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オメガ6脂肪酸(ドコサペンタエン酸)の代謝能力

オメガ6脂肪酸(ドコサペンタエン酸)の代謝能力のイメージ画像
  • オメガ6系ドコサペンタエン酸はオメガ6脂肪酸の一種で、細胞膜を作ったり保ったりすることや、炎症をおさえることに大切な役割を持ちます。
  • DNA領域rs76065946のT型の変異を持つ人はオメガ6系ドコサペンタエン酸の代謝能力が高い傾向があることが研究で分かりました。
  • 日本人の92.4%がAA型、7.3%がAT型、0.1%がTT型で、世界平均と比べてAA型の割合が高いです。

概要

【概要】 オメガ6系ドコサペンタエン酸は、オメガ6脂肪酸の一種です。体に欠かせない脂肪酸(必須脂肪酸)であるリノール酸が、体の中で作り変えられる(代謝される)途中でできる物質です。 魚の油に多いエイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸はオメガ3系ですが、オメガ6系ドコサペンタエン酸はオメガ6系に入るため、形も働きも違います。

【特徴】 オメガ6系ドコサペンタエン酸は、主に肉や魚などの動物性食品に含まれ、特に赤身肉や一部の魚介類に多く含まれています。 体の中では、リノール酸がまずアラキドン酸に変わり、そのあと、さらにオメガ6系ドコサペンタエン酸に変わります。

【メカニズム】 この流れは体のいろいろな働きに関わっており、特に細胞膜を作ったり保ったりするのに大切です。 細胞膜は、体のすべての細胞を包んで守り、細胞の中と外での物質の出入りを調整する大切な仕組みです。 オメガ6系ドコサペンタエン酸は、この膜がうまく働くよう整え、細胞が正しく働くための土台になります。 また、オメガ6系ドコサペンタエン酸は、体の働きを調整するプロスタグランジンやロイコトリエンという物質のもと(前駆体)にもなります。 特に、オメガ6系ドコサペンタエン酸からできるプロスタグランジンには炎症をおさえる働きがあり、炎症が強くなりすぎるのを防ぐことで、長く続く炎症やそれに関係する病気のリスクを下げることが期待されています。

【科学的根拠】 バージニア大学のMychaleckyjらの研究で、オメガ6系ドコサペンタエン酸を代謝する力が、rs76065946というDNA領域と関係していることが分かりました。 このDNA領域にはAA、AT、TTの3つの遺伝子型があり、Tタイプの変異を持つ人は、オメガ6系ドコサペンタエン酸を代謝する力が高い傾向があることが分かりました。

オメガ6脂肪酸(ドコサペンタエン酸)とは何か

オメガ6系ドコサペンタエン酸は、オメガ6脂肪酸の一種です。体に欠かせない脂肪酸(必須脂肪酸)のリノール酸が、アラキドン酸を経て体の中で作り変えられる(代謝される)途中でできる物質です。細胞膜を作ることと炎症をおさえることの両方で、体の中で大切な役割を持っています。

オメガ6系ドコサペンタエン酸の体の中での役割とは?

オメガ6系ドコサペンタエン酸は、体の中で次の2つの大切な働きをしています。

  • 細胞膜を作り、保つ:体のすべての細胞を守る細胞膜がうまく働くよう整え、細胞の中と外での物質の出入りを調整する土台になります。
  • 炎症を調整する物質のもと:体の働きを調整するプロスタグランジンやロイコトリエンなどの物質のもと(前駆体)になり、炎症が強くなりすぎるのをおさえます。

オメガ6系ドコサペンタエン酸からできるプロスタグランジンは、長く続く炎症やそれに関係する病気のリスクを下げるのに役立つと期待されています。

オメガ6系ドコサペンタエン酸ができる流れ

オメガ6系ドコサペンタエン酸は、次の流れで体の中で作られます。

  • ステップ1:体に欠かせない脂肪酸(必須脂肪酸)のリノール酸を食事からとります。
  • ステップ2:リノール酸がアラキドン酸に変わります。
  • ステップ3:アラキドン酸がさらにオメガ6系ドコサペンタエン酸に変わります。

