血漿ベタイン濃度
概要
プラズマベタインは、血液中に存在するタンパク質で、特に心臓や血管に関連する病状の診断や予後評価に用いられる重要なバイオマーカーです。
プラズマベタインは、細胞の損傷やストレス、炎症などに反応して血液中に放出されます。
心筋梗塞(心臓発作)や心不全などの心臓疾患では、心筋が損傷を受けるため、プラズマベタインの濃度が血液中で上昇することがあります。このため、心臓疾患の診断や病状の評価において、プラズマベタインの測定が役立ちます。
また、プラズマベタインは慢性疾患や重症の感染症においても変動する場合があり、高いプラズマベタインのレベルは、炎症や組織の損傷が進行していることを示唆します。
プラズマベタインの測定は、血液検査によって行われ、特定の疾患の診断や経過観察において重要な役割を果たします。しかし、プラズマベタインのレベルが高いからといって必ずしも特定の病気があるとは限らず、他の診断結果や臨床症状と組み合わせて総合的に評価することが重要です。
ウェルカム・トラスト・サンガー研究所のShinらの研究により、プラズマベタイン濃度がrs2851391というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはTT、TC、CCの3つの遺伝子型があり、Cタイプの変異を持つ人は、プラズマベタイン濃度が高い傾向にあることが分かりました。
遺伝子領域rs2851391において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT15.54%
- TC47.76%
- CC36.70%
遺伝子領域rs2851391において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT19.13%
- TC49.22%
- CC31.65%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:血漿ベタイン濃度
体表的なDNA領域:血漿ベタイン濃度
血漿ベタイン濃度 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs2851391です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
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TT
15.5% -
TC
47.8% -
CC
36.7%
検査の根拠
ウェルカム・トラスト・サンガー研究所のShinらの研究により、血漿ベタイン濃度が遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs2851391という領域が存在し、その領域の遺伝子にはTとCの2種類の変異があります。Tタイプの変異を持つ人は、血漿ベタイン濃度が高い傾向にあることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | CBS |
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参考文献
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関連遺伝子 CBS
- 参考リンク : 2014 Jun、So-Youn Shinと研究グループがNat Genet に発表したAn atlas of genetic influences on human blood metabolitesという研究によると血漿ベタイン濃度 に関連するrs2851391の関連性が認められました。