seeDNAロゴアイコン 腎臓機能の良さ(eGFR)

概要

推定糸球体濾過率(eGFR)とは、腎臓がどれだけ効率的に血液をろ過しているかを評価するための指標です。eGFRは、腎臓機能の状態を把握し、腎臓病の早期発見や進行具合を監視するために用いられます。
通常、eGFRは年齢、性別、体重、血液検査による血清クレアチニン値から計算されます。クレアチニンは筋肉の代謝産物で、腎臓によって排出されるため、その濃度は腎機能の指標となります。

eGFRの値は、ミリリットル毎分毎1.73平方メートル(mL/min/1.73㎡)の単位で表されます。正常な腎機能では、eGFRは約90以上となりますが、eGFRが60未満の場合は、腎機能が低下していることを示します。
さらに、eGFRが30未満の場合は重度の腎機能低下、15未満の場合は末期腎不全の可能性が高いとされます。
このように、eGFRは腎機能を評価するための重要な指標です。eGFRの値が低下している場合は、腎疾患の進行を遅らせるための治療や生活習慣の改善が必要となります。
適切なモニタリングと治療によって、腎臓の健康を維持し、腎不全の進行を防ぐことが重要となります。

ペンシルベニア大学のHongbo Liuらの研究により、推定糸球体濾過率(eGFR)の値にrs4774940というDNA領域が関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはGG、GC、CCの3つの遺伝子型があり、Cを持つ遺伝子型の人は、eGFRの値が低い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs4774940において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

72.41% 25.37% 2.22%
  • GG72.41%
  • GC25.37%
  • CC2.22%

遺伝子領域rs4774940において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

48.81% 42.11% 9.08%
  • GG48.81%
  • GC42.11%
  • CC9.08%

遺伝子領域rs1815739において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

23.58% 49.96% 26.46%
  • TT23.58%
  • TC49.96%
  • CC26.46%

遺伝子領域rs1815739において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

18.57% 49.05% 32.39%
  • TT18.57%
  • TC49.05%
  • CC32.39%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:腎臓機能の良さ(eGFR)

体表的なDNA領域:腎臓機能の良さ(eGFR)

腎臓機能の良さ(eGFR) に最も強く影響する遺伝子領域は、rs4774940です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • GG

    72.4
    %
  • GC

    25.4
    %
  • CC

    2.2
    %

他に、腎臓機能の良さ(eGFR)に関わる遺伝子領域はrs1815739があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです

  • TT

    23.6
    %
  • TC

    50.0
    %
  • CC

    26.5
    %

検査の根拠

ペンシルベニア大学のHongbo Liuらの研究により、腎機能評価(eGFR)に遺伝子が関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs4774940という領域が存在し、その領域の遺伝子にはGとCの2種類の変異があります。Gタイプの変異を持つ人は、eGFRの値が低い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 CGNL1
関連遺伝子 ACTN3

seeDNAロゴアイコン参考文献

  • 関連遺伝子 CGNL1
  • 参考リンク : 2022 Jul、Hongbo Liuと研究グループがNat Genet に発表したEpigenomic and transcriptomic analyses define core cell types, genes and targetable mechanisms for kidney diseaseという研究によると腎臓機能の良さ(eGFR) に関連するrs4774940の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 ACTN3
  • 参考リンク : 2022 Jul、Hongbo Liuと研究グループがNat Genet に発表したEpigenomic and transcriptomic analyses define core cell types, genes and targetable mechanisms for kidney diseaseという研究によると腎臓機能の良さ(eGFR) に関連するrs1815739の関連性が認められました。
  • 関連遺伝子 CGNL1
  • 参考リンク : 2021 Feb、Nasa Sinnott-Armstrongと研究グループがNat Genet に発表したGenetics of 35 blood and urine biomarkers in the UK Biobankという研究によると腎臓機能の良さ(eGFR) に関連するrs4774940の関連性が認められました。