【専門家が解説】親子DNA鑑定とは?
2025.11.27
親子DNA鑑定とは?
親子DNA鑑定は、親から子に受け継がれる遺伝情報(DNA)に基づいて、あいまいになっている親子関係を科学的に確認できるものです。
人のDNAは、父親と母親から半分ずつ受け継がれます。親(父または母)と子の検体からDNAを抽出し、特定の部位を比較照合することで、「親子である」「親子ではない」を統計学的に評価します。
国際的には、短い繰り返し配列である STR(Short Tandem Repeat)や、一塩基ごとの違いである SNP(Single Nucleotide Polymorphism)を利用した鑑定が標準的であり、法医学・血縁鑑定・研究など幅広い分野で活用されています。
鑑定の対象:出生後鑑定と出生前鑑定
出生後の親子鑑定(父子・母子)
すでに生まれている子どもと、父または母との血縁関係を調べる鑑定です。
生まれている子と親(父・母)、または自身と親の鑑定、一般的には、父子鑑定・母子鑑定として行われます。
口腔上皮(ほほの内側の粘膜)を綿棒で採取する方法が最も一般的で、痛みもほとんどありません。
出生前鑑定(胎児の父親の鑑定)
妊娠中に、おなかの赤ちゃんと推定される父との血縁関係を調べる鑑定です。
生まれる前の胎児と父親の鑑定:出生前鑑定
近年は、母体血中に含まれる「セルフリー胎児DNA(cffDNA)」を解析する非侵襲的出生前検査(NIPT)が、染色体異常のスクリーニングなどで広く用いられています。
親子鑑定でも同じ原理を応用し、母体血・母親DNA・推定父DNAを比較することで、胎児との父子関係を評価する手法が海外で実用化されています。
\お腹の赤ちゃんの父親がわかる/
鑑定方法:STR と SNP の違い
親子DNA鑑定では主に STR と SNP という2種類のDNAマーカーが使われます。それぞれの特徴を押さえておくと、検査内容のイメージがつきやすくなります。
STR(Short Tandem Repeat:短い繰り返し配列)
- DNAの中にある、2〜10塩基程度の短い配列が何回も連続して並んだ領域をターゲットにします。
- 個人によって「繰り返し回数」が異なるため、指紋のように個人識別・親子鑑定にとても有用です。
- ある程度の長さをもったDNAが必要ですが、その分、非常に高い識別力が得られます。
- 国際的な標準法として、法医学・親子鑑定・骨髄移植のモニタリングなどで使われています。
SNP(Single Nucleotide Polymorphism:一塩基多型)
- DNA配列上で、A/T/G/C のうち 1文字だけが別の文字に置き換わっている違いを利用します。
- ヒトゲノムには10億件以上のSNPが蓄積されており、データベース(dbSNP など)として整理・公開されています。
- 一つ一つの情報量は小さいものの、多数のSNPを同時に解析することで、STRに匹敵する、あるいはそれ以上の情報量を得ることができます。
- DNAが断片化している場合(古い試料・損傷した試料・母体血中のセルフリーDNAなど)でも解析しやすいことが大きな利点です。
鑑定の種類:私的鑑定と法的鑑定
私的鑑定(個人的な確認のための鑑定)
- 家族内での確認や「まずは結果だけ知りたい」場合に選ばれる鑑定方式
- 本人確認書類や立ち会いを伴わないため、調停・裁判などでは証拠として扱われないのが一般的
- 一方で費用や手続きが比較的シンプルで、心理的ハードルが低いというメリットがある
法的鑑定(調停・裁判などに利用する鑑定)
- 家庭裁判所の調停・裁判、認知請求、養育費、相続問題、在留資格、戸籍手続きなど、公的な場で利用することを前提とした鑑定です。
- 国際的な基準では、
・本人確認
・第三者による検体採取の立ち会い
・検体の取得から結果報告までの「チェーン・オブ・カストディ(連鎖記録)」
が詳細にルール化されています。 - 日本国内でも、裁判で用いる場合はこれらの国際基準に沿った運用が求められることが多く、検査機関の品質管理体制や認定状況が重要になります。
検体サンプルの種類と注意点
親子DNA鑑定に利用できる検体には、次のようなものがあります。
・口腔上皮(ほほの内側をこする綿棒)
・毛髪(毛根つき)
・血痕
・精液
・歯ブラシ
・割りばし、紙コップ、ストロー
・タバコの吸い殻 など
これらはいずれも、人の細胞や体液が付着しているため、そこからDNAを抽出できます。
