変形性股関節症
- 変形性股関節症とは、股関節の軟骨がすり減り、痛みが出たり関節を動かせる範囲が狭くなったりする、長く続く病気で、進むと毎日の動作や歩くことが難しくなります。
- DNA領域rs2836618のAタイプを持つ人は変形性股関節症になりやすい傾向があることが、グラクソ・スミスクライン社の医薬品研究センターの研究で分かりました。
- 日本人のAタイプ(GA+AA)を持つ人の割合は68.8%で、世界平均の46.3%と比べて高い割合です。
概要
【疾患の概要】 股関節の変形性関節症は、股関節の軟骨がすり減り、最後にはなくなってしまうことで起こる病気です。 軟骨はふだんクッションのような役割をして、股関節がなめらかに動くのを助けています。
【症状と特徴】 しかし、変形性関節症が進むと軟骨がすり減り、骨と骨が直接ぶつかるようになります。 その結果、軽い違和感から強い痛みや体の不自由まで、さまざまな症状が出ます。 股関節の変形性関節症では、股、太もも、またはお尻に痛みが出ます。 この痛みは、歩く、階段を上り下りする、長い時間立って仕事をするなどの動きで強くなります。 はじめのうちは休むと痛みが和らぐこともありますが、病気が進むと、休んでいるときや夜にも痛みが続くようになります。 また、股関節がこわばって動かせる範囲が狭くなり、靴をはく、車に乗り降りするといった毎日の動作が難しくなります。 さらに進むと、動くときに股関節がこすれるような感じがすることがあります。 股関節に力が入りにくく感じたり、痛みを避けようとして歩き方が変わり、ふらつくような歩き方になったりすることもあります。 関節の形が変わると、股関節や脚の見た目も変わり、姿勢や歩き方全体に影響することがあります。
【遺伝子との関係】 グラクソ・スミスクライン社の医薬品研究センターのTachmazidouらの研究により、変形性股関節症へのかかりやすさがrs2836618というDNA領域と関係していることが分かりました。 このDNA領域にはGG,GA,AAの3つの遺伝子型があり、Aを持つ遺伝子型の人は、変形性股関節症になりやすい傾向があることが分かりました。
変形性股関節症とは何か
変形性股関節症とは、股関節の軟骨が少しずつすり減り、最後には骨と骨が直接ぶつかることで、痛みが出たり関節を動かせる範囲が狭くなったりする、長く続く関節の病気です。軟骨はクッションの役割をして、股関節のなめらかな動きを支えています。この軟骨がなくなると、軽い違和感から強い痛みや体の不自由まで、さまざまな症状が出ます。
変形性股関節症の主な症状
変形性股関節症の症状は、病気の進み具合によって変わります。
- 初期段階:股関節・太もも・お尻に動いたときの痛みが出ますが、休むと和らぎます。
- 中期段階:関節のこわばりが強まって動かせる範囲が狭くなり、靴をはく・車に乗り降りするなどの毎日の動作が難しくなります。
- 進んだ段階:休んでいるときや夜にも痛みが続き、股関節がこすれる感じや、歩き方の変化(ふらつき)が出ます。
- 重度段階:関節の形が変わることで股関節や脚の見た目が変わり、姿勢や歩き方全体に影響します。
変形性股関節症の進み具合と症状の比較
| 進み具合 | 主な症状 | 毎日の生活への影響 |
|---|---|---|
| 初期 | 動いたときの痛み、軽い違和感 | 休めば回復し、ふだんの生活はできます。 |
| 中期 | こわばり、動かせる範囲が狭くなります。 | 一部の毎日の動作が難しいです。 |
| 進行期 | 休んでいるときや夜も続く痛み | 歩き方が変わり、移動しにくくなります。 |
| 重度 | 関節の形の変化、歩くことの障害 | 姿勢が変わり、一人で歩くのが難しいです。 |
遺伝子と変形性股関節症の関係
DNA領域rs2836618と変形性股関節症の関係
グラクソ・スミスクライン社の医薬品研究センターのTachmazidouらの研究により、変形性股関節症へのかかりやすさがDNA領域rs2836618と関係していることが分かりました。
- rs2836618にはGG・GA・AAの3つの遺伝子型があります。
- Aタイプを持つ遺伝子型(GA型・AA型)の人は変形性股関節症になりやすい傾向があります。
日本人と世界における遺伝子型分布の比較(rs2836618)
| 遺伝子型 | 日本人の割合 | 世界の割合 |
|---|---|---|
| GG型 | 31.1% | 53.6% |
| GA型 | 49.3% | 39.2% |
| AA型 | 19.5% | 7.1% |
日本人のAタイプを持つ人の割合(GA+AA)は68.8%で、世界平均の46.3%と比べて約1.5倍高い割合です。これは、日本人には変形性股関節症に関係する遺伝子のタイプを持つ人がより多い可能性があることを表しています。
検査の科学的な根拠
代表的なDNA領域:変形性股関節症
変形性股関節症 に最も強く影響するDNA領域は、rs2836618です。 日本でそれぞれの遺伝子型を持つ人の割合は下記のとおりです。
- GG
31.1 % - GA
49.3 % - AA
19.5 %
検査の根拠
グラクソ・スミスクライン社の医薬品研究センターのTachmazidouらの研究により、変形性股関節症へのかかりやすさが遺伝子と関係していることが分かりました。人間のDNAには、rs2836618という場所があり、そこにはGとAの2種類のタイプがあります。Gタイプを持つ人は、変形性股関節症になりやすい傾向があることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞の中にあるDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | ERG |
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よくある質問
Q1. 変形性股関節症とは何ですか?
変形性股関節症とは、股関節の軟骨が少しずつすり減り、骨と骨が直接ぶつかることで、痛みが出たり関節を動かせる範囲が狭くなったりする、長く続く病気です。はじめのうちは動いたときの痛みが中心ですが、進むと休んでいるときや夜にも痛みが続き、歩きにくくなったり姿勢が変わったりします。
Q2. 変形性股関節症は遺伝子と関連していますか?
はい。グラクソ・スミスクライン社の医薬品研究センターのTachmazidouらの研究により、DNA領域rs2836618が変形性股関節症へのかかりやすさと関係していることが分かっています。rs2836618にはGG・GA・AAの3つの遺伝子型があり、Aタイプを持つ遺伝子型の人はなりやすい傾向があります。
Q3. 変形性股関節症の主な症状は何ですか?
主な症状は股関節・太もも・お尻の痛み、関節のこわばり、関節を動かせる範囲が狭くなることです。歩く・階段を上り下りする・長い時間立って仕事をするといった動きで強くなり、進むと休んでいるときや夜にも痛みが続きます。股関節がこすれる感じや、歩き方の変化もよく見られる症状です。
Q4. 変形性股関節症の遺伝子型(rs2836618)の日本人における分布は?
日本人におけるrs2836618の遺伝子型分布はGG型31.1%、GA型49.3%、AA型19.5%です。世界全体ではGG型53.6%、GA型39.2%、AA型7.1%で、日本人はAタイプを持つ人の割合が世界平均の約1.5倍高いという特徴があります。