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収縮期血圧レベル

収縮期血圧レベルのイメージ画像
  • 収縮期血圧とは、心臓が血液を送り出すときに動脈の壁にかかる圧力のいちばん高い値で、正常値は120mmHg未満、130mmHg以上は高血圧と診断されます。
  • DNA領域rs1870464のGタイプを持つ人は収縮期血圧が高い傾向があることが国立衛生研究所の研究で分かりました。
  • 日本人でGタイプ(GG+GA)を持つ人の割合は63.2%で、世界平均の46.3%とくらべて高い割合です。

概要

【疾患の概要】 収縮期血圧は、血圧を測ったときの大切な数値の1つで、心臓や血管の健康状態を知る目安になります。 この数値は水銀柱ミリメートル(mm Hg)という単位で表され、心臓が血液を送り出すときに動脈の壁にかかる圧力のいちばん高い値を示します。

【症状と特徴】 血圧が高すぎると、心臓や血管の病気、その他の健康問題が起こりやすくなる可能性があります。 ふつう、正常な収縮期血圧は120 mm Hg未満です。

【治療と注意点】 数値が120~129 mm Hgの間であれば、高血圧の始まりの段階で、生活習慣の見直しがすすめられます。 一方、130 mm Hg以上の数値は高血圧とされ、心臓発作や脳卒中、腎臓の病気などが起こりやすくなります。 収縮期血圧の数値は、体の動かし方、ストレス、睡眠、時間帯、薬の影響など、いろいろな要因で変わります。 長い期間の収縮期血圧の変化は、心臓や血管の健康状態や、治療が必要かどうかを判断するための大切な情報です。 一度だけ高い数値が出ても、いつも高血圧だとは限りませんが、続けて測ることと医師の診察が必要です。

【遺伝的リスク】 国立衛生研究所のGouveiaらの研究で、収縮期血圧の個人差がrs1870464というDNA領域と関係していることが分かりました。 このDNA領域にはGG、GA、AAの3つの遺伝子型があり、Gを持つ遺伝子型の人は、収縮期血圧が高い傾向があることが分かりました。

収縮期血圧とは何か

収縮期血圧とは、心臓が縮んで血液を動脈に送り出すときに、動脈の壁にかかる圧力のいちばん高い値です。血圧を測ったときの「上の数値」のことで、単位は水銀柱ミリメートル(mmHg)で表されます。この数値は心臓や血管の健康状態を知るための、最も大切な目安の1つです。

収縮期血圧の基準値と分類

日本高血圧学会の基準による収縮期血圧の分類は次のとおりです。

分類 収縮期血圧(mmHg) 対応の目安
正常血圧 120未満 現状維持
正常高値血圧 120〜129 生活習慣の見直しがおすすめ
高値血圧 130〜139 生活習慣の見直し・医師に相談
Ⅰ度高血圧 140〜159 治療を始めることを考えます。
Ⅱ度高血圧 160〜179 薬による治療を考えます。
Ⅲ度高血圧 180以上 すぐに治療が必要

収縮期血圧が高いとなぜ危ないのか

130mmHg以上の収縮期血圧は高血圧とされ、次のような病気が起こりやすくなります。

  • 心臓発作:心臓に血液を送る血管(冠動脈)が狭くなったりつまったりして、心臓の筋肉に血液が届かなくなる危険が高まります。
  • 脳卒中:脳の血管が破れたりつまったりして、脳が傷つく危険が高まります。
  • 腎臓病:腎臓の細い血管が傷つき、腎臓の働きが落ちる危険が高まります。
  • 動脈硬化:動脈の壁が厚く硬くなり、血液が流れにくくなります。

収縮期血圧に影響する要因

収縮期血圧の数値は、次のような要因で変わります。

  • 体の動かし方:運動中は一時的に上がり、安静にしていると下がります。
  • ストレス:気持ちが張りつめると体を興奮させる神経(交感神経)が働き、血圧が上がります。
  • 睡眠:睡眠不足や眠りの質が悪いことは血圧が上がる原因になります。
  • 食事:塩分のとりすぎやカリウム不足は血圧を上げます。
  • 遺伝子の影響:DNA領域のタイプの違いが血圧レベルに影響します。

