seeDNAロゴアイコン カルボプラチンとパクリタキセル療法による副作用(血小板減少症)の強さ

概要

血小板減少症は、血液中の血小板が少なくなることを指します。これはカルボプラチンやパクリタキセルなどの化学療法で副作用として起こることがあります
。血小板は出血を止めるために重要な役割を果たしています。通常、血小板数は15万から45万の範囲で、これを下回ると出血リスクが高まります。

化学療法後に血小板減少症が起こると、いくつかの症状が現れる可能性があります。
例えば、軽い打撲でも出血しやすくなったり、長時間の出血が続いたり、歯茎や鼻から出血したりすることがあります。重い月経や体に小さな赤い斑点ができることもあります。
これらの症状の背後にあるメカニズムは、化学療法薬が骨髄での血小板を作る能力を妨げることで起こります。
これにより、血小板数が減少し、出血リスクが高まるので、状況に合わせた治療が必要になることもあります。

カンピーナス大学のFerraciniらの研究により、カルボプラチンとパクリタキセル療法の副作用である血小板減少症がrs1128503というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはAA,AG,GGの3つの遺伝子型がありAを持つ遺伝子型の人は、血小板減少症のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

遺伝子領域rs1128503において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

36.12% 47.96% 15.92%
  • AA36.12%
  • AG47.96%
  • GG15.92%

遺伝子領域rs1128503において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

17.88% 48.81% 33.31%
  • AA17.88%
  • AG48.81%
  • GG33.31%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:カルボプラチンとパクリタキセル療法による副作用(血小板減少症)の強さ

体表的なDNA領域:カルボプラチンとパクリタキセル療法による副作用(血小板減少症)の強さ

カルボプラチンとパクリタキセル療法による副作用(血小板減少症)の強さ に最も強く影響する遺伝子領域は、rs1128503です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • AA

    36.1
    %
  • AG

    48.0
    %
  • GG

    15.9
    %

検査の根拠

カンピーナス大学のFerraciniらの研究により、カルボプラチンとパクリタキセル療法の副作用である血小板減少症が遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs1128503という領域が存在し、その領域の遺伝子にはAとGの2種類の変異があります。Aタイプの変異を持つ人は、血小板減少症のリスクが高い傾向にあることが分かりました。

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 ABCB1

seeDNAロゴアイコン参考文献

  • 関連遺伝子 ABCB1
  • 参考リンク : 2021 Mar、Amanda Canato Ferraciniと研究グループがClin Transl Sci に発表したGSTP1 and ABCB1 Polymorphisms Predicting Toxicities and Clinical Management on Carboplatin and Paclitaxel-Based Chemotherapy in Ovarian Cancerという研究によるとカルボプラチンとパクリタキセル療法による副作用(血小板減少症)の強さ に関連するrs1128503の関連性が認められました。