科捜研で7年間起きた不正に対するseeDNA遺伝医療研究所の対策

2025.10.07

科捜研で7年間起きた不正に対するseeDNA遺伝医療研究所の対策

佐賀県警の科捜研で起きた「DNA型鑑定の不適切な処理・偽装報告」事件(7年間で130件に及ぶという報道)を踏まえると、こうした不正を防ぐためには単に「監督を強める」だけでなく、運用システム・組織文化・外部監視などを含めた多層防御的対策が必要です。

以下は、seeDNA遺伝医療研究所の公表内容から確認できる仕組み・方針等です。

項目 内容 不正防止・信頼性担保への寄与可能性
ISO 9001 認証取得 seeDNA遺伝医療研究所 は国際品質保証規格「ISO 9001」を取得していると明記。 品質管理体制・マネジメントシステムが第三者認証を受けているという点は、組織運営・手順の標準化・記録管理体制の整備という意味で抑止・検証力を強める
二重チェック(Wチェック)方式 seeDNA遺伝医療研究所 は “すべての親子検査を2回解析するWチェック” を実施していると主張している。 一つの分析者・操作者に依存しない検証体制を入れることは、不正・誤り両方に対する防御になる
検体写真・DNAプロファイルを報告書に掲載 報告書には使用した検体の写真と被験者の DNA プロファイルを明記していると明記。 「本当にこの検体からこの結果か?」という疑念を減らす説明責任を果たす方式。外部レビュー時・異議申立時に検証材料としうる
自動化検査システムの導入 seeDNA遺伝医療研究所 は「世界トップレベルの自動化検査システム」を運用しており、2台体制で検査を行っていると記載。 自動化システムを導入すれば、人手による操作/ヒューマンエラー・不正改変の余地を減らせる
分離した検査室・別検査員での解析 特に胎児と親の DNA 検査では、「胎児(子)と親を別々の検査室で、別の検査者が2回ずつ解析」するという体制をとっていると記載。 検体混合・すり替えリスクを低減する体制。一人の検査者/一室による全工程集中を避ける
再検査保証・返金保証制度 検査不能:無料再検査、結果誤り疑い:全額返金保証制度を提供。 顧客・依頼人に対する責任を明示する制度で、信頼性確保のインセンティブを社内にもかけられる
説明責任・顧客透明性 「お客様の声」では良評・悪評含めすべて公開する、報告書では検体写真を掲載、検査の流れを明示する、といった透明性確保を打ち出している。 顧客・外部からの信頼を維持するだけでなく、内部にも「見られている」意識を持たせうる効果

seeDNA遺伝医療研究所の方式を科捜研等に応用する際に注意すべき点/限界・拡張

seeDNA遺伝医療研究所の方式を科捜研等に応用する際に注意すべき点/限界・拡張

seeDNA遺伝医療研究所の方式をそのまま科捜研に持ち込むことはできませんが、参考にできる点と注意点も併せて記しておきます。

利用目的・利害関係の違い

seeDNA遺伝医療研究所は、依頼者(顧客)とサービス提供者という関係であり、訴訟・捜査関係とは責任構造・リスクが異なる。科捜研には、国家の証拠責任・刑事訴訟手続との整合性を保つ義務がある。

物理・運用分離の厳格性

“別検査室・別検査者”という方式は有効だが、それらを物理的に隔離し、アクセス制御を厳格にしないと無意味になる。科捜研レベルでは、証拠物管理室・検査室間のバリア・立入ログなどが不可欠。

ログ・改ざん防止技術の強化

報告書に写真を載せるだけではなく、検体撮影・処理機器操作・データ解析すべてに改ざん検知ログ(タイムスタンプ付き、書き込み不可のログ記録)を残すようにすべき。

外部監査・第三者検証の挿入

商業鑑定機関と異なり、科捜研は公的な機関であるため、内部チェックだけでなく定期的な第三者監査(学界、独立研究者、国の監察機関等)の仕組みを入れることが重要。

異常検知システムの導入

seeDNA遺伝医療研究所は自動化システムを使って高速・安価化を実現しており、不正改変可能性を抑える意図もあると推察できる。科捜研でも、データベース総数・頻度異常・矛盾チェックを自動で検出する仕組みを並行すべき。

インセンティブ設計と罰則制度

どれだけ制度をつくっても、内部に「不正がばれない/リスクが低い」「評価圧」などの誘因があるなら破られる可能性がある。制度設計時には罰則・調査責任・説明責任を明文化すべき。

seeDNA遺伝医療研究所の安心サポート

seeDNA遺伝医療研究所は、国際品質規格ISO9001とプライバシー保護のPマークを取得している安心と信頼のDNA鑑定・遺伝子検査の専門機関です。
お腹の赤ちゃんの疾患リスクや親子の血縁関係、パートナーの浮気などにお悩みでしたら、遺伝子検査の専門家が、しっかりとご安心いただけるようサポートいたしますのでお気軽にお問合せください。

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seeDNA遺伝医療研究所医学博士 富金 起範 著者

医学博士 富金 起範

筑波大学、生体統御・分子情報医学修士/博士課程卒業
2017年に国内初となる微量DNA解析技術(特許7121440)を用いた出生前DNA鑑定(特許7331325)を開発