ビタミンB12の代謝能力
概要
ビタミンB12の測定は、血液中の重要な栄養素の量を知るために行われます。このビタミンは体内で様々な重要な役割を果たし、脳機能や神経組織の健康、赤血球やDNAの生産に欠かせないものです。
通常は、腕の静脈から採取された血液サンプルを用いて、実験室でビタミンB12の濃度を分析します。
ビタミンB12の適正なレベルは、健康を維持する上で非常に重要です。不足すると疲労や便秘、記憶力低下などの症状が現れ、重度の場合には神経学的な変化や貧血も引き起こす可能性があります。
一方で、ビタミンB12が異常に高い場合は、特定の健康問題を示すことがあります。肝疾患や特定の骨髄増殖性疾患が挙げられます。
そのため、ビタミンB12のレベルを正確に把握し、適切なケアをすることは、様々な健康状態の診断や治療、予防にとって重要です。
バージニア大学とイーストカロライナ大学のKeeneらの研究により、ビタミンB12の代謝能力がrs2287921というDNA領域と関連していることが明らかになりました。このDNA領域にはTT,TC,CCの3つの遺伝子型があり、Cを持つ遺伝子型の人は、ビタミンB12の代謝能力が高い傾向にあることが分かりました。
遺伝子領域rs2287921において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT90.62%
- TC9.15%
- CC0.23%
遺伝子領域rs2287921において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合
- TT26.67%
- TC49.95%
- CC23.38%
検査の理論的根拠
体表的なDNA領域:ビタミンB12の代謝能力
体表的なDNA領域:ビタミンB12の代謝能力
ビタミンB12の代謝能力 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs2287921です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。
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TT
90.6% -
TC
9.2% -
CC
0.2%
検査の根拠
バージニア大学とイーストカロライナ大学のKeeneらの研究により、ビタミンB12の代謝能力が遺伝子と関連していることが明らかになりました。人間のゲノムには、rs2287921という領域が存在し、その領域の遺伝子にはTとCの2種類の変異があります。Tタイプの変異を持つ人は、ビタミンB12の代謝能力が高い傾向にあることが分かりました。
今回調査したDNA領域
細胞中に存在するDNAマップの模式図
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関連遺伝子
| 関連遺伝子 | RASIP1 |
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参考文献
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関連遺伝子 RASIP1
- 参考リンク : 2014 Aug、Keith L Keeneと研究グループがFront Public Health に発表したGenetic Associations with Plasma B12, B6, and Folate Levels in an Ischemic Stroke Population from the Vitamin Intervention for Stroke Prevention (VISP) Trialという研究によるとビタミンB12の代謝能力 に関連するrs2287921の関連性が認められました。