ただし 法的鑑定では、原則として口腔上皮に限定されます。理由は以下の通りです。
本人確認と立ち会いのもとで安全かつ確実に採取できる
誰のDNAかを誤認しにくく、裁判所などでも信用されやすい
採取方法・保管方法を標準化しやすい
一方、私的鑑定では、日常品など多様な検体にも対応できるケースがあり、seeDNA遺伝医療研究所では検体ごとの検査成功率を公開しています。
DNA鑑定に使える検体の種類と検査成功率
親子DNA鑑定の要点一覧
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 検査の目的 | あいまいな親子関係をDNAで科学的に確認するための検査 |
| 鑑定対象:出生後 | 生まれている子と父親・母親、または自身と親の父子鑑定・母子鑑定 |
| 鑑定対象:出生前 | 胎児と推定父の血縁関係を、母体血中の胎児DNAなどから推定 |
| 鑑定方法:STR | 短い繰り返し配列の回数を比較する従来型のDNA型鑑定。高い識別力があり法医学で標準 |
| 鑑定方法:SNP | 一塩基レベルの違いを大量に解析する方法。断片化DNAやセルフリーDNAにも適している |
| 鑑定の種類:私的鑑定 | 個人の確認目的。結果は参考情報であり、裁判では原則証拠にならない |
| 鑑定の種類:法的鑑定 | 調停・裁判・相続・在留資格などに用いる正式鑑定。本人確認とチェーン・オブ・カストディが必須 |
| 主な検体 | 口腔上皮・毛髪・血痕・精液・日用品など。法的鑑定は口腔上皮限定 |
| 海外の品質基準 | AABB・ISFG などが親子鑑定の国際的な基準や統計的評価方法を策定 |
| 国内で検査機関を選ぶときのポイント | ISO認定・第三者評価・法的鑑定への対応・検査精度・プライバシー保護体制など |
まとめ
拡大する応用分野と社会的信頼性の向上
ここまで見てきたように、親子DNA鑑定は
親から子に受け継がれるDNAを比較することで出生後・出生前を問わず、私的な確認から法的な手続きまで幅広い場面で活用できる、信頼性の高い科学的手法です。
日本国内でも、ISO認定・国際ガイドラインに基づいた運用を行う検査機関が増えています。
seeDNA遺伝医療研究所は、ISO9001認証およびプライバシーマークを取得したDNA鑑定機関として、親子DNA鑑定・出生前鑑定・血縁鑑定など広範なサービスを提供しており、公式サイトでは「世界基準を上回る検査精度」「損傷DNAへの対応」「返金保証」といった特徴を紹介しています。
親子関係に関する悩みは、とてもセンシティブで個人的なものです。検査を検討される際には、
- 何のために結果が必要なのか(私的か法的か)
- どのタイミングで知りたいのか(出生後か出生前か)
- どの検査機関なら安心して相談できるか
を十分に考え、必要に応じて専門家や検査機関に相談しながら、納得のいく選択をしていただければと思います。
【参考文献】
米国国立医学図書館(NLM)NCBI Insights
AABB(Association for the Advancement of Blood & Biotherapies)
ISFG(International Society for Forensic Genetics)
NCBI / MedGen・関連文献
seeDNA遺伝医療研究所 公式サイト(親子DNA鑑定・出生前鑑定・血縁鑑定 など)
seeDNA遺伝医療研究所の安心サポート
seeDNA遺伝医療研究所は、国際品質規格ISO9001とプライバシー保護のPマークを取得している安心と信頼のDNA鑑定・遺伝子検査の専門機関です。
親子の血縁関係、パートナーの浮気などにお悩みでしたら、DNA鑑定の専門家が、しっかりとご安心いただけるようサポートいたしますのでお気軽にお問合せください。
【専門スタッフによる無料相談】
著者
医学博士/遺伝子解析担当:A.M.
2015年東京医科歯科大学大学院 医学博士課程を修了後、同大学整形外科にて特任研究員および研究補佐員として勤務。
2018年より株式会社seeDNAに入社後、STR鑑定5,000件以上、NIPPT鑑定約4,000件以上の検査やデータ解析、研究開発などを担当。
正確性と品質管理を徹底することで、鑑定ミス「0」を継続中。
これまで培った研究経験と分析力を活かし、お客様に安心と信頼をお届けできるよう、品質向上に日々取り組んでいます。