オメガ3(DHA)の代謝能力
概要
DHA(ドコサヘキサエン酸)は、オメガ-3脂肪酸の一種で、体内で多くの重要な役割を果たしています。魚類に豊富に含まれており、脂肪の多い魚(サーモン、マグロ、サバなど)や魚油サプリメントを通じて摂取することができます。
DHAは主に脳と眼に多く存在し、その健康に重要な役割を果たしています。脳の構造の約30%が脂肪であり、その中でもDHAは神経細胞の膜の重要な成分です。
DHAは神経細胞の柔軟性を維持し、神経伝達の効率を高めることで、認知機能や記憶力を維持・向上させます。
眼の網膜にも豊富に存在し、視覚に関連する神経伝達や、網膜の健康をサポートすることで、視覚機能が維持されます。DHAの不足は、視力の低下や認知機能の衰えに繋がる可能性があるため、日常的に摂取することが推奨されます。
また、DHAには血液中のトリグリセリドレベルを低下させ、血管の健康を保つことで、心臓病や高血圧のリスクを抑える働きもあります。
ライデン大学医療センターのRuifang Li-Gaoらの研究により、DHAの代謝能力がrs99780というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはCC、CT、TTの3つの遺伝子型があり、Cタイプの変異を持つ人は、DHAの代謝能力が高い傾向にあることが分かりました。
遺伝子領域rs99780において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC44.66%
- CT44.34%
- TT11.00%
遺伝子領域rs99780において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- CC39.83%
- CT46.56%
- TT13.61%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:オメガ3(DHA)の代謝能力
体表的なDNA領域:オメガ3(DHA)の代謝能力
オメガ3(DHA)の代謝能力 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs99780です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
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CC
44.7% -
CT
44.3% -
TT
11.0%
検査の根拠
ライデン大学医療センターのRuifang Li-Gaoらの研究により、オメガ3(DHA)の代謝能力が遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs99780という領域が存在し、その領域の遺伝子にはCとTの2種類の変異があります。Cタイプの変異を持つ人は、オメガ3(DHA)の代謝能力が高い傾向にあることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | FADS2 |
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参考文献
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関連遺伝子 FADS2
- 参考リンク : 2021 Dec、Ruifang Li-Gaoと研究グループがDiabetes に発表したGenetic Studies of Metabolomics Change After a Liquid Meal Illuminate Novel Pathways for Glucose and Lipid Metabolismという研究によるとオメガ3(DHA)の代謝能力 に関連するrs99780の関連性が認められました。