マラリアへの抵抗性
概要
マラリアは、蚊に刺されることで感染する病気です。
軽症のマラリアは、特にプラスモディウム・ファルシパルム、プラスモディウム・ビバックス、プラスモディウム・オバレ、プラスモディウム・マラリエ、そして稀にプラスモディウム・ノウレシによって引き起こされ、典型的な症状を示します。
軽症のマラリアは、重症や合併症を伴うマラリアと比べると、症状が軽度です。例えば、発熱、寒気、発汗、頭痛、筋肉痛、吐き気、嘔吐などが挙げられます。
発熱は周期的で、感染するプラスモディウムの種類によっては、48から72時間ごとに繰り返すことがあります。
疲労感もよく見られ、体が感染と戦うために必要なエネルギーを使い果たすことから生じることがあります。
ただし、軽症のマラリアでは、重要な臓器の機能に影響を与える合併症は通常ありません。しかし、適切な治療を受けないと、または不適切な治療を受けた場合は、重症のマラリアに進行する可能性があります。
診断は血液検査によって行われ、適切な抗マラリア薬の投与が治療に用いられます。
治療はプラスモディウムの種類や症状の重症度に応じて決定されます。
パリ大学のMiletらの研究により、中等程度のマラリア症状のリスクがrs113776891というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはTT,TC,CCの3つの遺伝子型があり、Tを持つ遺伝子型の人は、中等程度のマラリア症状のリスクが高い傾向にあることが分かりました。
遺伝子領域rs113776891において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT100.00%
- TC0.00%
- CC0.00%
遺伝子領域rs113776891において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT97.64%
- TC2.34%
- CC0.01%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:マラリアへの抵抗性
体表的なDNA領域:マラリアへの抵抗性
マラリアへの抵抗性 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs113776891です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
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TT
100.0% -
TC
0.0% -
CC
0.0%
検査の根拠
パリ大学のMiletらの研究により、中等程度のマラリア症状のリスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs113776891という領域が存在し、その領域の遺伝子にはTとCの2種類の変異があります。Tタイプの変異を持つ人は、中等程度のマラリア症状のリスクが高い傾向にあることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | PTPRM |
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参考文献
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関連遺伝子 PTPRM
- 参考リンク : 2019 Dec、Jacqueline Miletと研究グループがHum Genet に発表したFirst genome-wide association study of non-severe malaria in two birth cohorts in Beninという研究によるとマラリアへの抵抗性 に関連するrs113776891の関連性が認められました。