オメガ6系ドコサペンタエン酸と、ドコサヘキサエン酸・エイコサペンタエン酸の違い

比較項目 オメガ6系ドコサペンタエン酸 ドコサヘキサエン酸・エイコサペンタエン酸
脂肪酸のグループ オメガ-6系列 オメガ-3系列
もとになる物質 リノール酸から代謝 α-リノレン酸から代謝
主な食品源 赤身肉・一部の魚介類 青魚(サバ・イワシ等)
主な機能 細胞膜を作る・炎症を調整します。 心臓や血管を守る・脳の働きを保ちます。

オメガ6系ドコサペンタエン酸を含む主な食品

オメガ6系ドコサペンタエン酸は、主に動物性食品に含まれます。

  • 赤身肉:牛肉・豚肉などの赤身の部分に含まれます。
  • 魚介類:一部の魚介類にも含まれます。

遺伝子とオメガ6系ドコサペンタエン酸の代謝能力の関係

DNA領域rs76065946と代謝能力の関係

バージニア大学のMychaleckyjらの研究(1)で、DNA領域rs76065946がオメガ6系ドコサペンタエン酸の代謝能力と関係していることが分かりました。

  • rs76065946にはAA・AT・TTの3つの遺伝子型が存在します。
  • T型の変異を持つ遺伝子型の人は、オメガ6系ドコサペンタエン酸の代謝能力が高い傾向があります。

日本人の遺伝子型の分布(rs76065946)

遺伝子型 日本人の割合 世界の割合
AA型 92.4% 82.2%
AT型 7.3% 16.8%
TT型 0.1% 0.8%

DNA領域rs76065946で日本の人が各遺伝子型を持つ割合

  • AA
    92.4%
  • AT
    7.3%
  • TT
    0.1%

DNA領域rs76065946で世界の人が各遺伝子型を持つ割合

  • AA
    82.2%
  • AT
    16.8%
  • TT
    0.8%

検査の根拠となる考え方

代表的なDNA領域:オメガ6脂肪酸(ドコサペンタエン酸)の代謝能力

オメガ6脂肪酸(ドコサペンタエン酸)の代謝能力に最も強く影響するDNA領域は、rs76065946です。 日本での遺伝子型の分布は下記のとおりです。

  • AA
    92.4 %
  • AT
    7.3 %
  • TT
    0.1 %

検査の根拠

バージニア大学のMychaleckyjらの研究で、オメガ6脂肪酸(ドコサペンタエン酸)を代謝する力が遺伝子と関係していることが分かりました。人のDNAにはrs76065946という場所があり、そこにはAとTの2種類の変異があります。Aタイプの変異を持つ人は、オメガ6脂肪酸(ドコサペンタエン酸)を代謝する力が高い傾向があることが分かりました。

今回調査したDNA領域

細胞の中にあるDNAの地図(模式図)

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関連遺伝子

関連遺伝子 DIAPH3

よくある質問

Q1. オメガ6脂肪酸(ドコサペンタエン酸)とは何ですか?

オメガ6系ドコサペンタエン酸は、オメガ6脂肪酸の一種で、体に欠かせない脂肪酸(必須脂肪酸)のリノール酸がアラキドン酸を経て体の中で作り変えられる(代謝される)途中でできる物質です。細胞膜を作ったり保ったりすることや、炎症をおさえることに大切な役割を持っています。

Q2. オメガ6系ドコサペンタエン酸の代謝能力に遺伝子はどう関係しますか?

バージニア大学のMychaleckyjらの研究で、DNA領域rs76065946がオメガ6系ドコサペンタエン酸の代謝能力と関係していることが分かりました。T型の変異を持つ人は、オメガ6系ドコサペンタエン酸の代謝能力が高い傾向があります(1)。

Q3. オメガ6系ドコサペンタエン酸と、ドコサヘキサエン酸・エイコサペンタエン酸の違いは何ですか?

オメガ6系ドコサペンタエン酸はオメガ-6系列に入り、リノール酸から代謝されます。一方、ドコサヘキサエン酸とエイコサペンタエン酸はオメガ-3系列に入り、α-リノレン酸から代謝されます。形・働き・もとになる脂肪酸のグループが違います。

Q4. オメガ6系ドコサペンタエン酸はどのような食品に含まれますか?

オメガ6系ドコサペンタエン酸は主に動物性食品に含まれ、特に赤身肉や一部の魚介類に多く含まれます。体の中ではリノール酸→アラキドン酸→オメガ6系ドコサペンタエン酸の順に変わります(1)。

参考文献