急性心停止
概要
突然心停止(SCA)は、心臓の機能が突然停止し、呼吸や意識も失われる深刻な状態です。この状態は予兆や症状なしに現れ、心臓の電気的な乱れが脳や肺などの臓器への血流を停止させます。
SCAは効果的な心拍が停止するため、数分以内に治療されないと致命的です。
SCAの典型的な症状は、めまいや胸痛の前触れがなく、突然意識を失い倒れることです。検出可能な脈拍がなく、刺激に反応しないこと、正常な呼吸パターンの停止が特徴的です。皮膚が青白く見えるのは、酸素不足による血液循環の影響です。
突然心停止は心臓発作と区別する必要があります。心臓発作は血流の阻害を伴いますが、SCAは心臓の鼓動が失われる状態です。速やかな医療処置が不可欠で、心臓の鼓動を回復させるための除細動などの実施が生死を分ける重要な要素です。
カリフォルニア大学サンフランシスコ校のAouizeratらの研究により、急性心停止の罹患リスクがrs12429889というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはTT,TC,CCの3つの遺伝子型があり、Cを持つ遺伝子型の人は、急性心停止のリスクが高い傾向にあることが分かりました。
遺伝子領域rs12429889において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT74.06%
- TC24.00%
- CC1.94%
遺伝子領域rs12429889において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT69.90%
- TC27.41%
- CC2.69%
遺伝子領域rs16866933において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- GG39.67%
- GA46.63%
- AA13.70%
遺伝子領域rs16866933において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- GG82.20%
- GA16.93%
- AA0.87%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:急性心停止
体表的なDNA領域:急性心停止
急性心停止 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs12429889です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
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TT
74.1% -
TC
24.0% -
CC
1.9%
他に、急性心停止に関わる遺伝子領域はrs16866933があります。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです
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GG
39.7% -
GA
46.6% -
AA
13.7%
検査の根拠
カリフォルニア大学サンフランシスコ校のAouizeratらの研究により、急性心停止の罹患リスクが遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs12429889という領域が存在し、その領域の遺伝子にはTとCの2種類の変異があります。Tタイプの変異を持つ人は、急性心停止のリスクが高い傾向にあることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | KLF12 |
|---|---|
| 関連遺伝子 | ZNF385B |
参考文献
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関連遺伝子 KLF12
- 参考リンク : 2011 Jun、Bradley E Aouizeratと研究グループがBMC Cardiovasc Disord に発表したGWAS for discovery and replication of genetic loci associated with sudden cardiac arrest in patients with coronary artery diseaseという研究によると急性心停止 に関連するrs12429889の関連性が認められました。
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関連遺伝子 ZNF385B
- 参考リンク : 2011 Jun、Bradley E Aouizeratと研究グループがBMC Cardiovasc Disord に発表したGWAS for discovery and replication of genetic loci associated with sudden cardiac arrest in patients with coronary artery diseaseという研究によると急性心停止 に関連するrs16866933の関連性が認められました。