seeDNAロゴアイコン 好中球増加症

概要

好中球増加症は、体内の白血球の一種である好中球が増加する状態を指します。好中球は感染や炎症と戦うために非常に重要な役割を果たしています。
通常、成人の白血球の40%から60%を占める好中球は、体内の第一線の防御隊として細菌やウイルスなどの病原体と戦います。
好中球増加症では、この好中球の割合が通常よりも増加し、体内で過剰に好中球が生成されたり放出されたりすることを示します。

この状態は、感染症や炎症、あるいはストレスや運動などの刺激によって引き起こされます。完全血球計算(CBC)検査を行うことで、血液中の好中球や他の細胞の割合を測定し、好中球増加症を特定することができます。
好中球数の増加は、体内の病原体を中和して体から排除する防御的な反応として理解されますが、持続的な高レベルの場合は、組織への悪影響が懸念されます。
そのため、好中球増加症の原因を理解することで、適切な対策を講じることが必要です。

ケンブリッジ大学のAstleらの研究により、好中球増加症の罹患リスクがrs34290285というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはGG,GA,AAの3つの遺伝子型があり、Aを持つ遺伝子型の人は、好中球増加症のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs34290285において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

72.41% 25.37% 2.22%
  • GG72.41%
  • GA25.37%
  • AA2.22%

遺伝子領域rs34290285において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

53.62% 39.21% 7.17%
  • GG53.62%
  • GA39.21%
  • AA7.17%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:好中球増加症

体表的なDNA領域:好中球増加症

好中球増加症 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs34290285です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • GG

    72.4
    %
  • GA

    25.4
    %
  • AA

    2.2
    %

検査の根拠

ケンブリッジ大学のAstleらの研究により、好中球増加症の罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs34290285という領域が存在し、その領域の遺伝子にはGとAの2種類の変異があります。Gタイプの変異を持つ人は、好中球増加症のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 D2HGDH

seeDNAロゴアイコン参考文献

  • 関連遺伝子 D2HGDH
  • 参考リンク : 2016 Nov、William J Astleと研究グループがCell に発表したThe Allelic Landscape of Human Blood Cell Trait Variation and Links to Common Complex Diseaseという研究によると好中球増加症 に関連するrs34290285の関連性が認められました。