遺伝子と収縮期血圧の関係

DNA領域rs1870464と収縮期血圧の関係

国立衛生研究所のGouveiaらの研究で、収縮期血圧の個人差がDNA領域rs1870464と関係していることが分かりました。

  • rs1870464にはGG・GA・AAの3つの遺伝子型があります。
  • Gタイプを持つ遺伝子型(GG型・GA型)の人は収縮期血圧が高い傾向があります。

日本人と世界の遺伝子型の割合の比較(rs1870464)

遺伝子型 日本人の割合 世界の割合
GG型 15.5% 7.1%
GA型 47.7% 39.2%
AA型 36.6% 53.6%

日本人でGタイプ(GG+GA)を持つ人の割合は63.2%で、世界平均の46.3%とくらべて約1.4倍高い割合です。日本人には、収縮期血圧が高くなりやすい遺伝子のタイプを持つ人が多い可能性があります。

その他の関係するDNA領域

収縮期血圧レベルには、rs1870464以外にもいくつかのDNA領域が関係しています。

DNA領域 遺伝子型 日本人の割合 世界の割合
rs356833 AA / AG / GG 67.5% / 29.2% / 3.1% 55.1% / 38.1% / 6.6%
rs4119478 CC / CT / TT 31.6% / 49.2% / 19.1% 47.2% / 42.9% / 9.7%
rs10784502 CC / CT / TT 1.5% / 21.8% / 76.5% 21.3% / 49.7% / 28.8%
rs366178 CC / CA / AA 2.8% / 27.9% / 69.1% 45.7% / 43.7% / 10.4%
rs11105364 TT / TG / GG 35.5% / 48.1% / 16.3% 71.3% / 26.2% / 2.4%
rs6015450 AA / AG / GG 99.9% / 0.1%以下 / 0.1%以下 76.6% / 21.8% / 1.5%

