seeDNAロゴアイコン 皮質下構造の体積

概要

1. 概要

脳は、多数の領域で構成された複雑な器官であり、言語や歩行、思考、呼吸など生活に必要な多くの機能を担っています。
脳の奥深くにある脳領域は、「皮質下構造」と呼ばれ、扁桃体、下垂体、脳幹などを含むこれらの構造は、学習、記憶、および感情において重要な役割を果たしていると考えられています。
この皮質下構造の変化は、さまざまな認知障害や精神障害とも関連しています。東京大学による2018年の研究では、統合失調症をもつ人にみられる社会機能障害に視床の体積異常がかかわっていることが報告されています(参考リンク1)。
このように、自身の皮質下構造を知ることは自分の「脳」を知り、認知障害や精神障害のリスクを知ることにつながります。
自宅で行える遺伝子検査で、自身の発症リスクについて理解を深めてみませんか?

2. 理論的根拠

2019年、アメリカで皮質下構造の量と神経障害の発症との関係に関連する遺伝的変異を探索する研究が行われました。
この研究では、ヨーロッパ系の4万人近くの個人のゲノムを調べました。その結果、脳内のさまざまな皮質下構造の体積と相関する48の遺伝子座を特定されました。
さらに、遺伝子発現および神経病理学的データを利用し、これらの遺伝子座で、神経発達、シナプスシグナル伝達、軸索輸送、アポトーシス、炎症および神経障害に対する感受性に関与すると推定される199の遺伝子を同定しました(参考リンク2)。
これらの遺伝子は、神経系の情報の流れの制御から神経発達、炎症に至るまで、さまざまな機能に関与すると考えられています。
そしてそれらのDNA領域の1つである「rs11684404」が、脳幹の体積に関連していることが分かりました。「rs11684404」の遺伝子型は、「TT型」「TC型」「CC型」の3つに分類でき、東アジアでは、「TT型」が22.7%、「TC型」が49.9%、「CC型」が27.5%の割合で存在しています(参考リンク3)。
そのうち、神経障害の発症リスクが高いとされる遺伝型は「CC型」となっています。

3. 作用機序

この研究から、148の遺伝子に存在する変異体によって、タンパク質の間のやり取りに影響が起きることが明らかになりました。
その中でも、DNA領域「rs11684404」によって作られる遺伝子「EIF2AK3」は2番染色体に存在し、真核生物翻訳開始因子Ⅱのアルファサブユニットをリン酸化することで不活性化をもたらし、全体的なタンパク質合成の抑制をもたらします。
また、「EIF2AK3」は、多様な神経保護効果をもち、認知機能などにかかわっている 「IGF1」をはじめとする種々のタンパク質と相互作用することが分かっています。
また、遺伝子多型によって「EIF2AK3」の活性が異なることが示唆され、脳内の神経活動に影響を与える可能性があることも分かっています(参考リンク4)。

遺伝子領域rs11684404において日本で各遺伝タイプを持つ人の割合

31.6% 49.2% 19.1%
  • TT31.6%
  • TC49.2%
  • CC19.1%

遺伝子領域rs11684404において世界で各遺伝タイプを持つ人の割合

46.4% 43.4% 10.1%
  • TT46.4%
  • TC43.4%
  • CC10.1%

seeDNAロゴアイコン検査の理論的根拠

体表的なDNA領域:皮質下構造の体積

体表的なDNA領域:皮質下構造の体積

皮質下構造の体積 に最も強く影響する遺伝子領域は、rs11684404です。 日本における同型の遺伝子タイプの分布は下記のとおりです。

  • TT

    31.6
    %
  • TC

    49.2
    %
  • CC

    19.1
    %

seeDNAロゴアイコン今回調査したDNA領域

細胞中に存在するDNAマップの模式図

seeDNAロゴアイコン関連遺伝子

関連遺伝子 EIF2AK3

seeDNAロゴアイコン参考文献

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