さと脳回の高さを含む皮質の折り畳みパターンは、脳の発達と組織化において重要です。

神経発達障害は、発達期に脳の神経系の発達と機能に影響を与える一連の疾患です。これらの障害は生後早期に発症し、認知、社会性、情動、身体の発達などに影響を及ぼします。
代表的な神経発達障害には、自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠如・多動性障害(ADHD)、知的障害(ID)、特異的学習障害、コミュニケーション障害、運動障害などがあります。これらの障害は併存することが多く、遺伝的、環境的、生物学的要因が複雑に絡み合っています。
早期発見と早期治療は、予後の改善と個人の発達を促進するために重要です。治療には、教育支援、行動療法、各種セラピー、場合によっては薬物療法など、多角的なアプローチが必要です。

オスロ大学のvan der Meerらの研究により、神経発達症(発達障害)の罹患リスクがrs3777544というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはTT,TC,CCの3つの遺伝子型があり、Cを持つ遺伝子型の人は、神経発達症のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs3777544において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

28.99% 49.70% 21.30%
  • TT28.99%
  • TC49.70%
  • CC21.30%

遺伝子領域rs3777544において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

43.27% 45.02% 11.71%
  • TT43.27%
  • TC45.02%
  • CC11.71%

遺伝子領域rs78783493において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

100.00% 0.00% 0.00%
  • CC100.00%
  • CT0.00%
  • TT0.00%

遺伝子領域rs78783493において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

88.02% 11.60% 0.38%
  • CC88.02%
  • CT11.60%
  • TT0.38%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:神経発達症(発達障害)

体表的なDNA領域:神経発達症(発達障害)

神経発達症(発達障害) に最も強く影響する遺伝子領域は、rs3777544です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • TT

    29.0
    %
  • TC

    49.7
    %
  • CC

    21.3
    %

他に、神経発達症(発達障害)に関わる遺伝子領域はrs78783493があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • CC

    100.0
    %
  • CT

    0.0
    %
  • TT

    0.0
    %

検査の根拠

オスロ大学のvan der Meerらの研究により、神経発達症(発達障害)の罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs3777544という領域が存在し、その領域の遺伝子にはTとCの2種類の変異があります。Tタイプの変異を持つ人は、神経発達症のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 CLIC5
関連遺伝子 FAM178B

seeDNAロゴアイコン参考文献

  • 関連遺伝子 CLIC5
  • 参考リンク : 2021 Dec、Dennis van der Meerと研究グループがSci Adv に発表したThe genetic architecture of human cortical foldingという研究によると神経発達症(発達障害) に関連するrs3777544の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 FAM178B
  • 参考リンク : 2021 Dec、Dennis van der Meerと研究グループがSci Adv に発表したThe genetic architecture of human cortical foldingという研究によると神経発達症(発達障害) に関連するrs78783493の関連性が認められました。