日本でDNA領域rs1870464の各遺伝子型を持つ人の割合

  • GG
    15.5%
  • GA
    47.7%
  • AA
    36.6%

世界でDNA領域rs1870464の各遺伝子型を持つ人の割合

  • GG
    7.1%
  • GA
    39.2%
  • AA
    53.6%

日本でDNA領域rs356833の各遺伝子型を持つ人の割合

  • AA
    67.5%
  • AG
    29.2%
  • GG
    3.1%

世界でDNA領域rs356833の各遺伝子型を持つ人の割合

  • AA
    55.1%
  • AG
    38.1%
  • GG
    6.6%

日本でDNA領域rs4119478の各遺伝子型を持つ人の割合

  • CC
    31.6%
  • CT
    49.2%
  • TT
    19.1%

世界でDNA領域rs4119478の各遺伝子型を持つ人の割合

  • CC
    47.2%
  • CT
    42.9%
  • TT
    9.7%

日本でDNA領域rs10784502の各遺伝子型を持つ人の割合

  • CC
    1.5%
  • CT
    21.8%
  • TT
    76.5%

世界でDNA領域rs10784502の各遺伝子型を持つ人の割合

  • CC
    21.3%
  • CT
    49.7%
  • TT
    28.8%

日本でDNA領域rs366178の各遺伝子型を持つ人の割合

  • CC
    2.8%
  • CA
    27.9%
  • AA
    69.1%

世界でDNA領域rs366178の各遺伝子型を持つ人の割合

  • CC
    45.7%
  • CA
    43.7%
  • AA
    10.4%

日本でDNA領域rs11105364の各遺伝子型を持つ人の割合

  • TT
    35.5%
  • TG
    48.1%
  • GG
    16.3%

世界でDNA領域rs11105364の各遺伝子型を持つ人の割合

  • TT
    71.3%
  • TG
    26.2%
  • GG
    2.4%

日本でDNA領域rs6015450の各遺伝子型を持つ人の割合

  • AA
    99.9%
  • AG
    0.1%以下
  • GG
    0.1%以下

世界でDNA領域rs6015450の各遺伝子型を持つ人の割合

  • AA
    76.6%
  • AG
    21.8%
  • GG
    1.5%

検査の科学的な根拠

代表的なDNA領域:収縮期血圧レベル

収縮期血圧レベル に最も強く影響するDNA領域は、rs1870464です。 日本でそれぞれの遺伝子型を持つ人の割合は下記のとおりです。

  • GG
    15.5 %
  • GA
    47.7 %
  • AA
    36.6 %

ほかに、収縮期血圧レベルに関係するDNA領域としてrs356833があります。 日本でそれぞれの遺伝子型を持つ人の割合は下記のとおりです。

  • AA
    67.5 %
  • AG
    29.2 %
  • GG
    3.1 %

ほかに、収縮期血圧レベルに関係するDNA領域としてrs4119478があります。 日本でそれぞれの遺伝子型を持つ人の割合は下記のとおりです。

  • CC
    31.6 %
  • CT
    49.2 %
  • TT
    19.1 %

ほかに、収縮期血圧レベルに関係するDNA領域としてrs10784502があります。 日本でそれぞれの遺伝子型を持つ人の割合は下記のとおりです。

  • CC
    1.5 %
  • CT
    21.8 %
  • TT
    76.5 %

ほかに、収縮期血圧レベルに関係するDNA領域としてrs366178があります。 日本でそれぞれの遺伝子型を持つ人の割合は下記のとおりです。

  • CC
    2.8 %
  • CA
    27.9 %
  • AA
    69.1 %

ほかに、収縮期血圧レベルに関係するDNA領域としてrs11105364があります。 日本でそれぞれの遺伝子型を持つ人の割合は下記のとおりです。

  • TT
    35.5 %
  • TG
    48.1 %
  • GG
    16.3 %

ほかに、収縮期血圧レベルに関係するDNA領域としてrs6015450があります。 日本でそれぞれの遺伝子型を持つ人の割合は下記のとおりです。

  • AA
    99.9 %
  • AG
    0.1%以下
  • GG
    0.1%以下

検査の根拠

国立衛生研究所のGouveiaらの研究で、収縮期血圧の個人差が遺伝子と関係していることが分かりました。人間のDNAには、rs1870464という場所があり、そこにはGとAの2種類のタイプがあります。Gタイプを持つ人は、収縮期血圧が高い傾向があることが分かりました。

今回調査したDNA領域

細胞の中にあるDNAマップの模式図

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関係する遺伝子

関係する遺伝子 MSANTD2P1
関係する遺伝子 ARIH2P1
関係する遺伝子 RPL18AP17
関係する遺伝子 HMGA2
関係する遺伝子 RNU6-682P
関係する遺伝子 ATP2B1
関係する遺伝子 ZNF831

よくある質問

Q1. 収縮期血圧とは何ですか?

収縮期血圧とは、心臓が縮んで血液を動脈に送り出すときに動脈の壁にかかる圧力のいちばん高い値です。血圧を測ったときの「上の数値」のことで、単位はmmHgです。正常値は120mmHg未満で、130mmHg以上は高血圧と診断されます。心臓や血管の健康状態を知るための、最も大切な目安の1つです。

Q2. 収縮期血圧は遺伝子と関係がありますか?

はい。国立衛生研究所のGouveiaらの研究で、DNA領域rs1870464が収縮期血圧と関係していることが分かっています。rs1870464にはGG・GA・AAの3つの遺伝子型があり、Gタイプを持つ遺伝子型の人は収縮期血圧が高い傾向があります。ほかにもrs356833、rs4119478、rs10784502、rs366178、rs11105364、rs6015450の6つのDNA領域が関係しています。

Q3. 収縮期血圧の基準値と分類を教えてください

収縮期血圧の分類は次のとおりです。正常血圧:120mmHg未満、正常高値血圧:120〜129mmHg、高値血圧:130〜139mmHg、Ⅰ度高血圧:140〜159mmHg、Ⅱ度高血圧:160〜179mmHg、Ⅲ度高血圧:180mmHg以上です。130mmHg以上になると心臓発作・脳卒中・腎臓病が起こりやすくなります。

Q4. 収縮期血圧に関係するDNA領域rs1870464は、日本人ではどのように分布していますか?

日本人におけるrs1870464の遺伝子型の割合はGG型15.5%、GA型47.7%、AA型36.6%です。世界全体ではGG型7.1%、GA型39.2%、AA型53.6%で、日本人はGタイプを持つ人の割合が世界平均より高いという特徴があります。

Q5. 収縮期血圧を下げるにはどうすればよいですか?

収縮期血圧を下げるには、次のような生活習慣の見直しが役立ちます。減塩(1日6g未満)、適度な有酸素運動(週150分以上)、適正体重の維持(体格指数=体重と身長から計算する肥満の目安が25未満)、禁煙、お酒を控える(1日に純アルコール20g以下)、ストレスをためないことがすすめられます。遺伝子の影響で血圧が高くなりやすい方は、定期的に血圧を測り、医師に相談することが大切です。

参考文献