トランス脂肪酸の量
概要
トランス脂肪酸は、二重結合の配置がトランス型である不飽和脂肪酸の一種で、自然界によくあるシス脂肪酸とは異なります。
これらの脂肪は、工業的な加工による植物油の部分的水素添加などから生まれるほか、反芻動物の肉や乳製品にもわずかに含まれています。
体内のトランス脂肪酸の測定は、食事摂取量と健康への影響を評価するための重要な手段です。通常、血液サンプルを使ってトランス脂肪酸のレベルを測定し、それに基づいてリピッドプロファイルを分析します。
ガスクロマトグラフィーなどの技術を用いて、血液中の脂肪酸の組成を正確に特定しています。
トランス脂肪酸のレベルを理解することは重要で、高い摂取量は心血管疾患や炎症のリスクを増加させる可能性があるためです
。そのため、この情報は食生活の見直しや健康リスクの予測に役立ち、心身の健康を改善するための食事アドバイスを提供する上で貴重な情報源となります。
タフツ大学のMozaffarianらの研究により、トランス脂肪酸の量が、rs2806949というDNA領域と関連していることが明らかになりました。
このDNA領域にはAA,AG,GGの3つの遺伝子型があり、Gを持つ遺伝子型の人は、トランス脂肪酸の量が多い傾向にあることが分かりました。
遺伝子領域rs2806949において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- AA5.11%
- AG34.98%
- GG59.91%
遺伝子領域rs2806949において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- AA13.72%
- AG46.64%
- GG39.65%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:トランス脂肪酸の量
体表的なDNA領域:トランス脂肪酸の量
トランス脂肪酸の量 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs2806949です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
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AA
5.1% -
AG
35.0% -
GG
59.9%
検査の根拠
タフツ大学のMozaffarianらの研究により、トランス脂肪酸の量が遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs2806949という領域が存在し、その領域の遺伝子にはAとGの2種類の変異があります。Aタイプの変異を持つ人は、トランス脂肪酸の量が多い傾向にあることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | OLFM4 |
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参考文献
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関連遺伝子 OLFM4
- 参考リンク : 2015 Feb、Dariush Mozaffarianと研究グループがAm J Clin Nutr に発表したGenetic loci associated with circulating phospholipid trans fatty acids: a meta-analysis of genome-wide association studies from the CHARGE Consortiumという研究によるとトランス脂肪酸の量 に関連するrs2806949の関連性が認められました。